火喰鳥 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
かっこいい! この本を読み終えて思ったこと。 江戸の火消といえば 時代劇でお目にかかって来た「いろは47組」しか知らなかった。 それらが町火消と呼ばれるのに対し 武家火消という武家によって組織された火消があったとは…。 勇猛果敢に火と闘う。 勝手にそんなイメージを持っていたが なんのなんの、「荒れ狂う火」との頭脳合戦だった。 松永源吾率いる「ぼろ鳶」が 何よりも命を守ることを優先する火消であることが胸を打つ。 「ぼろ鳶」と揶揄されようが 『てやんでい! こちとら江戸一の火消よ!』 と、なぜだか慣れないことを言いたくなった(笑) 400ページ余りの文庫一冊。 めちゃくちゃ中身が濃くて 読み応え抜群の一冊だった。 心に響く言葉が数々あるが 私が一番気に入ったフレーズ。 「日は何故沈み、何故また昇るのかご存じか?」 「日は人々の暗い今日を消すために沈み、 人々の輝く明日を彩るために昇る…」 『火喰鳥』シリーズは既に13巻まで既刊。 これはおっつけ挑まねば!
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大興奮しながら 迫力ある時代小説を堪能しました!! 崩壊した火消組織の再建のため 源吾に影響を受けた者たち(仲間)が 少しずつ増えていく… そのエピソードから グッと心にくるものがあった!! 怪我のせいで夢にもがく力士 恋のために身を滅ぼした軽業師 世を拗ねて引きこもる...
大興奮しながら 迫力ある時代小説を堪能しました!! 崩壊した火消組織の再建のため 源吾に影響を受けた者たち(仲間)が 少しずつ増えていく… そのエピソードから グッと心にくるものがあった!! 怪我のせいで夢にもがく力士 恋のために身を滅ぼした軽業師 世を拗ねて引きこもる学者 父を拒み無気力な火消… 人は何度でも立ち直れる_ それを教えてくれた源吾だからこそ… 人の命を一義だと考える火消しの源吾だからこそ… 江戸の町に業火が襲う中でも 命をかけられるのだ!! “孤火”と言われる火付けが 江戸の町を襲う… 仲間と共に 源吾は昔の輝きを取り戻し 江戸の町を救うことができるのか… 読み終えたいま… 藍色の火消羽織を翻し 火消しに向かう源吾の背中が頼もしく輝いて見えてきました
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既に10作以上シリーズ化されている、今村翔吾さんのデビュー作で、江戸時代の火消の物語です。 火消は幕府により制度化され、武家火消と町火消に大別、さらに武家火消は、定火消(旗本担当)と大名火消があるらしい‥。ほぉ〜勉強になります。 主人公の松永源吾は、かつて定火消として鳶た...
既に10作以上シリーズ化されている、今村翔吾さんのデビュー作で、江戸時代の火消の物語です。 火消は幕府により制度化され、武家火消と町火消に大別、さらに武家火消は、定火消(旗本担当)と大名火消があるらしい‥。ほぉ〜勉強になります。 主人公の松永源吾は、かつて定火消として鳶たちを束ね、「火喰鳥」の異名を冠していましたが、訳あって5年前に官職を辞し、貧乏浪人暮らしです。 そこに、出羽新庄藩から火消方頭取として仕官の申出(大名火消の組織が壊滅し再建依頼)があり、自身の決意を翻意し受けるのでした。 ここからは、一人また一人と、個性的な火消人員の誘い込みに奔走するくだりも深く、個の力が融合し見事な火消しにつながる躍動場面など、生き生きと迫力ある描写で綴られます。嗤われ揶揄されていた者たちが、畏敬と愛着を込め"羽州ぼろ鳶組"と呼ばれるまでを見事に描き切っています。 まさに、「火事と喧嘩は江戸の華」がピッタリで、火消たちは粋で華々しく、江戸っ子でなくても読み手を興奮させます。そーなんです! 火事も熱いけど、物語・火消の心意気も熱いんです! さらにさらに、火消の邪魔立てをするのは火事の炎だけでなく、強烈な敵対する火付が出てきます。何と、"鬼の平蔵"まで登場! 面白くない訳がありません! 筋書きの面白さに加えて、展開のスピード感や緊張感も相まって、物語への引き込みが半端ない痛快さです。 いやいや、これは困った! 面白いんだから、困ることはないのですが、別の意味です。シリーズ10巻以上あるのが困ってて‥。これ全部こんなに面白いの? 読むしかないの? 今村翔吾さん、恐るべし!
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登場人物が魅力的すぎる。 会社の同期に薦められ、この本を手に取りました。普段は手に取らないジャンルでしたが、とにかく読みやすいです。主人公の源吾をはじめ、奥方や火消しの仲間たち、新庄藩等々の登場人物の芯がどこまでも通っていてグッときました。 また、江戸の火消し事情を全く知らな...
登場人物が魅力的すぎる。 会社の同期に薦められ、この本を手に取りました。普段は手に取らないジャンルでしたが、とにかく読みやすいです。主人公の源吾をはじめ、奥方や火消しの仲間たち、新庄藩等々の登場人物の芯がどこまでも通っていてグッときました。 また、江戸の火消し事情を全く知らなかったので勉強にもなりました。地理的な情報も適宜挟まれていて、その面でもおもしろかったです。 第2弾も読み進めたいと思います。
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かつてdアカウント江戸随一と呼ばれた武家火消しがいた。その名は、松永源吾。別名を「火食鳥」・・・・しかし5年前の火事が原因で今は妻の深雪と貧乏浪人暮らし。そんな中出羽新庄藩から突然士官の誘いが、「ぼろ鳶」と呼ばれる火消しを再建して欲しい。源吾は昔の輝きを取り戻せるのか。
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このシリーズに手を出したら最後まで読まずにはいられなくなるだろうと思って避けていた作品だが、ついに読み始めてしまった…
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こんなに読みやすくてエンタメ要素がある時代小説は初めてだった。主人公含め、仲間たちそれぞれが成長していく様を見られるのは面白い。このシリーズ読み切るぞ!
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なかなか読書時間が取れずようやく読了。火消しの物語。面白かった。登場人物が魅力的。登場人物の背景も丁寧に描かれ、物語に深みを持たせている。主人公の源吾の言葉にこちらも胸が熱くなった。シリーズを読み進めたい。
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江戸の街を火事から守る火消しの活躍、と言ってもなかなかイメージし難い。まあ多くの人手をかけて、とにかく手作業で、火が広がらないように被害を抑える、現場仕事の大変さはこの物語で少しはわかるような気がしたけど。それがイメージできるようになってくると、より物語も楽しめるのかしら。 自分...
江戸の街を火事から守る火消しの活躍、と言ってもなかなかイメージし難い。まあ多くの人手をかけて、とにかく手作業で、火が広がらないように被害を抑える、現場仕事の大変さはこの物語で少しはわかるような気がしたけど。それがイメージできるようになってくると、より物語も楽しめるのかしら。 自分の知識がついていかないまま消化不良、でも登場人物たちの際立ったキャラクターには魅力を感じた。とりあえずシリーズをもう少し読んでみようか。
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