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翼がなくても の商品レビュー

3.7

85件のお客様レビュー

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    13

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2017/03/05

突然の事故で片足を失ってしまった女性アスリートが、障害者スポーツに活路を見出し奮起するスポ根小説。そしてミステリでもありますが。ミステリ部分は案外あっさり。犬養と御子柴が登場するのはファンには嬉しいところですが。御子柴がどういう人物なのかを過去作で理解していると、この真相は分かっ...

突然の事故で片足を失ってしまった女性アスリートが、障害者スポーツに活路を見出し奮起するスポ根小説。そしてミステリでもありますが。ミステリ部分は案外あっさり。犬養と御子柴が登場するのはファンには嬉しいところですが。御子柴がどういう人物なのかを過去作で理解していると、この真相は分かっちゃうよねえ。 障害者スポーツやパラリンピックは確かに最近注目を浴びてきたとは思うけれど。知名度としてはまだまだかも。もっと注目されていい分野かもなあ。それでもアスリートにとっては、障害があろうがなかろうがそんなの全然関係ないのですね。ひたすら鍛錬に打ち込むストイックな姿が痛々しいながらもカッコいい。むしろそこまでして打ち込めるものがあるという幸せが羨ましくも思えました。

Posted byブクログ

2017/02/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

実に面白い。相変わらず中山さんの小説は色々と考えさせられる。テーマが一貫していて勉強になる。自分でも読んでるうちに色んな事が頭に入ってくるのがわかる。 今回は、障害者スポーツとパラリンピックの話。思わぬ事故で片足を失い障害者となった女性スプリンターのややスポ根的な復活話である。ただ、犬養刑事、御子柴弁護士と知っている人の登場には何だかウキウキさせられた。 内容的には結末がどうなるのかが途中で薄々わかりかけたが、まあそれはそれとして、なかなか面白かった。どんでん返しもそれほどでもなかった。ただちょっと流れとしてあまりにも出来過ぎ的な部分もあったような気もする。名もない女性スプリンターが、いくら必死にお願いしても世界的な義肢装具士に義足を作ってもらえるものなのか?ちょっとその点が腑に落ちない気がした。 まあ、全体的にはよくできた作品だと思うし、これからも犬養刑事と御子柴弁護士の対立は続くのだろうかと期待させられる。

Posted byブクログ

2017/02/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

交通事故で片足損失したスプリンターの女性の不屈の根性を描くミステリー小説。 前知識なしで読み始めたら、犬養刑事や御子柴弁護士がでてきてうれしい誤算です。 最近の著者の傾向である時事問題が結構盛り込まれていました。 危険運転、障害者アスリートなどなど、被害者が救われない現実に対してエールのような気がしました。 主人公への周りの協力はご都合主義的な感じもしますが、これぐらいうまく進まないとイライラしちゃうかもしれませんね。 ミステリーの部分は御子柴が絡んでいたのである程度予測できましたが、トリックは現代の技術からありえそうで納得したものの、犯行後にそこまでできるかはちょっと無理がありそうな感じです。 それにしても御子柴は法曹界のブラックジャックという感じですね。

Posted byブクログ

2017/02/06

犬養刑事×御子柴弁護士。御子柴さんのダークな所は承知しておきながらも、やはり彼の言葉は好きだ。沙良は強いし素晴らしいアスリートなんだろうけど、時々「…」となってしまう。それくらいのバイタリティがないとパラリンピックなんて目指せないんだろうけど。危険運転致死傷罪、パラリンピック、ド...

犬養刑事×御子柴弁護士。御子柴さんのダークな所は承知しておきながらも、やはり彼の言葉は好きだ。沙良は強いし素晴らしいアスリートなんだろうけど、時々「…」となってしまう。それくらいのバイタリティがないとパラリンピックなんて目指せないんだろうけど。危険運転致死傷罪、パラリンピック、ドローン。相変わらず時勢を取り入れるのが上手いなぁと思いますが、ストーリーとしては割りと予測がしやすくて物足りなさも若干。犬養&御子柴を登場させるなら、もっと唸るような、圧倒されるようなストーリーが欲しかった…。贅沢ですかね。

Posted byブクログ

2017/02/03

将来を有望視されたアスリートの沙良は、ある日出勤途中に居眠り運転の車に轢かれ、左足を切断せざる得ず、アスリート生命を絶たれてしまう。加害者は隣に住む幼馴染の泰輔。その泰輔は、ある日自室で遺体で発見される…あらすじだけ見ると、シリーズものではなく、読まないでおこうと思ったけど、読ん...

将来を有望視されたアスリートの沙良は、ある日出勤途中に居眠り運転の車に轢かれ、左足を切断せざる得ず、アスリート生命を絶たれてしまう。加害者は隣に住む幼馴染の泰輔。その泰輔は、ある日自室で遺体で発見される…あらすじだけ見ると、シリーズものではなく、読まないでおこうと思ったけど、読んでみたら、犬養も出てくるし、何と泰輔の弁護人として、御子柴まで登場する。でも、今回はその2人の出番はあまりなく、どちらかと言うと沙良の障害者アスリートとしての再生がメインで描かれる。犬養も御子柴もいるのに、本格的な推理は少し控えめで、物足りない感じがするけど、ラスト20ページぐらいで、犬養と御子柴の対話で明かされる真実に思わず涙…また御子柴に泣かされてしまった。

Posted byブクログ