たった、それだけ の商品レビュー
愛されていることに気づかないことは、愛されてないとイコールなんじゃないかと思った。愛されてると思えることに意味がある。
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贈賄の罪が発覚し、逃げた男の周囲の女性たちの視点でこの語りが展開する連作短編集。 キーワードは「逃げる」と「変わる」だろうか。
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羊と鋼で感動し、紳士服店のモデルの嫁でがっかりし、この作品で再び感銘を受けた。薄い割りに重めの展開ですが、良い読後感の良作です。やっぱりこの人の文が好きです。
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羊と鋼の森が私的(世間にもか)大ヒットだったので、ほかの作品も読んでみたいと思い。 すごいよかった。宮下奈都さんの言葉の紡ぎ方、話の構成、すごく好きだなあ。なんというか、他の人にはない、痒いところに手が届く感じというか.......。悲劇なのにハッピーエンドみたいな不思議な感覚...
羊と鋼の森が私的(世間にもか)大ヒットだったので、ほかの作品も読んでみたいと思い。 すごいよかった。宮下奈都さんの言葉の紡ぎ方、話の構成、すごく好きだなあ。なんというか、他の人にはない、痒いところに手が届く感じというか.......。悲劇なのにハッピーエンドみたいな不思議な感覚がある。 第六話の意味がわかった時鳥肌がたった。 逃げてるように見えても反対側から見たら追いかけてるのかもしれないってすごいいい言葉だな。
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こんな、温かい気持ちになった本は、久しぶり! 読了後の、爽やかさ、そして、たったそれだけ、の意味、引っ張られますねえ。 まだ、まだ、余韻に浸っています^_^ 付箋紙だらけになって、何度も読み返しました。この本には、素敵な言葉が、沢山! 大好きな、1冊デス!
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贈賄の罪で逃亡する男と、彼と関わりのある人達のお話。 人に言えない本心が描かれている。それぞれの「たった、それだけ」への執着。登場人物の本心を受け止めながら読み進めるので、少し悲しかったり、辛かったり、反感を持ったりする。 ラストは、「これから良いこと一杯起こるぞぉ」って予感で終...
贈賄の罪で逃亡する男と、彼と関わりのある人達のお話。 人に言えない本心が描かれている。それぞれの「たった、それだけ」への執着。登場人物の本心を受け止めながら読み進めるので、少し悲しかったり、辛かったり、反感を持ったりする。 ラストは、「これから良いこと一杯起こるぞぉ」って予感で終わりる。その後のストーリーが頭の中で自然と生まれてくる感じ。 2014年刊
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望月さん 贈賄をしてるし、浮気もしていて、家族に悲しい思いもさせている。 けれど彼を、とても優しく、弱く、しかし強い芯を持つ愛おしい人だと思う。そう思うくらいこの中に人の強さや弱さが丁寧に描かれていた。 そんな望月さんは自分を愛してくれるたくさんの人々を弱さゆえに傷付けてしまう。それでも彼らは傷つきながら愛す。愛するということは傷つきながら、それでもその人と関わっていくことなのだと知った。
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結局ある男性の身に何が起こっていたのか分からないままだけど、表面的なことだけでこんなにも人の人生が変わってしまうという恐ろしさや、周囲の人の痛みを強く感じる本だった。 特に妻の傷はとても痛々しいものだった。 強さが見えれば見えるほど辛くなった。 どんな思いで日々を過ごすのだろう。 唯一の救いは必要ないと逃げたけど、大切に思っていたこと。 読後感は温かさを感じられて良かった。
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よかった。 希望に向かう余韻が残る終わり方でよかった。 父親がなぜ娘の出生届を出す時「涙」にしたのか、それも第6話から読み取れる。 宮下さんの作品にはいつも感動させられるけど、この作品はいつもよりもっと重くて深くて、でもとってもよかった。
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分かっていても、知らないフリを。 あの人も知っている。私がまんざらでもないこと。 暗い部屋の中で、優しくすり寄るあなたに。 知らないフリ。安全に生きていく術。 でも立ち止まり続けたその足元には枯葉ばかりで、 雨が降ったら真っ逆さまに落ち続けるかもしれない。 歩き続ければ、地...
分かっていても、知らないフリを。 あの人も知っている。私がまんざらでもないこと。 暗い部屋の中で、優しくすり寄るあなたに。 知らないフリ。安全に生きていく術。 でも立ち止まり続けたその足元には枯葉ばかりで、 雨が降ったら真っ逆さまに落ち続けるかもしれない。 歩き続ければ、地は固まるかもしれない。 気づくのは振り返ったあとだけれど。 切り傷もすり傷もたくさんあるけれど。 手を離す。元ある場所へ。 私も帰る。誰かが待つ場所へ。
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