あひる の商品レビュー
星の子を読んで今村夏子さんの他の作品はどんなものか気になったので読みました。また、アメトークの読書大好き芸人で読書初心者にはオススメしない?様なことを言っていた気がするのも気になりました。 3つの物語とも切なく感じました。中で私は「おばあちゃんの家」が心にズシンと落ちて来ました...
星の子を読んで今村夏子さんの他の作品はどんなものか気になったので読みました。また、アメトークの読書大好き芸人で読書初心者にはオススメしない?様なことを言っていた気がするのも気になりました。 3つの物語とも切なく感じました。中で私は「おばあちゃんの家」が心にズシンと落ちて来ました。また、読書歴が浅いせいか3つともきちんと理解できた気がしませんでした。ただ、理解できずとも心にくるものがあるのですごく好きです。 こんな例えをするのもおかしいと思うのですが、サブカルマンガの様な雰囲気を感じたので、そういうのが好きな人は合うかもしれません。
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短編が3つ.3つともほのぼのとした感じの文章で、楽しめた.「あひる」では小学生の対応するお母さんが素晴らしい.「おばあちゃんの家」と「森の兄弟」ではなぜか孔雀が出てくる.なにか意味があるのかなと考えてみたが、思いつかない.「森の兄弟」でモリオがモリコの面倒を見るのが微笑ましい.
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『こちらあみ子』が上手く言葉に言い表せないようなひっかかりを胸に残す作品だったので、著者の他の作品も読みたくなった。 表題作も何だろう、きまりの悪さというか、ある種の不可解さ、どうにも判然としないもやもやしたものを残す。 一応は家族におけるディスコミュニケーションの問題と言えるの...
『こちらあみ子』が上手く言葉に言い表せないようなひっかかりを胸に残す作品だったので、著者の他の作品も読みたくなった。 表題作も何だろう、きまりの悪さというか、ある種の不可解さ、どうにも判然としないもやもやしたものを残す。 一応は家族におけるディスコミュニケーションの問題と言えるのかもしれない。あひるのことにしても、訪れる子供達を家に入れることについても、次第に歪みを生じているのに、主人公は両親に何ら指摘をしようとはしない。 主人公の両親に対する諦念めいたコミュニケーション不全、それは時に家庭内暴力さえ振るった暴君めいた弟の登場により、家族における力関係という理解しやすい構図に収まったようにも見える。 しかし主人公にしろ、一見普通で善良そうに見える両親にしろ、弟の存在のみにその原因を帰着させきれないような欠落を感じさせる。 登場人物誰もに悪意とも呼べないような小さな身勝手さと無関心、鈍感さが沈殿し、埋め難い断絶がそこには仄見えるかのようだ。 判然とはしないまま、ただ無性に気になる作品を書く作家である。
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あひるを飼うことになった一家と学校帰りに集まって来る子供たちと入れ替わりの表題作、おばあちゃんやおばあさんの家に通う少女と少年の「おばあちゃんの家」と「森の兄妹」。淡々としながらも一見温かみがあるのに、日常的なほのかな陰りも見える、流れる空気がとても確かな不思議な世界。自然体すぎ...
あひるを飼うことになった一家と学校帰りに集まって来る子供たちと入れ替わりの表題作、おばあちゃんやおばあさんの家に通う少女と少年の「おばあちゃんの家」と「森の兄妹」。淡々としながらも一見温かみがあるのに、日常的なほのかな陰りも見える、流れる空気がとても確かな不思議な世界。自然体すぎてあまり残らない。
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表題作の「あひる」、そして「おばあちゃんの家」と「森の兄妹」。どれも気持ちが少しだけざわつくストーリーです。緑が多い、田舎町が舞台設定。
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読み返したくはない感じの、静かに怖い本。 あひる、、いなくなっては現れ、いつか自分がいなくなったら?みたいな怖さがある。 ぞぞー。 インキョ、隠居、血の繋がらないおばあちゃんとの、一見円満そうな関係が不気味。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
装丁に魅かれて手に取る。 「あひる」「おばあちゃんの家」「森の兄弟」の3編からなる作品。 多くの人のレビューにあるような怖さ、ゾッとする感じはさほど抱かなかったが、終始不穏な雰囲気は付きまとう。 どの物語も、一人の登場人物の目線でのみ語られるという手法のせいで、物語に入り込むのではなくその人物というフィルターを通して斜め上から家族の日常を見つめている感じがよそよそしい。 後半2作は目線が違うものの同じおばあちゃんが出てきて、物語を相互に重層化している。 アッという間に読み終わるわりに、後に残るシンとした雰囲気がこの作家さんの特徴なのかな。
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短編集。あひる、父母と住む家にあひるがやってきて、沢山の子どもたちも来るようになった話。おばあちゃんの家、別棟にインキョするおばあちゃん、幼い頃から出入り。森の兄妹、空腹、おばあさんの家のびわ。 大人にとっての子どもとのかかわり、あぁそうやなぁって感じ。
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【郷愁をさそう】 芥川賞候補となった小説を読んでみました。 この本は「アヒル」「おばあちゃんの家」「森の兄妹」の三編で構成されています。 私は読むのは遅いほうなのですが、すぐに読めました。早い人は数時間で読めるボリュームです。 この本を読みながら思い出すのは田舎にある実家で過...
【郷愁をさそう】 芥川賞候補となった小説を読んでみました。 この本は「アヒル」「おばあちゃんの家」「森の兄妹」の三編で構成されています。 私は読むのは遅いほうなのですが、すぐに読めました。早い人は数時間で読めるボリュームです。 この本を読みながら思い出すのは田舎にある実家で過ごした小学生時代や、もっと田舎にあるおばあちゃんの家でした。 友達の家のすぐ裏には山がありすぐに木の実を食べられる環境でした。また、田舎のおばあちゃんの家はおじさんの家の敷地内にある二間しかない小さな家で、まさにインキョという感じでした。 郷愁をさそわれました。 また表題作の「アヒル」は、主人公の両親が抱えるさみしさのようなものが伝わってきて、少ししんみりしてしまいましたが、ラストはほのかにあったかくなります。 「おばあちゃんの家」と「森の兄妹」はつながっているんですね。なぜみのりがおばあちゃんのことでざわざわしなくなったのか、わかりました。
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なんかスッキリしない本だった。大きな衝撃などは何もなく、たんたんと運ぶ物語。こんなに何も感じない本があるのだなって。読んだばかりなのに、もう内容を忘れようとしている。普通の家族の普通の話。なのに、何か気持ち悪い。
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