あひる の商品レビュー
今村さんってなんでこんなにゾワっとする作品を書くのが上手いんだろう…すごいぞわぞわした。とくに芥川賞候補に挙がった表題作のあひるがぞわぞわ。止まらない。 星の子でも宗教的に触れてたけどなんか縁があったのかな、宗教的なことに、と思ったり。 あひるののりたま…ぞわる。 おばあちゃんの...
今村さんってなんでこんなにゾワっとする作品を書くのが上手いんだろう…すごいぞわぞわした。とくに芥川賞候補に挙がった表題作のあひるがぞわぞわ。止まらない。 星の子でも宗教的に触れてたけどなんか縁があったのかな、宗教的なことに、と思ったり。 あひるののりたま…ぞわる。 おばあちゃんの家も不気味すぎて怖いし、怖いというか本当に起きそうで怖いし…面白かった! すごーく。
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読書芸人で光浦靖子が紹介していた作家「今村夏子」さんの本。 以前から気になっていたため購入、読了。 全体に漂う「違和感」、「気持ち悪さ」、「怖さ」何だろうこの作品は。 今まで色んな本を読んだが、この作風・読後感は唯一無二ではないだろうか。 ホラー作品とも違う、人間の内面を描くこ...
読書芸人で光浦靖子が紹介していた作家「今村夏子」さんの本。 以前から気になっていたため購入、読了。 全体に漂う「違和感」、「気持ち悪さ」、「怖さ」何だろうこの作品は。 今まで色んな本を読んだが、この作風・読後感は唯一無二ではないだろうか。 ホラー作品とも違う、人間の内面を描くこの深くエグってくる感じの怖さはある意味でそれ以上だ。 一方で気付いたら抜けられなくなっている中毒性がある、これがまた不思議。 個人的には「あひる」が一番印象に残った。 のりたまの替え玉を用意する父親、宗教にのめり込んでいる母親、そして感情が見えず・何となく無気力な主人公、作品全体に不穏な空気感を漂わせる要素が散りばめられている。 作品としてはこの家族の異質さが最も目立っている。 だが一方で、個人的には別のテーマがあるように感じた。 それは「人の興味の移り変わりの残酷さ」だ。 この家族は最初は「ニワトリ」を飼っていた。 だが、いつの間にかいなくなってしまっていて、このニワトリ小屋を取り壊す形で「あひる」が飼われ始める。 そして今度は「あひる」から「弟の子供」へと関心が移り、あひる小屋は撤去されブランコとなる。 これは物語の裏でも同じことが起こっている。 あひるをくれた新井さんは、あひるを忘れて今は子供の家族と幸せに暮らしている。 家に遊びに来ていた子供達も、誕生日パーティーには結局来なくなり、家からも離れていってしまう。 これは別に異質な家族だけに限定されたことではないように思う。 何となく人間の暗い部分を見つけたような、そんな気持ちになった。 新たなジャンル、作家さんを探していたのでそういった意味ではとても良かったように思う。 その他の作品も読んでみようと思う。 芥川賞を受賞する日も近そう。 <印象に残った言葉> ・おかしい。これはのりたまじゃない。(P19) ・三びきとも?(P55、女の子) ・のりたまの小屋は工事が始まると同時に潰された。庭にブランコを置くのだそうだ。(P62) <内容(「Amazon」より)> 読み始めると心がざわつく。 何気ない日常の、ふわりとした安堵感にふとさしこむ影。 淡々と描かれる暮らしのなか、綻びや継ぎ目が露わになる。 あひるを飼うことになった家族と学校帰りに集まってくる子供たち。一瞬幸せな日常の危うさが描かれた「あひる」。おばあちゃんと孫たち、近所の兄妹とのふれあいを通して、揺れ動く子供たちの心の在り様を、あたたかくそして鋭く描く「おばあちゃんの家」「森の兄妹」の3編を収録。
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揺れ動く心と、変わりゆく日常が描かれた三編でした。 『あひる』 あひるを飼い始めた一家に、子供たちがよく遊びにくるようになります。父と母は嬉しそうですが、幸せな日常の危うさと、それを維持しようとする努力が見えて、気持ちが揺り動かされました。 『おばあちゃんの家』 少しずつ変わ...
揺れ動く心と、変わりゆく日常が描かれた三編でした。 『あひる』 あひるを飼い始めた一家に、子供たちがよく遊びにくるようになります。父と母は嬉しそうですが、幸せな日常の危うさと、それを維持しようとする努力が見えて、気持ちが揺り動かされました。 『おばあちゃんの家』 少しずつ変わっていくおばあちゃんを見て、みのりのように、胸がざわざわしたり、ほっとしたりを繰り返します。当たり前の日常は変わっていきますが、いつしかそれがまた日常となり、ざわざわしなくなるものなのでしょうか。 『森の兄妹』 マンガも貸してもらえない、ヨーグルトも買ってもらえないモリオは、びわの木の近くの小屋に住むおばあさんと出会います。モリオのおばあさんへの気持ちの移り変わりを感じて、嬉しくも悲しくもなりました。
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「あひる」は不気味だった。病院に行くたびに別のあひるになるのりたまに、もやもやして、落ち着かない気分になる。何より、主人公がどんな人か全く見えてこないのが不気味。本当に存在しているのか不安になる。「森の兄妹」は、終わり方が良かった。
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【図書館】『星の子』→『こちらあみ子』→『あひる』の順で読んだ。私は『あひる』が一番好きかな。普通の日常なんだけど、目が離せなくなるような感覚、と言えばいいのかな?この先も気になる作家だなと思います。
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子ども特有の純粋さゆえの残酷さが描かれていて、読んだあとなんだか切ないような悲しい気持ちになった。 そして、 なんだか怖い。ぞわぞわしました。
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短編集3編. 「あひる」の何でもないような日々に寄り添うような軋み.不協和音が鳴り続ける不気味さ.ペラっと二重写しになったような現実のズレ感が,収まりの悪い異常さを醸し出している.子供視線の怖さがすごい.
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結構前に読み終わっていたのに感想を書いていなかった。 とにかく全編通して漂う気持ち悪さ。 グロイとかそう言う気持ち悪さじゃなくて、収まりが悪いと言うか居心地が悪いと言うか… この言葉で説明出来ない気持ちからしてもう気持ちが悪い笑 この微妙な機微を上手く書けるところが凄いと思う。
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こえ~。何が怖いかわかんないけど、なんかこえ~っ。胸がざわつく感じがしたまま、消化もせず、おわる。くせになりそうな感じ。
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正直なところ、わかるようで何だかわからない。と言った感じ。 短編集なので、スラスラ読めるが若干怖い。あひるについては、こども達を引き止める為に何羽も連れてきたのかな。でも、こどもは残酷で、、 私の読解力がないのか、何が何だかわからないところもあるが一気に読める作品であることは間違...
正直なところ、わかるようで何だかわからない。と言った感じ。 短編集なので、スラスラ読めるが若干怖い。あひるについては、こども達を引き止める為に何羽も連れてきたのかな。でも、こどもは残酷で、、 私の読解力がないのか、何が何だかわからないところもあるが一気に読める作品であることは間違いない
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