あひる の商品レビュー
表題作の「あひる」が今村節がきいてて とても好きだった。 正論みたいに語ってるけど絶対変な主人公、 どうも何かがずれている世界観、 見なかったことにしてある程度までは進んでいく時間、 この全てが詰まっていた。 また、挿絵のあひるがまっすぐに可愛いのが良い。 残り2作品は何回...
表題作の「あひる」が今村節がきいてて とても好きだった。 正論みたいに語ってるけど絶対変な主人公、 どうも何かがずれている世界観、 見なかったことにしてある程度までは進んでいく時間、 この全てが詰まっていた。 また、挿絵のあひるがまっすぐに可愛いのが良い。 残り2作品は何回も読めば読むほど こんがらがりそうな謎の多い短編だった。
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分量が少なくサラッと読める。 3つの短編でどれも鳥や子どもが登場する。 子供の純粋さと大人の複雑さの対比が表れていて恐怖すら感じる。不思議な物語。
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怖いよ!!ホラーかよ!!でもこの話の展開、好きだよ!! あひるも良かったけどほか2篇もよかった。今村夏子さんの作品好きだなぁ。芥川賞が取っ付きにくいと思ってた私の概念を変えてくれる 私は性善説なんだけど、今村さんはどうなんだろ。でもこれは「悪」なんだろうか。みんなが持つ、「悪...
怖いよ!!ホラーかよ!!でもこの話の展開、好きだよ!! あひるも良かったけどほか2篇もよかった。今村夏子さんの作品好きだなぁ。芥川賞が取っ付きにくいと思ってた私の概念を変えてくれる 私は性善説なんだけど、今村さんはどうなんだろ。でもこれは「悪」なんだろうか。みんなが持つ、「悪」
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なんていうこともない、家族の日常を描いたみっつの短編集。家族の会話やよくある風景にほっと穏やかな気持ちになることがある反面で、なんだか常に気持ちがザワザワそわそわ落ち着かない…不思議な本です。怖い話とかではないけど、なんだか不気味。嫌いではないです。でも自分のメンタルが弱ってると...
なんていうこともない、家族の日常を描いたみっつの短編集。家族の会話やよくある風景にほっと穏やかな気持ちになることがある反面で、なんだか常に気持ちがザワザワそわそわ落ち着かない…不思議な本です。怖い話とかではないけど、なんだか不気味。嫌いではないです。でも自分のメンタルが弱ってるときに読むと、作品の世界観に引き摺り込まれてしまいそうで怖いかも!
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やっぱり今村さんの本好きだわー 『あひる』という可愛い動物にもかかわらず胸の奥が何故かザワザワ…モヤモヤ… こういう気持ちにさせるのが今村さんなんだよね 書き下ろしされてた他2篇は児童文学っぽいけど 奥の深い内容でした 読めばきっと自分のおばあちゃんを思い出します 森の兄妹の...
やっぱり今村さんの本好きだわー 『あひる』という可愛い動物にもかかわらず胸の奥が何故かザワザワ…モヤモヤ… こういう気持ちにさせるのが今村さんなんだよね 書き下ろしされてた他2篇は児童文学っぽいけど 奥の深い内容でした 読めばきっと自分のおばあちゃんを思い出します 森の兄妹のお母さんが最後モリオの気持ちに気付いてくれて本当に救われた気分でした
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「あひる」 あひるの「のりたま」が家に来て以来、近所の子供たちが家に遊びに来るようになる。子供たちのおかげで静かだった家が活気づいて、父も母も嬉しそう…ほのぼのとした物語のように見せかけて、なにかがおかしい。 主人公の「私」はずっと家で医療系の資格の勉強をしているようだけど、まだ...
「あひる」 あひるの「のりたま」が家に来て以来、近所の子供たちが家に遊びに来るようになる。子供たちのおかげで静かだった家が活気づいて、父も母も嬉しそう…ほのぼのとした物語のように見せかけて、なにかがおかしい。 主人公の「私」はずっと家で医療系の資格の勉強をしているようだけど、まだ一度も働いたことがないと言う。弟が結婚して8年。一体何歳なんだろう。窓から「私」の顔を見た子供が「人がいる!」と驚いていたり、弟が子供ができたということを報告しに来た時わざわざ「私」に席を外させているのも気になる。 あひるののりたまは、具合が悪くなるたびにどこかへ連れていかれて、帰ってくるたびに別のあひるに代わっている。両親は、のりたまに寄って来る子供達を孫の代わりにしていたのかな。だからのりたまが死ぬたびに新しいのりたまを調達してきた。でも最後に弟に子供ができて本当の孫を手に入れられたから、4匹目ののりたまは来なかったし、あひる小屋も撤去された…って思ったら、だいぶ闇深い話だった。 弟も家庭内暴力を繰り返すような男だし、姉(私)は空気扱いだし、この家族の幸せな未来が見えてこない。 「おばあちゃんの家」 みのりのおばあちゃんは同じ敷地内の別の建物に一人で住んでいる。そこは「インキョ」と呼ばれ、洗ったおばあちゃんの洗濯物を運んでいくのがみのりの日課だ。時にはインキョで宿題をしたりお菓子を食べたり、みのりとおばあちゃんは仲良しだけど、みのり以外の家族はおばあちゃんのことを腫れ物に触るような扱いをしている様子。 「インキョ」はおばあちゃんを隔離しておく座敷牢みたいな感じなのかなと想像した。足が悪かったはずのおばあちゃんなのに、最後はめちゃくちゃ元気に動き回っている謎。まさか、おばあちゃんもあひるみたいに別のおばあちゃんに入れ替わってるわけではあるまいな…?ラストで文や場面があちこちに飛ぶのが認知症の人の話を聞いてるみたいで怖い。 「森の兄弟」 「おばあちゃんの家」と繋がっている話。モリオとモリコという兄弟がびわの実につられて入り込んだ場所は「インキョ」のあるおばあちゃんの家だった。 窓越しにおばあちゃんと交流を深めるモリオだけど、結局最後は母の買ってくれた漫画の方に興味が移ってしまい、おばあちゃんとの交流は終わる。 孔雀(に見える雉)は何かの暗喩…? 今回も全体的にどういうことなの……という感想しかないんですが、今村夏子さん…やっぱり好きです。
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よくないことが起こる予感でずっとぞわぞわしてしまう。あひるののりたまを見にくる近所の子どもたちと父母の楽しいはずの交流が、不穏な空気で充満している。
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ハッピーエンドってわけじゃないけど、文章に独特な魅力があるからいくらでも読める。セリフは自然な感じなのにどこか不気味な感じもして、いい。素敵な作家さんに出会えた。
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今村夏子さんのなんとも言えない世界観。 精神状態にも依りますが、それが心地良いと感じられるときがあります。 三編が収録されており、今村さんを欲しているときに分けて読みました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
不思議な世界観で、読後はモヤモヤするのだけどなぜか満足感がある、珍しい作家さん… あひる おばあちゃん 森の兄弟 それぞれの話が確実に毒親と引きこもり、家庭内介護、家族の貧困といじめ、的な問題を内在しているけれど、この方の物語になると悲壮さが薄れるというか、感じさせないというか…
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