三鬼 の商品レビュー
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さすがに、第4弾ともなると、面妖な話にもちょっと飽きてきたかな・・・という感もある。。。 そうなってくるとたった一つの関心事であるおちかの心持ちはいかに!というところであるが、先の話ですわロマンスが芽生えるか・・・という楽しみを持たせてくれた、寺子屋の若先生の身辺に動きがあったり、新たにおちかの前に貸本屋の若旦那が現れたりと新たな展開が・・・ 毎回、おちかの叔母さんのような気持ちで読むこのシリーズ、宮部さん、そろそろおちかに幸せになってもらえないものだろうかね~((+_+))
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哀しくて優しい。 宮部さんの作品はステキです。 登場人物に動きがあり、話も進み… はやく続きが読みたいです。
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鬼という定義も扱いも、すごく難しい。 子どもの頃ならその定義は簡単に思えたのに、色々な本を読むにつれて「鬼」とは何なのか、色々な説があり、色々な歴史があり、いろいろな鬼がいるゆえにわからなくなってしまった。まあ。結局答えなどないのだけれど。 三島屋変調百物語シリーズではどう扱う...
鬼という定義も扱いも、すごく難しい。 子どもの頃ならその定義は簡単に思えたのに、色々な本を読むにつれて「鬼」とは何なのか、色々な説があり、色々な歴史があり、いろいろな鬼がいるゆえにわからなくなってしまった。まあ。結局答えなどないのだけれど。 三島屋変調百物語シリーズではどう扱うのか。読む前からとても気になった。 結論からいうと、この難しい鬼というテーマを、宮部さん風の切り口でよく描かれていると思う。 この本において、あえて描かれていない「鬼」については触れません。 で、今回は全体が鬼かと思ったらそうではなかったという(^^; そういえばいつもこのシリーズは、いくつかの話の中のひとつがタイトルになっていたのである。 今回はなかなか読書に時間が取れないときに読んだため、時間がかかってしまった。 それでもやはり物語に引き込む作風は相変わらずで、当時の決まり事もよく調べてあるため、読み手はあっという間に江戸時代にタイムスリップするかのごとくだった。 あまりに深く物語に入り込んでしまったため、何度か苦しくなった。 そして何度か涙が出た。(本の最後の方は、ついついむせび泣いた) おちかの今後の生き方を、読者としても見守りたくなってしまう。 こんなにも文章で人を引き込む力のある作家は、そんなにいない。 一般的に絶賛されている作家陣の中にも、そんなには存在しない。 ・・・と自分は思っている。
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三島屋百物語第四弾。「迷いの旅籠」では死んだ人一人一人に言い聞かせるやさしさに胸が打たれた。「食客ひだる神」ではひだる神のために夏の商いを休むという面白い話。表題の「三鬼」は貧しい洞ヶ森村での出来事が息もつかせないくらい迫力でせまってきて人間の醜さ、おろかさを痛感した。「おくらさま」も呪いと引き換えに受けていた守護も消えてしまう最後にどきどきした。最後に聞き手のおちかは時を止め、悔恨に打ちひしがれ昔を恋うて懐かしむだけの老女になってしまう。さもなきゃおくらさまになると言われることから次回の聞き手はおちかではなくなるのか?趣向がかわるのかと思ってしまった。このシリーズは続いてほしい。
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今作は、前作まで程の怖さを感じなかったが、面白く読めた。 鬼が住民の話などを聞き出し、様々な物語が生まれ、その中には、怖いもの、摩訶不思議を感じたり、妖しの世界、切なさを感じたり、時折人の暖かさに救われたり、ほんわかする話など、色々な側面で百物語と呼ばれるものの世界を堪能できた。...
今作は、前作まで程の怖さを感じなかったが、面白く読めた。 鬼が住民の話などを聞き出し、様々な物語が生まれ、その中には、怖いもの、摩訶不思議を感じたり、妖しの世界、切なさを感じたり、時折人の暖かさに救われたり、ほんわかする話など、色々な側面で百物語と呼ばれるものの世界を堪能できた。「後ろばかり振り向いていたら、後ずさりになってしまう」の文が印象的でなるほどなと感じた。おちかの周辺の人物皆思いやりのある人ばかりで、おちかが逆境や悲しいことにあっても、支えてくれる人、心強い存在がいるから大丈夫だと信じたい。
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ひだるさんの話が好き。 梅さんの話も。 前作がピンとこなかったのだけど、今作は時を忘れて読んでしまった。 もっと、宮部みゆきの時代もの読みたい。
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宮部さんの本にはハズレがない、という気がする。 冴え渡る三島屋物語、人は様々なことを思い、様々なことに悩み、様々な時代を生きていく
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宮部みゆきはやっぱり深いなぁ…。読みやすい物語なのに心にずしっとくるメッセージを伝えてくる。そのバランスが絶妙。読みやすく、分かりやすく、でも重さや深さがある。この両立って難しいと思う。
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聞いて聞き捨て。語って語り捨て。 それが、おちかが聞き手を務める三島屋の「変わり百物語」だ。 今回、おちかに不思議な話を語りにきたのは、まだ幼い子供と、三島屋も懇意にしている仕出し屋、とある小藩の元江戸家老と謎の老女の4人。 彼らはおちかに自身が経験した不思議な話を語り聞かせる。...
聞いて聞き捨て。語って語り捨て。 それが、おちかが聞き手を務める三島屋の「変わり百物語」だ。 今回、おちかに不思議な話を語りにきたのは、まだ幼い子供と、三島屋も懇意にしている仕出し屋、とある小藩の元江戸家老と謎の老女の4人。 彼らはおちかに自身が経験した不思議な話を語り聞かせる。 そして。おちか自身に転機が迫っていた......。 三島屋変調百物語、第四弾。 2017年4月12日読了。 今回収録されているのは4つの物語。 どれも不思議なお話ばかりですが、それぞれ毛色が違っています。 その中、表題作になった三話目の「三鬼」はとても怖くて、とても悲しい物語。 おちかの心が塞ぎがちになったところにやってくる四話目の「おくらさま」の語り部となるお梅の言葉が心に染み入りました。 その「おくらさま」で、おちか自身の物語にも変化が訪れます。一人の登場人物が退場してしまうのですが、それがとても意外で驚きました。驚きはしたのですが、おちかのこれからには必要な別れというのも納得です。 そして。新たに加わった貸本屋の若旦那がこの先、おちかにどう関わっていくのか。先が楽しみです。
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三島屋変調百物語の4作目。相変わらず少し恐ろしいが、読むのを止められない面白さ。なかなか続編がすぐというわけではないが、続編を待っているシリーズの一つ。本当に100まで物語が続いて欲しい。欲を言えばもう少し早く続編が、、、。登場人物忘れてしまう、、、。
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