三鬼 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
三島屋シリーズ最新刊。 今、新聞での連載もあってるので、あと一巻はでるもようですね。 このシリーズは暗い話もあるけれど、百物語を名乗るわりには温かい話も多くて好きです。 しかし、宮部さん、何かあったのかなーと思うほど、最近お別れネタが多いような。 杉村夫婦しかり。このシリーズのおちかと若先生しかり。 まぁ、次のヒーローっぽいひとが控えてからの入れ替わりですが。 食客ひだる神が好きでした。読後感もよい。 表題の「三鬼」は悲しい話ですが、大女であるというだけで辛い目にあった志津さんが救われたのが良かったです。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
三島屋変調百物語 第四弾 まさに安心のクオリティ。読み応えのある一冊でした。 今回は、おちかの心を揺るがす別れと、新たな出会いがありました。 ある意味、一つの区切りになったような感があります。 今後の展開が楽しみです。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
三島屋シリーズ四 それぞれの話が重く辛く でも温かく心に染みいる物語だった。「人の世は思うに任せぬ。悲しい悔しい腹が立つ。..でも後ろばかり向いていたら後ずさりで生きる事になっちまう」宮部さんの現代物は同じように重く辛いものが多いけれど 時代物はその辛さのあとに 救いやぬくもりが残って 好ましい。そして やはり日本語 大和言葉は優しく綺麗だと心から思う。
Posted by
おちかちゃんがひとつの別れとひとつの出会いを経ることで、また一歩進めてほんとうによかった。 隔離された村に現われる鬼、<おくらさま>に守られ滅ぼされた美人姉妹。 ぞっとするなかにも語り部の心残りが消えていくさまが見て取れて、ただの百物語ではないしただの懺悔や告白でもないその人の魂...
おちかちゃんがひとつの別れとひとつの出会いを経ることで、また一歩進めてほんとうによかった。 隔離された村に現われる鬼、<おくらさま>に守られ滅ぼされた美人姉妹。 ぞっとするなかにも語り部の心残りが消えていくさまが見て取れて、ただの百物語ではないしただの懺悔や告白でもないその人の魂や人生に直接触れるような感覚なんだろうと思うと、おちかちゃんにいつか来る黒白の間から踏み出す日を願っていたい。
Posted by
「あんじゅう」や「ひだるさん」本物の妖が出て来る話はほんわかしているのに、妖ではなく人間が起こしてしまった事の方はなんとも切ない。 …だからこそ、鬼が必要なのか…
Posted by
待ってました百物語シリーズ♪ この厚さを見たら怯みますが、読み初めると厚さが気になるどころか「もう終わっちゃうのか!?」と思うくらいあっという間に読んじゃいます。とにかくどの話もテイストが全然違ってすごく面白い。 そしてゆっくりではあるけれど主人公の身辺にも現実的な変化や怪異が...
待ってました百物語シリーズ♪ この厚さを見たら怯みますが、読み初めると厚さが気になるどころか「もう終わっちゃうのか!?」と思うくらいあっという間に読んじゃいます。とにかくどの話もテイストが全然違ってすごく面白い。 そしてゆっくりではあるけれど主人公の身辺にも現実的な変化や怪異が現れはじめ、きちんと本筋も進んでいるのがまた面白い。 宮部さんの頭の中にはおちかの最終形(?)がちゃんとあるのでしょうけれどまだまだ百話には程遠い、予測もつきませんね。 そうか、あの人は去るのか…と思ったのは私だけじゃないだろうな。 ひだる神の話は声を出して笑いながら読みました。食べられないのが辛いのは神様(妖怪?)も同じだなぁとひだる神に同情しながら我が事のように(!?)読みました。 しかしこれ、本当に百話やったら何巻になるのか(笑)すごく楽しみだけどちょっと怖い気もします。(怪異じゃなくてお金とスペースが 笑)
Posted by
三島屋の百物語シリーズ4作目。 4つの話で560ページ! 読みでがあります。切ない話が多かったように思います。 三鬼。ちょっと怖ろしく、やるせない思いです。 おくらさま。切なさでいっぱいでした。 今後の展開が楽しみ。新聞で連載されているので本になるのが楽しみです。
Posted by
期待を裏切らない、そして、期待以上の読後感のある作品でありました。起こる事件、事象は理不尽であって構わないのだけれど、そして、理不尽であればあるほど、百物語なのだと思うのだけれど、名づけるのは人だとすると、どうして「三」鬼なんだろう、といろいろ考えました。自分なりの解釈はできたけ...
期待を裏切らない、そして、期待以上の読後感のある作品でありました。起こる事件、事象は理不尽であって構わないのだけれど、そして、理不尽であればあるほど、百物語なのだと思うのだけれど、名づけるのは人だとすると、どうして「三」鬼なんだろう、といろいろ考えました。自分なりの解釈はできたけど、どうなんだろう。でも、自分なりの解釈ができたところでOKなんだとも思います。 そして、「ひだる神」では、あのような者たちにも、重さというか、質量というか、あるんだなあ。だから肩が重くなるのかなあ、なんてあらぬことを考えました。 おくらさまを読み終え、あぁ、ここで終わったとしてもいいな、と思うくらいの終え方。そして余韻。お見事です。 もちろん、お話はまだまだ続くでしょうし、次の作品を読むのを心待ちにしております。 また、こちらの期待を超える読後感を下さるものと信じています。 ああ、面白かった。
Posted by
完璧な人間なんていない、そんなの当たり前のことだ。 当たり前のはずなのに、こんなに胸にしみる。 宮部みゆき、得意の時代小説に磨きがかかり、凄みすら感じる中編集
Posted by