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一汁一菜でよいという提案 の商品レビュー

3.9

219件のお客様レビュー

  1. 5つ

    56

  2. 4つ

    74

  3. 3つ

    45

  4. 2つ

    11

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2024/12/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

大学生になって一人暮らしをするようになって、外食の頻度が増えて美味しいものを食べる機会が増えたけれど、外食では満たせない「おいしさ」ってあるような気がすると思っていた。 「おいしい」にも種類があり、家庭にあるべきものは穏やかで地味なものという土井先生の意見にはすごく納得できる。 母が作るごはんは、見派手でもないし、特別おしゃれでもないし、野菜を食べさせたいから「ほぼ煮物じゃん」って言うぐらい具だくさんなお汁が出てくるけれど、きっとそれでいいし、それがいい。 お店で出てくるご飯も美味しくて大好きだけど、「仕事だから作らないと」という義務ではなく、「美味しいもの食べてほしい」という純粋な欲求から作られたご飯には違うパワーがあると思う。 そういう料理のおいしさにいつまでも気づける人でいたい。

Posted byブクログ

2024/11/25

まだ読んでる途中だけど、どうしても言いたいことがあるので、書く。 前半は楽しく読んでたけど、後半に入るにつれて段々と土井さんのエッセイみたくなってくる。 タイトル通り、「一汁一菜でよいという提案」。 ほんと提案だわ、これ。 引っかかるのは、一汁一菜「が」よいという提案、でもなく...

まだ読んでる途中だけど、どうしても言いたいことがあるので、書く。 前半は楽しく読んでたけど、後半に入るにつれて段々と土井さんのエッセイみたくなってくる。 タイトル通り、「一汁一菜でよいという提案」。 ほんと提案だわ、これ。 引っかかるのは、一汁一菜「が」よいという提案、でもなく、一汁一菜で「も」よいという提案、でもなく、一汁一菜「で」よいという提案、という表記。 その、「で」って、妥協してる感満載で、嫌。 多くの日本人はハレの日の豪華な食事を毎日作って食べなければいかないと思い込んでいるようだけど、ケの日=日常では具沢山の味噌汁とごはんだけで充分なんですよ、そんなに肩に力を入れなくていいんですよ、と優しく提案しているようで、私にはそうは聞こえなくてモヤモヤ。 今の日本人の何割がその豪華な食事をしなければならないという思いに縛られて過ごしているか知らないけれど、そんなに多くはないんじゃないかな? この本が発売された当初は多かったってこと? ちょっと詳しいデータは知らないが、その前提に違和感がある。 そこまできちんとしなきゃなんて、少なくとも私は思ってないんだが? むしろ旅館とか行って一汁三菜どころかおかずが豪華に並べられるのを見ると、食べるのが苦しくなってきて、もうご飯と味噌汁さえあれば美味しいですから!頼むから品数減らしてくれ!と思うくらい。 それって珍しいのかな? 一人暮らしするようになってから、ご飯を作るのが面倒くさくて、でも野菜はたっぷり食べたいから、あらゆる野菜をダイス状に刻んで鍋いっぱいに煮込んでトマトや味噌や醤油で味付けした、具沢山スープをひたすら食べる、っていうことをしてたけど なんならご飯(お米という意味)は食べたり食べなかったりだけど、その食生活が自分では気に入っていたから、一品料理って素晴らしいと思うんだけどなあ。 こういう提案が必要なくらい、生活に一汁三菜は必要だ!って思い込んでる人が多いのかなあ 不思議だ。 私は、あれこれ品数を揃えた食卓よりも、普段食べるものは一品料理、器が1つで済むような食事の方が精神的にも肉体的にも楽なので好きだから、読めば読むほどなんかその前提にある世界が違うなあと感じた。

Posted byブクログ

2024/11/07

いつ読んでもこちら側に寄り添ってくれる温かくて優しいエッセイ。何年後、私が母になる日が来たらまた手に取りたいと思った。 「ハレ」と「ケ」の話が凄くしっくりきて、いつもの定番いつも同じもので良いんだと肯定された。

Posted byブクログ

2024/10/12

料理の本ではなく、料理という営みについての本。一汁一菜というシステム、あるいは「型」を提案し、普段の料理をシンプルに捉えなおさせてくれる。温和な語り口で、挿入写真にも温かみがあり、読者に寄り添ってくれていると感じる。 型を決めて料理の負担を減らす方法は様々あるが、無味乾燥として...

料理の本ではなく、料理という営みについての本。一汁一菜というシステム、あるいは「型」を提案し、普段の料理をシンプルに捉えなおさせてくれる。温和な語り口で、挿入写真にも温かみがあり、読者に寄り添ってくれていると感じる。 型を決めて料理の負担を減らす方法は様々あるが、無味乾燥としていて持続的でないことも多い。一方、土井さんの型は、季節による食材の移ろいや料理と食器の調和を楽しみ、日本人の美的感性を刺激する。シンプルだが味のある優れたシステムだと思った。

Posted byブクログ

2024/10/12

一汁一菜でよいという提案をしてくれる本。そんなシンプルな一汁一菜のような本です。ケの料理は頑張らなくていい。でも手抜きではない。そこにある季節の楽しみ方。思想、哲学を教えてくれる。あいだに出てきた昭和の描写が本当にきれいだった。いい文章を書く人だ。お椀とお膳を買いに行きます。あと...

一汁一菜でよいという提案をしてくれる本。そんなシンプルな一汁一菜のような本です。ケの料理は頑張らなくていい。でも手抜きではない。そこにある季節の楽しみ方。思想、哲学を教えてくれる。あいだに出てきた昭和の描写が本当にきれいだった。いい文章を書く人だ。お椀とお膳を買いに行きます。あと、実家に帰り母の料理を記録したいと思いました。

Posted byブクログ

2024/09/15

「ご飯、味噌汁、漬物」という一汁一菜の型を突き詰めた本。味噌汁はスーパーフードとも言われ、栄養価の高さは認識していたが、何となく食卓の中では脇役のような、地味な印象のままだった。ところが、この本を読んで、具材の自由さと役割の大きさを思い知らされた。決して気負わなくても、食事の型が...

「ご飯、味噌汁、漬物」という一汁一菜の型を突き詰めた本。味噌汁はスーパーフードとも言われ、栄養価の高さは認識していたが、何となく食卓の中では脇役のような、地味な印象のままだった。ところが、この本を読んで、具材の自由さと役割の大きさを思い知らされた。決して気負わなくても、食事の型が完成するのは素晴らしいと思った。本書を通して、日本の食卓に根付く和の心の大切さも説かれており、食育としても参考になる。

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2024/08/24

ひとりでサッと作って食べるといえばついつい炒めものになりがちだけど、この本を読んで、軽く炒めたあとにお湯とダシを足して煮てから味噌を入れて豚汁風にして食べてみるとおもったより美味く感じた。それはこの本の影響が大きいのだろうけど、急に味噌の味が好きになってしまった。日本人として日本...

ひとりでサッと作って食べるといえばついつい炒めものになりがちだけど、この本を読んで、軽く炒めたあとにお湯とダシを足して煮てから味噌を入れて豚汁風にして食べてみるとおもったより美味く感じた。それはこの本の影響が大きいのだろうけど、急に味噌の味が好きになってしまった。日本人として日本人であることに、食の話を通じてすこし誇りも持てるいい本でした。

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2024/08/10

内容より先に言いたいのは、本のレイアウトが良くないということである。文庫本のように文字が小さいが、余白は多い。本書はA5判で本の高さは21cmあるが、文字の部分は13cmしかない。つまり4割が余白となっている。ところどころ掲載されている料理の写真も小さく、具材や細部が見えづらい。...

内容より先に言いたいのは、本のレイアウトが良くないということである。文庫本のように文字が小さいが、余白は多い。本書はA5判で本の高さは21cmあるが、文字の部分は13cmしかない。つまり4割が余白となっている。ところどころ掲載されている料理の写真も小さく、具材や細部が見えづらい。せっかくA5判のサイズを使っているのに、大きさを生かしていない。文字や写真は大きくしてほしかった。 さて、内容だが、タイトルの通り普段の食事は「一汁一菜でよいという提案」をベースに、著者が食に対して思っていることや食文化などを、織り交ぜ書き上げたエッセイという感じだった。そのためメインテーマには関係のないと感じるところもあり、冗長な感じがした。 「一汁一菜」の基本は、ごはんと具だくさんの味噌汁。そういう思想やシステムであり、栄養学とは別の所にある。タンパク質は体重1Kgあたり1g必要だとか、食材の多様性とロカボが肝心だという様な、一般的に言われている健康的な食事とは一線を画すものなので、本当に「一汁一菜」だけで大丈夫かと思ってしまう。 個人的には、毎回の食事を「ごはんと味噌汁」にはしたくないが、それだけでも十分だという考え方、ひとつの料理の型があると知るだけでも良いのではないかと思った。

Posted byブクログ

2024/07/11

友人に勧められて読んでみました。 料理本コーナーにありましたし、料理の本なのかなと思いながら読みましたが、自分にはそうも思えませんでした。 昔の日本の様子や食事のことなど、印象に残ったところはいくつかあるのですが、”庭を掃いていると、掃いている人にしかわからないことがたくさん...

友人に勧められて読んでみました。 料理本コーナーにありましたし、料理の本なのかなと思いながら読みましたが、自分にはそうも思えませんでした。 昔の日本の様子や食事のことなど、印象に残ったところはいくつかあるのですが、”庭を掃いていると、掃いている人にしかわからないことがたくさんある”という部分が最初の方で心を掴まれました。 丁寧に暮らす、観察する、変化を見る、等々… 今、自分に足りていないような気持ちが確認できたというのか、気がついていたけども自覚していなかった部分に気が付かされたというのか。 全体を通して、私はですが、食事や生活、対人関係までもいろんな面で考えさせられました。読んでみてよかった!

Posted byブクログ

2024/10/12

毎日の食事は一汁一菜で良いと言う話がひたすら書かれている。 料理作りは面倒、忙しくてできないと思う人でも、ご飯を炊き具だくさん味噌汁にすればOKと言うありがたい提案。 一汁一菜が良いと言う話から、日本人にも知恵のあり方とか、その道筋とかお天道様と人間の関係とか大和心までつ...

毎日の食事は一汁一菜で良いと言う話がひたすら書かれている。 料理作りは面倒、忙しくてできないと思う人でも、ご飯を炊き具だくさん味噌汁にすればOKと言うありがたい提案。 一汁一菜が良いと言う話から、日本人にも知恵のあり方とか、その道筋とかお天道様と人間の関係とか大和心までつながる話と食からここまで広げられるのが何より凄いと思った。 本の中に出てくるけれども、 味噌も種類が豊富。いろんな味噌を日によって試してみるのも楽しそうだなぁと思った。 驚いたのはお米の洗い方。(下記参照) ・ご飯と味噌汁がすごいところは毎日食べても食べ飽きないこと。 人工的なものと言うのは食べて、すぐおいしいと感じられるほど味がつけられている。そして人間が味付けたおかずと言うのはまたすぐに違う味付けのものを食べたくなる。 ・日常は常に冷静であることが望ましい。 ・食事を一汁一菜にすることで、食事作りにストレスがなくなる ・淡々と暮らす。暮らしとは毎日同じことの繰り返し。毎日同じ繰り返しだからこそ気づくことがたくさんある。 ・味噌は食中毒など引き起こす細菌はほとんど生きられない。歴史上味噌に関わる食中毒の報告例は一件もない。 ・お米は全体を一度、濡らしてから水気を切って、それほど力を入れずに、ぐるぐる指でかき混ぜて、手早く洗い、濁りがなくなるまで水を変えてぬかが落ちてしゃりっとすればザルにあげる。 ここで乾物である米に水分を浸透させる。 この時米を水に浸しっぱなしにすると、雑菌が急激に繁殖するので、水気を切ることが大切。 シャッシャッと水気を切って40分ほど置いて吸収させる。 水からあげていても、表面に残る水分でも間に合う。 芯まで水分を含むと白くふっくらしてくる。 この状態が洗い米。 理想はご飯を炊く30分から40分前に洗うのが良いが、 難しい場合は、水気を切ったらすぐにポリ袋入れて炊くまで冷蔵庫に入れておくのもOK ・具だくさん味噌汁だが、ご飯は炊き込みご飯にしたり、他におかずをつけたりする場合は、量を減らしても良い ・和食が世界文化遺産に登録されたが、メディアは料理人ばかり目を向けるのはなぜか。 日本の家庭料理を担ってきたおばあちゃんや母親のもとに行かないのは残念。 ・「何を食べるべきか」「何が食べられるか」「何を食べたいか」と言う問いは少なくても、50年前は不要だった。 本来すべての民族が何世紀にわたって育んだきた食事において、栄養価値と安心とおいしさはおのずから備わっているもの。

Posted byブクログ