サピエンス全史(上) の商品レビュー
人類が、食物連鎖の頂点に君臨した背景、事実をデータを用いて、言語化した表現で分かりやすく表現している。 学校では、教えない歴史、生物学史が 記憶に残りやすい。 1
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話の上手い先生の、歴史の授業を聞いているようで読み応えがあった。自然と不自然をどう定義するのかを、歴史を振り返り正論で詰めてくるのが痛快だった。 なかでも古代コミューン説を面白く読んでいた。産む女だけがその子の親だとわかる。一夫一婦制で不倫や離婚、望まれぬ妊娠や堕胎や虐待など繰り返すよりも、生まれた子どもを集団で大事に育てるほうが遥かによい気がしてくる。 分かっているつもりでも、家畜の話はつらいなぁと思ってしまった。いつでも特定の肉や乳製品を買えるのには理由があるわけで。人類によって絶滅させられた種の話も現在進行形なのだから深刻だ。 でも全体を通して非常に読みやすく、理解もしやすく、残っていた芸術作品や遺跡を見ると想像が膨らんでとても楽しかった。
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小麦の話が面白すぎた。 私たちは小麦の奴隷。グルテンフリーしたい…。 あと、人間の強さは嘘を集団で信じられることという話も好きだった。 色々と本当に?と思う話は多かったけど、それでもめちゃくちゃ興味深かった。名著。
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認知革命、農業革命までは面白かった。 そこから個人的な興味が湧かなかったのか読書スピードが落ちてしまった
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虚構と神話によって想像上の秩序がうまれ、想像上の秩序により、多くの人間が効果的に協力するための方法であることが前章に引き続き書かれている第6章と想像上のヒエラルキーや差別、自然と不自然の概念とは何かということが書かれている第8章、このふたつは特に興味を持ち理解が深まった章。 想...
虚構と神話によって想像上の秩序がうまれ、想像上の秩序により、多くの人間が効果的に協力するための方法であることが前章に引き続き書かれている第6章と想像上のヒエラルキーや差別、自然と不自然の概念とは何かということが書かれている第8章、このふたつは特に興味を持ち理解が深まった章。 想像上の秩序と普遍的な秩序である貨幣、帝国、宗教。 極端なまでの寛容性と適応性を備えた史上最強の征服者の物語!!!その特性を活かして人々を熱烈な信奉者に変えた。と最終章に入る前の最後に書かれている表現にわくわくした。 各部の折りにもユニークな比喩表現があるのも読んでいて楽しめた。彼らは帝国の誘いを受け入れるのか…で下巻に続く!!! 再読した時にまた新しい発見ができるのを期待している。
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ホモサピエンスだけが何故、ここまで発展できたのか、3つの革命と、宗教、貨幣、帝国が 大きな要因である事。 また、それは全て虚構が人類の共通認識として、 出来上がる事でより大きな集団として活動できるようになったという事。 以上がわかりやすく説明されていてとても良かった。 一部、人文書であるために仕方がないが 著者の思想や、根拠に基づいているのか読み取れない部分はあるものの良書である事には違いない。
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農業革命のパートがとても面白かった。人間の欲深さや集団の成功のためにのために個人が虐げられる問題はこの頃から続いていたことが驚きだった。人間の悪しき部分は農業によって発現してしまったのか、、 また人間は遺伝子でなく信じる虚構の進化によって変化に対応し、急速に進化を遂げたことも今ま...
農業革命のパートがとても面白かった。人間の欲深さや集団の成功のためにのために個人が虐げられる問題はこの頃から続いていたことが驚きだった。人間の悪しき部分は農業によって発現してしまったのか、、 また人間は遺伝子でなく信じる虚構の進化によって変化に対応し、急速に進化を遂げたことも今までにない発想だった。
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・歴史の大半を通じて、こうした人工の「孤島」は非常に小さいままで、広大な未開の自然に囲まれていた。地表はおよそ5億1000万平方キロメートルあり、そのうち約1億5500万平方キロメートルが陸地だ。西暦1400年になっても、農耕民の大多数は、彼らの動植物とともに、わずか1100万平...
・歴史の大半を通じて、こうした人工の「孤島」は非常に小さいままで、広大な未開の自然に囲まれていた。地表はおよそ5億1000万平方キロメートルあり、そのうち約1億5500万平方キロメートルが陸地だ。西暦1400年になっても、農耕民の大多数は、彼らの動植物とともに、わずか1100万平方キロメートル、つまり地表の2パーセントに身を寄せ合っていた。それ以外の場所はすべて、寒過ぎたり、暑過ぎたり、乾燥し過ぎたり、湿潤過ぎたりしていて、農耕に適さなかった。したがってこの、地表のわずか2パーセントが、歴史の展開する舞台を形成していた。
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「ジェノサイド」を読んで、 読むなら今しかない!と積読から手に取りました。 2016年購入した当時の私は、読み切れないと思ったのか、上巻だけしかありませんでした。笑 どのレビューを読んでも絶賛、絶賛なのですが。 そして、前職の社長もこの本を良かったと言っていた(前職場は毎年、感...
「ジェノサイド」を読んで、 読むなら今しかない!と積読から手に取りました。 2016年購入した当時の私は、読み切れないと思ったのか、上巻だけしかありませんでした。笑 どのレビューを読んでも絶賛、絶賛なのですが。 そして、前職の社長もこの本を良かったと言っていた(前職場は毎年、感動した本とかみんなの前で発表する文化でした。苦笑)ので、気になっていたのです。 ホモサピエンスがどのように広がり増えていったのか。 ネアンデルタール人を滅ぼせたのか。 認知革命、農業革命、科学革命。 貨幣、帝国、宗教。 なるほど、と思うことも多いのですが、 前半は心が折れかけました。苦笑 人類が誕生して、広がる最中、 たくさんの動植物たちを絶滅に追い込んだと。 理解はするし、受け入れもするんですが、 著者(訳者?)の語り口がとても厭世的というか、嫌味というか、ネガティブというか。苦笑 読んでいて「この人、人間が嫌いなのかな?」と思うことが多々。 そして最後は、あくまで解釈だから本当のことはわからないけどね、みたいに終わる。 いや、確かにそうだし!!わかっとるけど!! 何千年も前のことを化石とか残ってるものとかで推測してっていうのはわかるけど!! 「ジェノサイド」読んだ直後だったので、 私も人間不信、人間嫌いになりかけていて、 まじで地球上で邪魔なの人間じゃん、となりました。 この本の前半を読んで、さらに。苦笑 宗教、帝国あたりは…頷けることも多いです。 全ては読解力含め、私の至らなさです。苦笑 絶賛とあったけど、まあまあ著者の個性が強い気がして、 途中落ち込みました。苦笑 ここまで読んだら下巻も読むしかない(辛い)と思い、読み始めてます。 相性なのか、この本だけなのか、私の頭がポンコツなのか。 下巻を読み切ったら、改めてほかの方のレビューを読んでみようと思います。(読むの時間かかりそう。泣)
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人類の発展に関して、当たり前だと享受していた事象を改めて考え直すことができた。 特に認知革命の章は衝撃だった。確かに貨幣の価値も法人も、その存在を我々全員が『信じている』から存在する。こうした虚構こそホモサピエンスを発展させる重大な鍵だったのだ! また、ホモサピエンスか小麦を家...
人類の発展に関して、当たり前だと享受していた事象を改めて考え直すことができた。 特に認知革命の章は衝撃だった。確かに貨幣の価値も法人も、その存在を我々全員が『信じている』から存在する。こうした虚構こそホモサピエンスを発展させる重大な鍵だったのだ! また、ホモサピエンスか小麦を家畜化したのではなく、小麦がホモサピエンスを家畜化したというのは初めて目にした考えで新鮮だった。狩猟採集から農耕文化へ移行していったと学ぶためか、私は農耕文明は狩猟文明よりも優れていると思い込んでいた。しかし個体あたりの労力としては、狩猟採集の方が遥かにコスパか良いのだ。それでもホモサピエンスが弓矢より鍬を選んだのは、安定して食物を入手できるようになり、人口が増加したため、もとの狩猟採集中心の生活では食糧を十分に入手することが不可能になってしまったからだった! たくさんの新しい知見を得ることができた。下巻にも期待
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