サピエンス全史(上) の商品レビュー
色んな意味で、歴史とは現代の人が都合よく書いた物語に過ぎないんだなぁ。 過去は主観に基づいてしか想像できないもの。全くの事実は過去に生きていない限り分からない。 ホモサピエンスに関しても同様。
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ただの猿の一種だったホモ・サピエンスが、何故文明を築き、世界の支配者として振る舞うに至ったかを考察した本です。 人間の特別性とは、生物学的な差異ではなく、存在しない想像の秩序を共有し信じることであり、この能力の獲得により遺伝や環境変化によらず、行動を変化させ、後世に伝えられるよう...
ただの猿の一種だったホモ・サピエンスが、何故文明を築き、世界の支配者として振る舞うに至ったかを考察した本です。 人間の特別性とは、生物学的な差異ではなく、存在しない想像の秩序を共有し信じることであり、この能力の獲得により遺伝や環境変化によらず、行動を変化させ、後世に伝えられるようになったのである。 この視点に立つと、神話、宗教、国家、金、法や人権、善悪までもがその時代によって移り変わる虚構であることが分かります。 虚構であると言うと、それが悪であるかのように聞こえますが、あくまで多数の人間が効果的に協力する唯一の方法であることは確かなのだと思います。しかし同時に善でもなく、ただそういうものであるという認識が大切なのだと思いました。 この認識ができたところで、共同主観的虚構に個人が影響を与えることはできないのだと思います。しかし、虚構を絶対だと盲信し、他人を攻撃したり、自分を責めたりすることを減らすことはできるのではないかと思います。 魔女狩り、優性論、ナショナリズムなど、虚構が攻撃性に転じた例は枚挙に暇がありません。この認識こそが歴史を学ぶ意義だと思います。 現代においても、貧困は自己責任なのか?多様性とは何か?このような問題を考える上で大切な視点となると感じました。
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ホモサピエンスは、ただの動物の一種にすぎない 他の人類種ではなくホモサピエンスが世界を征服し、生き残ったのは、言語のお陰、虚構により協力がうまれた 言語の柔軟性が優れてる、他の動物にも口頭言語はある。
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「サピエンス全史」というタイトルはすごい大きく出たなという感じもするのですが、現生人類であるホモ・サピエンスが認知革命により虚構を信じる能力を手に入れ、ネアンデルタール人その他の(進化的な兄弟である)人類種を滅ぼしてきたという話から始まります。虚構を信じる能力が強大な社会の形成を...
「サピエンス全史」というタイトルはすごい大きく出たなという感じもするのですが、現生人類であるホモ・サピエンスが認知革命により虚構を信じる能力を手に入れ、ネアンデルタール人その他の(進化的な兄弟である)人類種を滅ぼしてきたという話から始まります。虚構を信じる能力が強大な社会の形成を可能にしており、これがホモ・サピエンスの強さだと理解しました。神とか宗教とか、国家さえも想像上の虚構でしかありません。 認知革命の話から、狩猟採取民族から農耕民族への遷移に関する農業革命の話、そして上巻の終わりは帝国主義について。この本が書かれたのは2014年?のようですが、新しいグローバル帝国主義により、国家が好き勝手に宣戦布告して戦争したりすることはできなくなっている、というところで上巻が終わっています。この見解に反するような出来事がいくつも起こってしまいましたが。
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ようやく読みました。 現在の研究では「ヒト」は太古からの進化の過程で 6種に枝分かれしていました。 しかしその中の現生人類=ホモサピエンスだけが、 生き残り、現在地球上の王者として君臨しています。 なぜホモサピエンスだけが繁栄することができたの か。 その理由が本書では明...
ようやく読みました。 現在の研究では「ヒト」は太古からの進化の過程で 6種に枝分かれしていました。 しかしその中の現生人類=ホモサピエンスだけが、 生き残り、現在地球上の王者として君臨しています。 なぜホモサピエンスだけが繁栄することができたの か。 その理由が本書では明確に示されています。 最初のキーワードは「認知革命」です。 現代にも神話や宗教に関わる物語が残されている通 り、ヒトは概念を共有することができます。 これはよく言われる人間と動物の「思考能力」の違 いとするよりも、もっとシンプルで本質的な回答に なっています。 貨幣も一つの認知です。「これだけの価値があるよ」 と皆が認知しているからこそ貨幣経済が成り立つの です。 次のポイントは「農業革命」です。 実は麦という種が人間を操り、世界中に栽培させて という解釈がされています。 「私たちを育てれば飢えることはないですよ」とい う脅迫観念の元に、人類は農耕を始めたというので す。 そして3つ目は「化学革命」 現代ではテクノロジーの進化と捉えられますが、こ レは直近500年くらいで劇的な進化を遂げています。 そして現代の人類の立ち位置を予見した人は過去に 誰もいなっかたのと同様に、今後のヒトの未来の行 く末の可能性を示しています。 この内容が衝撃的です。 過去を振り返ると共に、予言の書となりうる一冊で す。
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我々人類とは何か?に真っ向から向き合い答えてくれる一冊。 ホモ・サピエンスを俯瞰しつつ、捉えているので読み手としては奇妙な気持ちになる。今私たちが正義として捉えているものが、どのような文脈で出来上がっているかを考えさせられる。 個人的に面白いと思ったのは、他の人類(ネアンデル...
我々人類とは何か?に真っ向から向き合い答えてくれる一冊。 ホモ・サピエンスを俯瞰しつつ、捉えているので読み手としては奇妙な気持ちになる。今私たちが正義として捉えているものが、どのような文脈で出来上がっているかを考えさせられる。 個人的に面白いと思ったのは、他の人類(ネアンデルタール人など)に比べて我々は知能や体力で優れていたわけではなく、虚構を作る力があったから生存したいう点。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
一読しただけではとても全てを理解・吸収するのは困難だが、読み応えのある素晴らしい内容だった。著者の幅広い知識や洞察には感心すると共に、どれだけの文献や資料を研究したのかと驚かされる。 (現時点では)サピエンスという種だけが持つ虚構という共通意識の能力(言語、お金、国家、宗教、法律など)は、生物としてはこの地球の頂点に立ったと言える。また、クローン技術などの遺伝子工学を駆使して生物そのものを創りかえることさえできるようになった人類は神の領域に入ったと説く。 寿命は伸び、食べ物に困ることはなくなり、戦争なども起きなくなった。しかし、人類は本当に幸せになったと言えるのか。この先どこへ向かうのか。そもそも宇宙の歴史からすればなんの意味もないことではないのか。 いろいろな考え方や視点、学びを与えてくれる素晴らしい内容だった。また少し時間をおいて、再読してみたい。
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面白いし読みやすい。 認知革命、農業革命、虚構や貨幣などホモ・サピエンスの歩みのターニングポイントに関してわかりやすく論が展開されていた。特に「人類は小麦の家畜である」と言う話は非常に面白かった。 話の内容に関しての疑問や反論が頭によぎっても、その直後にその点を潰されるということ...
面白いし読みやすい。 認知革命、農業革命、虚構や貨幣などホモ・サピエンスの歩みのターニングポイントに関してわかりやすく論が展開されていた。特に「人類は小麦の家畜である」と言う話は非常に面白かった。 話の内容に関しての疑問や反論が頭によぎっても、その直後にその点を潰されるということが何度もあり、とても丁寧に書かれている。
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読むこと読むこと初めて知ることばかりで、読み進めるのがとても楽しい。下巻も楽しみ。 高校生とか、世界史を学ぶ前にこの本を読んだら、しっかりした土台になりそう。
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人類の歴史について、人類誕生から先史時代までについてを特に学べる本。(わかる限りの)事実に基づいた情報の整理ではなく、現在に至るまで、現在の世界がなぜこのようになっているのかのその理由、人類誕生から虚構の概念が生まれたところに起因していること、そこからどのように歴史が動いているの...
人類の歴史について、人類誕生から先史時代までについてを特に学べる本。(わかる限りの)事実に基づいた情報の整理ではなく、現在に至るまで、現在の世界がなぜこのようになっているのかのその理由、人類誕生から虚構の概念が生まれたところに起因していること、そこからどのように歴史が動いているのかを知ることができる。歴史を学ぶ上で、根本からその学び方、歴史の捉え方を変えさせてくれるぐらいの気づきがあり、面白い。それがここまで売れている理由ではないか。 自分なりの学びのまとめ ホモサピエンスは噂話をすることができるようになり、架空の話、虚構の概念を捉えられるようになった。それにより、人をコントロールして、動かすための神話的なものを作り上げることができるようになった。その虚構が、神話や宗教、国家、はたまた経済、格差、差別を作り上げている。貨幣制度も同様。今の世の中は虚構の概念から長い年月をかけて人の暮らしを成り立たせる様々な事象、世界を創り上げている。なぜ今のような世界を人類が作ってきたのか、その理由が割と納得感のある感じで理解できる。そういう事実を持って歴史や現在を捉えることが歴史の見方の差になるのではとも感じる。 歴史を学びたいと思っていろいろな本を読んでいるが中々頭に入らない自分がいる。この本を読んだことで捉え方が変わり、歴史の理解の仕方が変わりそう、また本書の中にも触れられているところが多く学びになる。
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