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サピエンス全史(下) の商品レビュー

4.4

388件のお客様レビュー

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2024/06/25

時間がかかったが、読了。 人類のこれまでの歴史をただなぞるのではなく、科学的な知見や様々な考察を交えており面白かった。 特に印象に残った点は、人間の幸福が遺伝子によって決まるという点だった。 全体的に難しかったが、面白い本ではあった。、

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2024/05/26

上下巻を含めた感想。 現代を支配している資本主義や自由主義といった価値観が、人類誕生から考えると最近できたものに過ぎないことに気づかされる。 個人の意思や感情を絶対視する価値観(自由主義)に自分が無意識のうちに染まっていたというのが驚きだった。 現代の日本で生きてきて、自由主...

上下巻を含めた感想。 現代を支配している資本主義や自由主義といった価値観が、人類誕生から考えると最近できたものに過ぎないことに気づかされる。 個人の意思や感情を絶対視する価値観(自由主義)に自分が無意識のうちに染まっていたというのが驚きだった。 現代の日本で生きてきて、自由主義を否定するような言説には一度も触れたことがなかったから気づかなかったのだと思う。 また、進歩主義(未来は今よりも良くなる、進歩した方が良いという考え)も近代以降に生まれた比較的新しい価値観であると筆者は言う。進歩主義を当然のものと捉えていた自分にとっては先入観が覆される機会となった。 なお、この本を読んで、自分の価値観が相対化され固定観念が覆り、世界の見え方が変わったからといって、自分に何かメリットがある訳ではない。むしろ、自分が何を指針として生きていけばいいのか、そもそも自分の意思を尊重するべきなのか分からなくなる。

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2024/05/17

下本はかなり失速すると思う。 近代に向かうにつれアジアにも触れなければならなくなると著者の歴史学背景が足りなくなって現代へ向かうほど個人的な意見止まりになり、未来への願望で根拠の薄まりを感じてしまう。 だからといって上巻だけで良いかとは言えない、 上下巻合わせて1.5巻分くらいが...

下本はかなり失速すると思う。 近代に向かうにつれアジアにも触れなければならなくなると著者の歴史学背景が足りなくなって現代へ向かうほど個人的な意見止まりになり、未来への願望で根拠の薄まりを感じてしまう。 だからといって上巻だけで良いかとは言えない、 上下巻合わせて1.5巻分くらいが丁度よく濃く読める気がした。

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2024/04/18

幸福とは何か 決めるのは外的要因ではなく 脳神経と化学的な刺激だ 本当の幸福を求めるなら脳を改造すればいい 人間は自分の立場から人を主観的に幸福かどうか判断する、歴史的にも社会的にもそうであるが 人間は一人一人感じられる最低限度の幸福と最高限度の幸福を持ち合わせているのでどれだけ...

幸福とは何か 決めるのは外的要因ではなく 脳神経と化学的な刺激だ 本当の幸福を求めるなら脳を改造すればいい 人間は自分の立場から人を主観的に幸福かどうか判断する、歴史的にも社会的にもそうであるが 人間は一人一人感じられる最低限度の幸福と最高限度の幸福を持ち合わせているのでどれだけ違う立場の人が不幸せに見えたとしてもそれは勘違いであり、その人自身は自分よりも幸福である可能性がある 仏教によると人間の幸福は内的要因に起源し、全ての人は束の間の幸福を再び味わうことを渇望し、その行為が不幸せであるという幻想を抱かせているという。ならば人々はその束の間の幸福を求めることをやめて全てのことをあるがままに受け入れるのが大切なのではないか 私たちの常識は未来にも過去にも通用しない自分の立場をより客観的にみることは大切であろう

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2024/04/05

テンポよく様々なことについて新しい見方を提案している。 お金は信用からできている。 生きる理由があるならどんな生き方にも耐えられるが、

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2024/03/12

全体を通して、虚構(物語)という書き換え可能なソフトウェアが人間というハードウェアを動かしている。そしてそのハードウェアには、「社会的な動物としての生存戦略」がプログラムされているので、虚構というソフトウェアが適合する、と解釈した。 この解釈は世の中のあらゆる出来事の見方を一変さ...

全体を通して、虚構(物語)という書き換え可能なソフトウェアが人間というハードウェアを動かしている。そしてそのハードウェアには、「社会的な動物としての生存戦略」がプログラムされているので、虚構というソフトウェアが適合する、と解釈した。 この解釈は世の中のあらゆる出来事の見方を一変させて、それを知る前にはもう戻れない。そんな感覚を、読みながら様々な出来事に当てはめ、考えを巡らせるなかで感じた。 偶然にも『進撃の巨人』と合わせて読んでたので、アニメを見ていて直観的にこの解釈を理解できた。ぜひ合わせて見てみて欲しいです。 また本書で人類史全体を振り返ることで、農耕が人類にもたらしたインパクト、科学と資本主義の関係、全体最適と個別最適は両立しないことなど、新たな気づきがたくさん得られた。 ギルガメッシュプロジェクトに関してはさすがにSFすぎてピンと来なかったけど、著者にこの先の AI 時代について話を聞いてみたい。

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2024/02/25

上巻では、ただの猿の一種だったホモ・サピエンスが、地球上の支配者となったのかが考察されました。 下巻では、500年前に起こった科学革命から続く近現代が描かれています。 科学革命とは、人間が無知であり、そしてそれらは探求可能であるという前提が生まれたこと。そして未知への投資の概念、...

上巻では、ただの猿の一種だったホモ・サピエンスが、地球上の支配者となったのかが考察されました。 下巻では、500年前に起こった科学革命から続く近現代が描かれています。 科学革命とは、人間が無知であり、そしてそれらは探求可能であるという前提が生まれたこと。そして未知への投資の概念、つまりは資本主義の台頭ということに特徴づけられています。 科学革命によって、医療技術や食料生産性の向上といった点で、間違いなく多大な恩恵を受けています。その一方で、 例えば、資源問題に対して、私たちは無知なだけでまだ見ぬ革新的なエネルギーが存在する、と信じることで経済活動を続けていますが、本当に存在するのか、あったとして、見つけられるのか疑問を持つ必要があると感じました。 そして下巻のもう一つのテーマは、私たちは文明の発展によって、果たして幸福になったのか、そこへ進んでいるのかという視点です。 幸福については、社会科学的アプローチと生物学的アプローチの両面から語られており、社会科学的には一定までは富は幸福に直接的に影響するものの、多くは主観的期待と客観的現実の差分によるもの、生物学的アプローチでは、幸福とは単に脳内の神経物質によってもたらされ、脳は幸福を一定水準に保つ働きを持っていると考えられているとのことでした。これらは、幸福は外部的な条件からではなく、身のうちから発するということになります。他方、仏教をはじめとする哲学においては、さらに内なる感情の追求すら辞めることで苦しみから解放されると説いています。そもそも幸福の追求には限りがないという考えでしょう。色々と書いてありますが、未だ人類の幸福についての共通見解はなく、これは取り組むに値すべきテーマであるということだと思います。 人類はどうあるべきか、を考えてしまうと思考の沼に嵌まるようですが、自分事として捉えるのであれば、生存が脅かされなくなった現代において、虚構に囚われすぎず、とはいえ反発もしすぎず、折り合いをつけながら自分と身近な人の幸福を考えて生活したいと、そう思いました。

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2024/02/18

人間という生物は、賢い、ホモサピエンスとは知恵のある人という意味である。人間という生き物はどのようにして地球上の覇者となったのかを、人類の誕生から現在に至るまで、わかりやすく解説している。 全部は読み切れてないが、特に、哲学と貨幣の誕生は非常に面白く楽しく読めた。機会があればまた...

人間という生物は、賢い、ホモサピエンスとは知恵のある人という意味である。人間という生き物はどのようにして地球上の覇者となったのかを、人類の誕生から現在に至るまで、わかりやすく解説している。 全部は読み切れてないが、特に、哲学と貨幣の誕生は非常に面白く楽しく読めた。機会があればまた読みたい。

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2023/12/03

帝国、貨幣経済、宗教が浸透した世界から、科学革命によって急激に進化してきた世界の流れについてよく理解できる。無知を知ることからまだ見ぬ世界へ足を運んで行ったこと、新しいことを知り考え知恵を使って様々なものを発明してきたこと、産業革命によって人々の暮らしや生活習慣が大きく変わってき...

帝国、貨幣経済、宗教が浸透した世界から、科学革命によって急激に進化してきた世界の流れについてよく理解できる。無知を知ることからまだ見ぬ世界へ足を運んで行ったこと、新しいことを知り考え知恵を使って様々なものを発明してきたこと、産業革命によって人々の暮らしや生活習慣が大きく変わってきたこと、世界の勢力図がどのように変わってきたか、資本主義の変遷、などが理解しやすく学びになった。 一方で人類のこのような進歩は生物学的に見るとあらゆる生物種を滅ぼしている、犠牲にしているものもあると言う観点も忘れては行けない。 また今後、科学やテクノロジーの進歩により、生物種としての人類自身の存在が危ぶまれるほど変異を起こすことができる世界になってきている。そういった中で人類はどうあるべきなのか考えさせられる。 自分なりの学びメモ ・歴史とは、歴史からは未来を知ることはできない、歴史を俯瞰的に見ることで過去のその事実から、私たちの歴史の未来の可能性はいくらでもあることを教えてくれる。歴史上の偉大な人物や事件から学びとるだけではない歴史を知る必要性が理解できる。 ・歴史を長尺で見ること、マクロデータで捉えることで、大きな潮流の変化を知ることができる、この捉え方の感覚は持っておくと良い。 ・人の歴史を生物種をとして捉えること、動植物も含めあらゆる生命の一つとして人類を捉えることでも歴史の見方も変わる。 ・世界を取り巻く多くのもの、今の生活で当たり前になっているものは全て虚構により作られているものである、なぜそうなのか、どのような歴史を辿りそうなっているのかを理解し、それを知った上で歴史を見るのは面白いと感じる。

Posted byブクログ

2023/11/25

人間の進化の過程を、体系的に、分かりやすく そしてセンセーショナルな視点で記されている。 下の方は、進化に及んだ、多生物の犠牲と、先端技術に伴って、生活様式が変わった事への、幸福度、影響度を数値的に分かりやすく書いてる。

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