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サピエンス全史(下) の商品レビュー

4.4

388件のお客様レビュー

  1. 5つ

    204

  2. 4つ

    103

  3. 3つ

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  4. 2つ

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2022/12/29

食物連鎖の頂点に立ったホモサピエンス。ホモサピエンスの7万年の物語です。難しいが最高に面白い。さて、人は、幸せになれたのでしょうか?仏教を知りたくて読みましたが、宗教の観点からも面白いです。

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2022/12/22

ホモ・サピエンスの繁栄に重大な影響を与えた歴史上の非連続性は「革命」と呼ばれる。歴史学者は残された証憑からその断絶を観察する。 この過程から著者が編み出した結論のうち、「科学革命(=無知の革命)」に特に印象的な一節があった。 「空白のある地図は、心理とイデオロギーの上での躍進で...

ホモ・サピエンスの繁栄に重大な影響を与えた歴史上の非連続性は「革命」と呼ばれる。歴史学者は残された証憑からその断絶を観察する。 この過程から著者が編み出した結論のうち、「科学革命(=無知の革命)」に特に印象的な一節があった。 「空白のある地図は、心理とイデオロギーの上での躍進であり、ヨーロッパ人が世界の多くの部分について無知であることをはっきり認めるものだった」 15・16世紀のヨーロッパ人が余白の多い世界地図を描き始めたことには、一神教的価値観からの脱却と、無知を認める科学的思考の発達が顕れているというのだ。 テクニカルな論点を扱う歴史本も面白いが、遠大な視点から人類史を解釈するのもまた面白い。 今更ながら読了できたが、やはり噂に違わぬ価値はあったと思う。

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2022/12/16

おもしろかった〜〜!!激動の時代の中に生きる今、読めてよかった。宇宙の歴史や人類史全体から見ると激動なのかはわからないけれど。笑

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2022/12/10

坂の上の雲と並んで、一生記憶に残る本。 数ある人類種の中のホモ・サピエンスの特異性とか、地球規模に広がっていった過程に対する考察が革新的だってのも理解できたし、何より自分に中世以降の世界史の知識がそもそも無かったから、一つ一つの話が面白く読めた。 ただ面白いだけじゃなくて各史実の...

坂の上の雲と並んで、一生記憶に残る本。 数ある人類種の中のホモ・サピエンスの特異性とか、地球規模に広がっていった過程に対する考察が革新的だってのも理解できたし、何より自分に中世以降の世界史の知識がそもそも無かったから、一つ一つの話が面白く読めた。 ただ面白いだけじゃなくて各史実のマクロ的な繋がりも理解できて読み応え抜群。 アダムスミスの国富論の革新性とか、アステカ帝国、インカ帝国征服の過程におけるスペイン人の振る舞いとか、感情的に動かされる部分もあったし、各分野の知識が増えた。 人類学の最新の知見を得れたと思ってたけど、調べたらこの本の原語版はなんと2011年出版、、10年近く前、、 日本語版も2014年あたりということで、時間が経つのは早いなぁと。 ネアンデルタール人にハムレットの上映、なんて表現にはほぅ…と唸った。 我々の理解や感覚のレベルを超えた存在がこの先は出てくると。現代のSFも、現代人の感覚や頭脳レベルの範囲内で起こりうるドラマを描いているに過ぎないので、これから先本当に起こりうる未来を描こうと思うと、未来はサイボーグ工学、遺伝子工学と人間そのものを変えうるテクノロジーの上に構築される世界になるから単純に人智を超えていますよと。理解できませんよと。 分かるような分からんような、まぁとにかく頭の中で整理はできている。はず。 色んな文献が最後の注記に記されていて、気になるものは片端から読み漁ろうと。 「広がる」作品が好きな自分にとって、他の分野にも食指を伸ばす機会を得たとなってとても愉快。

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2022/11/20

上巻は読んでいて面白かったけど、下巻は私の知識ではついていけなかった...ギルガメッシュプロジェクトだとかフランケンシュタインの予言だとか、全体的に私の頭では理解が追いつかなかった。。。

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2022/11/14

圧倒的。これをしょうもない逆張りで2022年まで積読状態にしていたのは自分の不見識としか言いようがない。 雑多なファクトの積み上げから意味合いを引き出しているのではなく、明らかにまず「問い」の切れ味を磨き上げた上で歴史と向き合っているので、各章ともに単なる物知り自慢ではなく(む...

圧倒的。これをしょうもない逆張りで2022年まで積読状態にしていたのは自分の不見識としか言いようがない。 雑多なファクトの積み上げから意味合いを引き出しているのではなく、明らかにまず「問い」の切れ味を磨き上げた上で歴史と向き合っているので、各章ともに単なる物知り自慢ではなく(むしろファクトの量はこの手の書籍の中では少ない方だろう)、現代人の問題意識に肉薄する示唆を投げ掛けている。 下巻は上巻以上にどの章も刺激的で、各章のテーゼがそれだけで1冊の大書になりうるが、個人的にはサピエンスにとっての幸福論(社会学・生化学・哲学的アプローチの俯瞰)と、次作へと繋がるデウス時代に向けた問題提起(ネアンデルタール人相手に『ハムレット』上映のメタファー)が特に白眉と感じた。

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2022/11/03

宗教、大航海時代から資本主義・産業革命、現在の経済国家、繰り返す戦争。人間は文明を通して幸福になったのか、幸福は主観的感情でしかなく自分自身の真の姿を知らず、それゆえ真の幸福も無知であるが故「汝自身を知れ」という見解を示した。テクノロジーの発展で遺伝子の復活、バイオテック生命体、...

宗教、大航海時代から資本主義・産業革命、現在の経済国家、繰り返す戦争。人間は文明を通して幸福になったのか、幸福は主観的感情でしかなく自分自身の真の姿を知らず、それゆえ真の幸福も無知であるが故「汝自身を知れ」という見解を示した。テクノロジーの発展で遺伝子の復活、バイオテック生命体、コンピューターという生物、特異点、この先どこに向かうのか。ホモ・サピエンスの終末、フランケンシュタインの予言が現実化する可能性も否定できない。 315冊目読了。

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2022/10/12

少し前に話題になったらしい本、上下巻の下巻。 日本語訳の初版は2016年9月。 図書館で借りた。 私の中では、ユヴァル・ノア・ハラリによる世界史再解釈の本、という位置づけ。 確かな歴史の知識に裏打ちされた野心的な試みだと思った。 農業革命、帝国の成り立ち、産業革命、国民主義…...

少し前に話題になったらしい本、上下巻の下巻。 日本語訳の初版は2016年9月。 図書館で借りた。 私の中では、ユヴァル・ノア・ハラリによる世界史再解釈の本、という位置づけ。 確かな歴史の知識に裏打ちされた野心的な試みだと思った。 農業革命、帝国の成り立ち、産業革命、国民主義…。 とても興味深く読んだ。 内容が濃いので読み終わるのに2週間近くかかった。 ロシアがウクライナに侵攻している現状について、ハラリがどう考えるかも知りたいと思った。

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2022/08/30

【文明は人類を幸せにしたのか】 上巻は人類が起こした3つの革命のうち、①認知革命、②農業革命が中心でした。 下巻は③科学革命を中心に解説されています。 私の新しい発見だったのは、宗教の多神教は本来は「異端者」や「異教徒」を迫害することはめったにないこと、私たちの思考はヨーロッ...

【文明は人類を幸せにしたのか】 上巻は人類が起こした3つの革命のうち、①認知革命、②農業革命が中心でした。 下巻は③科学革命を中心に解説されています。 私の新しい発見だったのは、宗教の多神教は本来は「異端者」や「異教徒」を迫害することはめったにないこと、私たちの思考はヨーロッパの考え方がベースになっていること、ヨーロッパが世界の覇者になった理由などなど。 「幸せ」を生物学的なアプローチでみているのも面白かったです。 生物学的には幸せを感じるのはホルモンのセロトニンやドーパミン、オキシトシンが関係しているそう。そのため、歴史にはあまり重要性がなく、フランス革命は政治的、社会的、イデオロギー的、経済的に激変を起こしたが、フランス人の幸福に及ぼした影響は小さかった、となるようです。 フランス革命の意義とは…?フランス革命だけでなく、その他の歴史的大事件にも言えることです。 こんなこと考えもしませんでした。 文明は人類を幸せにしたのかは、もっと先の未来に分かるのかもしれません。 また、上下巻ともに日本の記述もあったのも興味深かったのですが、著者が日本語訳版を出版するにあたり記述を追加してくれたそうです。

Posted byブクログ

2022/08/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

科学革命による近代の急成長。 科学と帝国主義と資本 資本主義による自由主義の確立と幸福への探究心が個人レベルで発生。 そして資本主義による消費主義・国民主義への確立。 資本主義が生み出した探究心は、人を自然進化から逸脱する技術を生み出す。 この先、人類はどうなるのか人間と呼べる物でいられるのかこの波は止められない、それは知的探究心であるから。 幸福とは何か、 シナプスなどの快楽物質なのか 人生の意義なのか またもや、仏教による追求を断絶することなのか。 歴史を研究するのは、過去から学び将来を知るためではなく、現状を知り今立たされてる目の前に無限の可能性があることを理解するためである。 歴史の当事者も無数の可能性から選択して、その選択が史実に残っているにすぎない。 では、今後の歴史をどう進ませるかは自分が何者になりたいかではなく、何を望みたいのか?を考えることが重要である。

Posted byブクログ