やり抜く力 GRIT の商品レビュー
著者の経歴が面白い。よくこんな専門的な本が何十万部も売れたものだと思う。 2倍の才能があっても二分の一の努力では負ける。才能は10倍ということはないが、努力は10倍できる。 天才の陰には努力がある 意図的な練習 高校時代の2年以上の課外活動 無理ではない
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
努力に勝る天才はないと感じる本だった。 本書は三部構成で、やり抜く力の重要性、やり抜く力を内側から伸ばす方法、外側から伸ばす方法を示している。 特に学びがあったのは一章のやり抜く力の重要性についてだった。 様々なエピソードから、成功する者の共通点に努力と粘り強さがあると示している。人々は成功している人をみると「才能がある人」とみなしがちだが実はそれだけではない。才能があると思われるまで努力し続けていた人たちであり、突き抜けられるまでしつこく努力するひとが一握りの存在となるため稀有な存在として称賛されるのである。 どんなジャンルであれ才能を伸ばすには努力が必要で、そこからついたスキルを目標達成まで磨くまでも努力がまた必要だと、筆者は方程式で努力の重要性を示していた。 才能×努力=スキル スキル×努力=達成 どんなジャンルでも、輝く人は常人では到達できない域まで諦めていなかった。 まずは自分の理想像や目標を明確にする。情熱をもやして必ず自分は達成できると希望を持つ。達成まで昨日より良くなるようにひたすらに練習し、分析しながら向上を目指す。 シンプルに見えるがとても難しい。だからこそ目指す理想に到達する人は少なく、達成した人にしか見えない世界がある。 私も揺るがない理想像がある。もう一度その理想像を見直し、鮮明にして計画を立てようと思う。 そして、朝目覚めるたびに「今日も頑張ろう」と気合を入れてしつこく努力を続けていきたい。
Posted by
なんとなくやっていても身にはつかない。 「意図的な練習」とは。 ・明確に定義されたストレッチ目標 ・完全な集中と努力 ・速やかで有益なフィードバック ・たゆまぬ反省と改良
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
文字通りやり抜く力をつけたく、メカニズムから学べそうな本書を手に取った。 「興味」「練習」「目的」「希望」の各フェーズでアクションを記載する。 ①興味 ・以下を問いかけて取り組むべきことを発見する -どんなことを考えるのが好きか? -いつのまにかよく考えていることは何か? -譲れないこと/これだけは耐えられないことは何か? -何をしている時が1番楽しいか? ・とりあえず良いと思ったことはやってみる -上手くいかなかった場合は取り消して構わない ・強い興味を持ち続けるために、親/教師/コーチ/仲間から励ましや応援をもらう -外部からの刺激が興味を確信に変えていく ②意図的な練習 ・ある一点に絞って、ストレッチ目標を設定する -30回腕立て伏せを35回にしてみる、等 ・しっかりと集中してストレッチ目標を達成する -多くのエキスパートは人の見ていないところで努力をしている ・ストレッチ目標を完全に達成できるまで改善する -コーチやメンターから欠かさずFBを貰う -達成後は新たなストレッチ目標を置く ・上記を完全に習慣化し、自動的な日課にする -エキスパートはフロー状態(努力が楽しい状態)に到達することができる ③目的 ・①興味+役に立ちたいことを言語化する -どちらかが欠けるとやり切れない ・ロールモデル(お手本)を見つける -「15年後のあなたにとって最も大切なことは?」 -「もっと良い人間になりたい、と思わせてくれるような生き方をしている人はいますか?それは誰で、そう思う理由はなんですか?」 -「人々のために何かを成し遂げることが可能なのだ」と身をもって示してくれる存在が、自身の確固たる目的形成(=自分も同じように誰かの役に立てる)の重要なヒントになる ・もっと意義を感じれらるように変化を起こす -日々のタスクが、誰の役に立ちそうか? -より役に立つためにはどう工夫すれば良いか? ④希望 ・脳もIQも「筋肉」のように鍛えられると自覚する ・楽観的に考える練習をする -どんな失敗からも学びがあると考える -失敗の原因は自分の能力不足だと無力感に浸るのではなく、もっと頑張る必要があるだけだと捉え直す ・人に助けを求めて立ち直る -良いメンターをつけて、励ましを貰う ・やり抜く力が強い集団に属して刺激をもらう -周りの価値観が自分の「信念」に変わる ⑤その他メモ ・やり抜く力が強いほど幸福度も高い ・誰でも「天才」になれる
Posted by
ペンシルバニア大学心理学教授の筆者は、「おまえは天才じゃない」と厳しく育てられましたが、別名「天才賞」とも言われる「マッカーサー賞」を受賞しました。その理由は、「人生でなにを成し遂げられるかは、生まれ持った「才能」よりも、「やり抜く力」(「情熱」と「粘り強さ」から成る)によって決...
ペンシルバニア大学心理学教授の筆者は、「おまえは天才じゃない」と厳しく育てられましたが、別名「天才賞」とも言われる「マッカーサー賞」を受賞しました。その理由は、「人生でなにを成し遂げられるかは、生まれ持った「才能」よりも、「やり抜く力」(「情熱」と「粘り強さ」から成る)によって決まる可能性が高い」と突き止めたことでした。才能よりもグリット(やり抜く力)が重要であることを科学的に明らかにし、また、それは変化することも分かってきているということです。私は先にTEDスピーチで筆者の主張を聞き興味をもちましたが、本書ではその際の反響も紹介されています。 ●Part1「やり抜く力」とは何か?なぜそれが重要なのか 【第1章】「やり抜く力」の秘密 米国陸軍士官学校やスペリングコンテスト等で最後まで残った人達は「やり抜く力」が強く、「外向性」「情緒の安定」「誠実性」等の他の非認知能力はそれほど関係のないことが分かった。 【第2章】「才能」では成功できない 1968年、研究者ゴルトンは偉業を成し遂げた人物は、稀有な「才能」、並外れた「熱意」、「努力を継続する力」をあわせもっていると述べている。才能自体は素晴らしいが、才能等の能力を測定するテストに今のところ完全なものはない。 【第3章】努力と才能の「達成の方程式」 偉業というのは、小さなことを一つずつ達成して、それを無数に積み重ねた成果である。「今日、必死にやる」より「明日、またトライする」。努力によって初めて才能はスキルになり、努力によってスキルが生かされ、様々なものを生み出すことができる。 【第4章】あなたには「やり抜く力」はどれだけあるか? グリット・スケールの10の質問で、グリット・スコアが出せる。重要度の高い目標の達成のために、下位の目標を臨機応変に変えたり新しい方法に切り替えたりすることも必要。 【第5章】「やり抜く力」は伸ばせる 人間のあらゆる特徴は「遺伝子」と「経験」の両方に影響を受ける。年代別では、「やり抜く力」が最も強かったのは65歳以上の人で、最も弱かったのは20代。性格心理学でも「成熟の原則」という言葉がある。 ●Part2「やり抜く力」を内側から伸ばす 【第6章】「興味」を結び付ける 長続きのためには情熱が必要だが、情熱は一発では人生に入ってこない。まずは、興味をもったことを楽しむことから始めるべき。 【第7章】成功する「練習」の法則 長時間取り組むより、どれだけ集中して質の高い取り組み(意図的な練習)を行ったかが重要。また、それは1日に3~5時間が限度。そして習慣化することが大切。 【第8章】「目的」を見出す 「やり抜く力」の強い人がもっている深い情熱は「興味」と「目的」によって支えられている。「目的」の中心概念は「自分たちのすることは、ほかの人々にとって重要な意味をもつ」ということ。ロールモデルも大切。 【第9章】この「希望」が背中を押す 人は変われる、成長できると信じている「成長思考」が大切で、子どもの頃の褒められ方が一生を左右することにもなる。逆境に強い脳を作るには、①「知能」や「才能」についての考え方をあらためる、②楽観的に考える練習をする、③人に助けを求める、ことが大切。 ●Part3「やり抜く力」を外側から伸ばす 【第10章】「やり抜く力」を伸ばす効果的な方法 「子供に厳しい要求をしながらも、支援を惜しまない育て方」が有効。「温かくも厳しく子どもの自主性を尊重する」親自身が、ロールモデルになるべき。 【第11章】「課外活動」を絶対にすべし 1年以上課外活動に参加することが望ましい。「どんな活動に取り組んだか」ではなく「何らかの進歩を遂げながら続けたか」が重要。人間の性格は幼少期でほぼ固まってしまいあとは変わらないという見解があったが、今は、幼年期を過ぎても変化することが明らかになっている。勤勉さは練習によって身に付けることができる。最低でも2年間は意図的な練習に取り組むことが必要。 【第12章】まわりに「やり抜く力」を伸ばしてもらう 「やり抜く力」の強い文化に身を置くと、まわりの価値観が「自分の信念」に変わる。また、些細なことにも最善を尽くすことも重要。 【第13章】最後に 人の性格は複数の特徴で成り立っており、多くの人は他人を評価する際に「道徳性」を重要視していることが分かっている。ただ、人生のマラソンで真に成功するためには「やり抜く力」が重要で、それが強いと幸福感も高い。自分自身が内側から、そして親や友人たちにサポートしてもらい外側から伸ばしていくことが必要。
Posted by
才能よりやり抜く力の方が大事。 自分は優れた才能は持っていないが、常に努力しているので、方向性はあっていたんだと認識した。
Posted by
○概要 話題になったTEDトークの"やり抜く力"の内容が記された本。自己啓発系 ○感想 エネルギーをくれる本。 継続的な努力によって目標を叶えた成功者のエピソードを交えて主張が展開されており、おもしろかった。定期で読み返したい。 ○まとめ ・やり抜く力(情...
○概要 話題になったTEDトークの"やり抜く力"の内容が記された本。自己啓発系 ○感想 エネルギーをくれる本。 継続的な努力によって目標を叶えた成功者のエピソードを交えて主張が展開されており、おもしろかった。定期で読み返したい。 ○まとめ ・やり抜く力(情熱×粘り強さ)が結果を作る。 ・やり抜く力は後天的にも身につけられる。 ・意図的な練習を継続的に行い、結果を出す ○メモ ・最高のパフォーマンスは、 無数の小さなスキルや行動を積み重ねた結果 ・天才を神格化してしまった方が、自分自身が引け目を取らなくて済むからラク。 (天才と思う人ほど底知れない努力をしているのに。) ・なにかを本当にうまくなりたいと思ったら、自分の能力以上に背伸びをする。同じことを何度も繰り返すうちに、以前はできそうになかったことが当たり前にできるようになる。だがそれは一朝一夕にはいかない ⭐️1日にどれだけ努力するかより、くる日もくる日も目が覚めた途端に今日も頑張ろうと気合を入れて、トレッドミルに乗り続けることが大切。 ・具体的な個々の目標を一つにたばねるもの、すべての目標を貫く目的が必要。それはブラさない。 ⭐️人生でこれだと思うものが見つかるまでに何年もかかり、そのあいださたざまなことに興味を持って挑戦する。 →まずは好き嫌いをはっきりさせてそこから積み上げる。とりあえずいいと思ったことをやってみる本当に興味のあることが見つかるまでは、ある程度の試行錯誤はやむを得ない。 ⭐️努力あるのみ。楽しくなかろうがとにかくやるべきことはやるんだ。結果を出したときさ信じられないほどうれしいんだから。 ・"意図的な練習"に取り組むことが、良い結果に繋がり、努力が好きになり、 ひいてはやり抜く力の向上につながる。 →意図的な練習とは? 3つ ①具体的な弱点の克服のために、高めの目標設定 ②達成を目指すために1人の努力を惜しまない ③改善すべき点がわかったらうまくできるまで何度も繰り返し練習する ※意図的な練習は、同じ時間に同じ場所で。 ルーティン化することでやりやすくなる。 ・捉え方次第で、仕事かキャリアか天職か変わる ex)レンガ職人の話 ・才能×努力=スキル スキル×努力=達成 ○アクション 目指す目標に対しての努力の時間と場所をルーティン化する(朝のマック)
Posted by
やり抜く力は、情熱と粘り強さの2つの要素から成るということがよくわかった。 内容としては纏まりに欠けてるように感じた。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「情熱」と「粘り強さ」を持つ人が結果を出す 要するにどんな分野であれ大きな成功を収めた人たちには断固たる強い決意があり、それが二つの形となって表れていた。 第一にこのような模範となる人たちは、並外れて粘り強く、努力家だった。 第二に自分が何を求めているかよく理解していた。つまり決意だけでなく方向性も定まっていたのだ。 「才能」に対するえこひいきが弊害をもたらす可能性がある最大の理宇宇は単純で。「才能」だけにスポットライトを当てることで、他のすべてが影の覆われてしまう危険性があるからだ。 自分が楽だから人を神格化する 「あまりに完璧なものを見た時、我々は「どうしたらあんな風になれるのか」とは考えない」。その代わりに「魔法によって目の前で奇跡が起こったかの如く熱狂してしまう」。 「哲学」がなければ失敗する。 自分は人生で何をしたいかを明確にする ウォーレンバフェットの「目標達成方法」 自分の目標を25個紙に書き出す 自分にとって何が重要かをよく考え、もっとも重要な5つの目標に〇をつける 丸を付けなかった20個の目標を目に焼き付け、この20個の目標には今後絶対に関わらないようにする。(気が散るから) 現実が作用する「成熟の原則」 新しい状況に適応し、その状態がすっかり定着することで自分のアイデンティティが向上する。→自分は一度決めたことはやり通す やり抜く力を強くする4ステップ 興味:自分のやっていることを心から楽しんでこそ「情熱」が生まれる。必ずしも楽しいことばかりではないが、目標に向かって努力することに喜びや意義を感じることが出来ていた。 練習:「粘り強さ」表われは、「昨日よりも上手になるように」と、日々の努力を怠らないことだ。 目的:自分の仕事は重要だと確信してこそ「情熱」が実を結ぶ。自分の仕事は他の人の役にも立つと確信できることが重要 希望:希望は困難に立ち向かうための「粘り強さ」だ。希望を持ち続けよう。 エキスパートたちは「3つの流れ」で練習する ある一点に絞って、ストレッチ目標(高めの目標)を設定する エキスパートたちは既に特異なところをさらに伸ばすのではなく、舞台的な弱点の克服に努める。自分がまだ達成していない困難な目標を選ぶ。 しっかり集中して、努力を惜しまずに、ストレッチ目標の達成を目指す エキスパートほど終わった後のフィードバックを熱心に求める 改善すべき点が分かった後は、上手くできるように何度でも繰り返し練習する ストレッチ目標を完全にクリアできるまで、以前は出来なかったことが、すんなりと完璧にできるようになるまで。できないと思っていたことが、考えなくてもできるようになるまで。 「意図的な練習」を毎日一人で何時間も行っている。ルーティンをきっちりこなし、習慣を忠実に守るのだ。 楽観主義者は無力感を乗り越えられる 楽観主義者も悲観主義者も同じように辛い出来事を経験するが、受け止め方が異なる。 楽観主義者:自分の苦しみは一時的で億艇の原因があると考える 悲観主義者:自分の苦しみは変えようのない原因のせいにして、自分にはどうすることもできないと考えてしまう 鉄人は楽観的に考えるマインドセットが努力できるかどうかを決める マインドセット やればできるの研究 脳は筋肉のように鍛えることが出来る 知能や才能はトレーニングで大きく向上する 楽観的に考える練習をすること:レジリエンストレーニング、ポジティブ心理学 おとなも子供も「やり抜く力」が身につく4つのルール 家族全員一つはハードなことに取り組む やめてもよいが、一度決めた期間はやり抜く ハードなことの内容は自分で決める あたらしいことでも、今やっていることでも、最低でも一つのことを2年間は続けなければならない 暗唱でやり抜く力を伸ばす
Posted by
学歴社会であるアメリカにおいてベストセラーになった本であり、アメリカにおいてGRITがどうとらえられているのか気になった。 作者の主張は一貫して以下のようなことである。1.才能に焦点が当たりがちだが、GRITは同等以上に重要。2.なぜならスキルを身に着けるのはGRITによるものが...
学歴社会であるアメリカにおいてベストセラーになった本であり、アメリカにおいてGRITがどうとらえられているのか気になった。 作者の主張は一貫して以下のようなことである。1.才能に焦点が当たりがちだが、GRITは同等以上に重要。2.なぜならスキルを身に着けるのはGRITによるものが大きく、またアウトプットはスキルと粘り強いトライ(GRIT)の掛け算であるから。3.自分が情熱を注ぎ続けられる分野に、長きにわたって努力を注ぐことで、GRITが高いとあるといえる。4.GRITはプロフェッショナル環境に身を置くことや幼少期の育て方によって、後天的に伸ばせる。 特に2の主張はスタンダードだが、自分の経験上も納得できるものが大きい。 GRITは根性論とか気質として片付けがちだが、確固たる能力として見直して、自分自身についても自省したいと思う。 書評としては、おそらく自分がアメリカではやった自己啓発書の類をそれなりに読んだことがあることから、全体感として真新しい主張ではない(選択と集中、目的化、カイゼンや習慣化、など)。とはいえ、これらを著者なりの切り口やデータソースでまとめているとこは、インプットに値する。
Posted by