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ミライの授業 の商品レビュー

4.2

207件のお客様レビュー

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2016/08/11

2015年にノーベル化学賞を受賞した大村智教授は、決して順風満帆とは言えない、いやむしろ傍流中の傍流と言える人生を歩んできた。高校時代からスキーにのめり込み、大学への進学もスキーのスポーツ推薦。大学在学中の学業成績もまったくパッとせず、大学卒業後は定時制高校の教員として教鞭をとっ...

2015年にノーベル化学賞を受賞した大村智教授は、決して順風満帆とは言えない、いやむしろ傍流中の傍流と言える人生を歩んできた。高校時代からスキーにのめり込み、大学への進学もスキーのスポーツ推薦。大学在学中の学業成績もまったくパッとせず、大学卒業後は定時制高校の教員として教鞭をとっていた。 ある日大村は、懸命に勉学に励む教え子の姿に心を打たれ、もう一度研究者としての道を志すこととなる。大村は、夜間に高校教師として働きながら、昼に大学院生として論文を執筆する生活に明け暮れ、大学院修了後は北里大学の研究員として働くことになった。 大村は1971年にアメリカ留学を決意するが、その際にもあえて傍流の道をとった。そうそうたる大学のオファーを蹴り、あえて金銭的に最も待遇の悪く知名度の低いウェズリアン大学を選択した。その大学だけが客員教授の肩書きをオファーしてくれていたことから、研究設備も充実しているだろうと踏んだためである。 大村がウェズリアン大学で指示したティシュラー教授は学会長を務める大物であり、研究室には世界中の大物化学研究者が出入りするようになった。大村は大変刺激的な環境下で研究に没頭し、2年間で6本の論文を執筆した。 帰国後、大村は十分な研究費を確保するために、後に「大村方式」と呼ばれることになる画期的なスキームを開発する。製薬会社から研究費をもらって新しい物質を開発し、その物質の商業的な利用権は製薬会社に渡す。その後、その物質を活用した新薬の販売によって製薬会社が得た収入のうち、一部をレベニューシェアで受け取る、という契約である。このスキームを成り立たせるためには、確実に収益に結びつく研究テーマを選ぶ必要があった。大村は「あえて競争の激しくない家畜用薬品を開発テーマとすれば成功確率も高くなり、また将来的に人間用新薬にも転用できるかもしれない」と一計を案じ、これまた傍流とも言える動物用新薬の開発に研究テーマを絞り込んだのであった。 こうした大村の革命的とも言える意思決定が、後に「イベルメクチン」の発見につながり、2億人もの人々を失明の恐怖から救うこととなる。また、イベルメクチンを含めた薬品のレベニューシェアから得られた研究費は、総計200億円以上にも登っている。 「傍流を歩んできた人物が、戦略的意思決定と強運によって、世界を変える画期的な業績を残す」という大村氏のストーリーは、まさしく自分の目指すべき人生観とかさなり大変勇気付けられた。今後も人生で岐路に立たされたとき、本棚からこの本を引っ張り出し、大村氏の章を読み返すこととなるだろう。

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2016/08/08

14歳向けに書かれた本だけど、大人にも響く内容。歴史上に実在した人物のエピソードをベースに、未来を変えるために必要な能力について解説が進む。

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2016/08/04

なぜ学ぶのか、今は知っているが、できれば 中学生の時に知りたかった。本書は 現代版の「君たちはどう生きるか」である

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2016/08/03

・課題解決よりも、課題発見が大事。 ・まだ誰も手をつけていない空白地帯を狙う。 アラフォーの自分には、「へーー」「ふーん」で終わってしまう内容。

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2016/07/30

過去の偉人の話をしながら、「何のために勉強するのか」が書かれている。それを「魔法」という言葉に置き換えているのも魅力的。 少し単調で読むのが大変な気もするが、「ミライ」への教訓が溢れている。中学生にも、大人にもお勧めできる本だと思う。

Posted byブクログ

2016/07/30

2015年に著者が中学2年(14歳)に向けて講演した内容を本にしたもの。 なぜ中学生か?なぜミライの授業なのか?と言うと、彼らは21世紀に生まれた最初の人だから。 彼らに語っているのは、今勉強しているものの正体(魔法)について。なぜなら我々親の時代から考えると、今の時代はまるで魔...

2015年に著者が中学2年(14歳)に向けて講演した内容を本にしたもの。 なぜ中学生か?なぜミライの授業なのか?と言うと、彼らは21世紀に生まれた最初の人だから。 彼らに語っているのは、今勉強しているものの正体(魔法)について。なぜなら我々親の時代から考えると、今の時代はまるで魔法の世界だ。そしてその魔法は技術革新により実現したものであり、その技術革新の大本は、すべて学校で学ぶ知識をベースにし成し遂げてきたものであることから、学校は未来と希望の工場だと言っている。 20人の未来を切り開いた登場人物の法則を紹介している 1.世界を変える旅は違和感から始まる 2.冒険には地図が必要 3.一行のルールが世界を変える 4.すべての冒険には陰の主役がいる 5.未来は逆風の向こうにある 読んで感じたことは、こんな講演を14歳の時に聞いていたら自分はどう感じだろうか?そう思うとこんな素晴らしい授業を受ける事が出来た受講者は幸せだなと思った。 気に入った言葉 世界を正しく眺めるために、この世のウソに騙される4つの思い込み 1.人間の思い込み:人間の体や脳の仕組みに基づく 2.個人の思い込み:自分の考えがすべて正しいと思う 3.言葉の思い込み:周りの評判や噂をうのみにする 4.権威の思い込み:偉い人や有名な人の言う事を信じる そのために気を付ける事 ・日常にある小さな違和感を掘り下げ冒険の扉を開ける ・課題をこなす人より課題を見つける人になる ・データで動かす ・エリートほど思い込みの罠にはまりやすい ・未知の課題には論より証拠で取り組む ・人を疑うのではなく「コト」を疑う ・冒険は、仮説と言う地図がなければはじまらない ・空白地帯に仮設の旗を立てる ・競争の少ない場所に目を付ける ・自分の仮説を修正する勇気を持つ ・新しい考え方はルールを作って伝える ・自分の思いを目に見える形にする ・自分の個性を知り自分の人生の主人公になる ・変革者の背後には陰の主役がいる ・世界を変えるのはいつの時代も新人である ・大人たちは変わらない。世代交代が時代を変える ・迷った時には基本原則(プリンシプル)に立ち返る ・大人たちが反対するときは君は大切な事実を語っている

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2016/07/28

レビュー書くの遅れました…。ようやく読み終わり。 『ミライの授業』っていうタイトルが魅力的です。 歴史上の偉人の例を挙げながら、ミライを生きる子どもたちへ学んでもらいたいことがギュッと詰まっていました。 科学者、哲学者、医者、発明家、政治家、天文学者、IT起業家、ファッションの...

レビュー書くの遅れました…。ようやく読み終わり。 『ミライの授業』っていうタイトルが魅力的です。 歴史上の偉人の例を挙げながら、ミライを生きる子どもたちへ学んでもらいたいことがギュッと詰まっていました。 科学者、哲学者、医者、発明家、政治家、天文学者、IT起業家、ファッションの先駆け、人気作家…などなど、様々な人の生き様に触れて「ロボットが台頭してくるこのミライ、世界を変える人になるためには」ということを書いている。 大人でも勉強になることや興味深いことがたくさん書かれているけれども、わりと単調で読むのが大変でした…。ハリー・ポッター大好きなのでJ.K.ローリングの話は面白かった。 内容も書き方もとてもわかりやすく、これからを生きる中学生に読んでもらいたい本であるけれども、自分が中学生だったらこの本を手に取って最後まで読めたかは正直疑問。でも、是非とも読んでこれからの自分のミライに目標を立ててほしいなあと思う。 また、大人が読んでもこれからのミライや子どもに必要な考え方や素質が学べる素敵な一冊だと思いました。

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2016/07/22

憲法草案に関わったベアテ・シロタ・ゴードンさんの話や大村智先生のお話がとても印象に残りました。中学生の人が読めばこれからの未来に対して勇気づけられる一冊です。

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2016/07/20

温故知新を具体的にどのように実践するのか,その方法論が平易に説かれる.文章の奥に希望と可能性を信じる暖かな視線を確かに感じ,心地よい.ミライへのメッセージを真摯に紡いでくれた本書を有り難く思うと同時に,このような書物が得られる今の小中学生をうらやましくも思う.

Posted byブクログ

2016/07/15

自信を無くしてた自分がもっかい頑張ろうって思えました。 だけどやっぱり事実に徹したときに本の言ってることだけでも矛盾点は多い。 これがこれから作っていく部分なのかなと思いもする。 5つの原則はとてもわかりやすい。 このくらいわかりやすく伝えられるぐらいになる。

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