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江戸川乱歩名作選 の商品レビュー

4.2

59件のお客様レビュー

  1. 5つ

    23

  2. 4つ

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2024/10/06

▼新潮文庫的には「江戸川乱歩傑作選」とこの「名作選」を読めば、大人向け中短編の江戸川乱歩の輝きは制覇したことになる。という感じなんでしょうね。 ▼「押絵と旅する男」「陰獣」は確かにまあ、面白かったです。それでも「傑作選」の段階で理解したテイスト自体はそのまんまで、それを小説的に...

▼新潮文庫的には「江戸川乱歩傑作選」とこの「名作選」を読めば、大人向け中短編の江戸川乱歩の輝きは制覇したことになる。という感じなんでしょうね。 ▼「押絵と旅する男」「陰獣」は確かにまあ、面白かったです。それでも「傑作選」の段階で理解したテイスト自体はそのまんまで、それを小説的に快感にしてくれる作品だったかと言われると、好みですが僕としてはそれほどでも・・・・かなあと。 ▼人形と同じ行動を人間がしてしまう・・・・「目羅博士」とか、なんともどろどろした見世物一座の救いのない人間関係が描かれる「踊る一寸法師」とか、短編、掌編の持つなんとも独特な湿度と陰性さが、それはそれで印象に残りました。 ▼で、それらは、好みによっては「だからなんやねん」なんですけれど(笑)。好きな人はたまらんだろうなあ。

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2024/07/12

謎解きよりも怪奇色のほうが全体的に強かった。最後の陰獣は、タイトルから全く予想ができなかったが、セルフオマージュの要素もあり話も二転三転し、一番面白かった。傑作選も同様だが、今のいわゆる推理小説と異なり、理詰めで真相を解き明かそうと頭を捻るより、ジメジメとしたおどろおどろしい世界...

謎解きよりも怪奇色のほうが全体的に強かった。最後の陰獣は、タイトルから全く予想ができなかったが、セルフオマージュの要素もあり話も二転三転し、一番面白かった。傑作選も同様だが、今のいわゆる推理小説と異なり、理詰めで真相を解き明かそうと頭を捻るより、ジメジメとしたおどろおどろしい世界観を楽しむ作品だと感じた。

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2024/06/30

冒頭で読者を惹きつけられるのは素晴らしい作家だと思うけれど、江戸川乱歩は読者を作品世界に引き摺り込む天才だと思った。「石榴」から「陰獣」まで余す所なく本当に面白かった。これらが発表された時代を思うと、時代をこれだけ経ても面白かったと舌を巻かせる作品に脱帽。

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2024/06/24

 顔のない死体が魅力的な『柘榴』、とある汽車で絵を持ち歩く老人の奇妙な話を聞く『押絵と旅する男』、意外な真相が明かされる『陰獣』などミステリー、ホラー、怪奇幻想小説など様々なジャンルの傑作短編が七編収録されていて大満足だった。

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2024/06/16

昨年読んだ『江戸川乱歩傑作選』は、ある意味トラウマのような忘れられない話の数々で、とても強烈な印象を受けた。 今回の『江戸川乱歩名作選』も、「石榴」や「陰獣」のような本格推理小説と、「押絵と旅する男」や「白昼夢」のような幻想的な怪奇小説と書き分けられており、全七編、飽きのこない構...

昨年読んだ『江戸川乱歩傑作選』は、ある意味トラウマのような忘れられない話の数々で、とても強烈な印象を受けた。 今回の『江戸川乱歩名作選』も、「石榴」や「陰獣」のような本格推理小説と、「押絵と旅する男」や「白昼夢」のような幻想的な怪奇小説と書き分けられており、全七編、飽きのこない構成となっている。どうなるんだろう?!というハラハラドキドキが止まらなかった。 怪奇小説なのだが、幻想的で切なさのある「押絵と旅する男」がよかったかな。独特の世界観が癖になっちゃうね。

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2023/12/31

人でなしの恋が面白かった。 読んでて、映像が浮かぶ感じ。 切ないのか、呆れるのかわからない感じがするお話し。

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2023/12/30

みんなが好きな押絵〜を読みたくて購入。やー、江戸川乱歩、うますぎる。しかけはシンプルなのに、どれも締めが無駄がなく美しい。目羅博士とかなんでこのネタだけで成立してるんだ?藤田新策氏の絵本買おうかなあ…

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2023/12/25

 久しぶりに読み返したけど、やっぱり気持ち悪い(褒め言葉)。探偵小説家としておもしろいのはもちろん、怪奇作品が好きすぎる。

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2023/12/06

同じく新潮から出ている「江戸川乱歩傑作選」と比べると、探偵モノは少ない。「石榴」と「陰獣」だけかな? エログロさはこちらの方が上。これらの作品が大衆に大いに受け入れられる当時の世の中の雰囲気、さぞかし平和な世の中だったんだろうなあと思いをはせる。 どれも適度にエログロで、そして...

同じく新潮から出ている「江戸川乱歩傑作選」と比べると、探偵モノは少ない。「石榴」と「陰獣」だけかな? エログロさはこちらの方が上。これらの作品が大衆に大いに受け入れられる当時の世の中の雰囲気、さぞかし平和な世の中だったんだろうなあと思いをはせる。 どれも適度にエログロで、そして乱歩らしくとても読みやすい。 「うわー。気持ちわるー」なんて思いながらさらさらと読める。 「陰獣」のとても丁寧な、探偵小説のお手本のようなプロットもさすが。 全編楽しめました。 楽しめました、が、私は「傑作選」の方が好きかな。

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2023/11/25

短編と中編。新潮文庫の傑作選とこの名作選で、ワクワクしたり嫌な気分になったり、仄暗い世界に迷い込んだり、かなり楽しめます。と言いつつ、傑作選に入ってる芋虫とか赤い部屋とか、この傑作選に入ってる踊る一寸法師とかは救いがなさすぎて正直苦手。 名作選だと「押絵と旅する男」が幻想的で好...

短編と中編。新潮文庫の傑作選とこの名作選で、ワクワクしたり嫌な気分になったり、仄暗い世界に迷い込んだり、かなり楽しめます。と言いつつ、傑作選に入ってる芋虫とか赤い部屋とか、この傑作選に入ってる踊る一寸法師とかは救いがなさすぎて正直苦手。 名作選だと「押絵と旅する男」が幻想的で好き。それと読んでて楽しいのは、他の作品がチラチラ出てくる「陰獣」。陰獣は、それこそ傑作選を読んでるとけっこう判るし、わかるぶん推理が翻弄されると思う。面白い造りだなあ。 100年近く前の作品と思えない。 それはそうと、目羅博士の冒頭で原稿の催促が厳しくて一週間くらい家にいたくなくて外をぶらついてる乱歩さん、かわいいな。人でなしの恋に泉鏡花の名前が一瞬出てくるのも気になるところ。どんなの読んだんだろう。

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