江戸川乱歩名作選 の商品レビュー
乱歩の怪奇幻想系の作品を中心とした中短編集 「押絵と旅する男」が一番好きです 生々しさすら感じる幻想的で繊細な世界の描写が彩りを持って広がり 静けさと暗さ、色彩の対比に 双眼鏡と汽車が夢と現実の境界を曖昧にしていくような感じがして
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江戸川乱歩を久々に手に取って読んでみたが、やっぱり表現に古さはあれど面白さは色褪せない。 真夏に悪夢を見てじっとりと汗をかいて起きる感覚、文章だけで気持ち悪いことを表現する天才だ。 読んでいる時の不快感や異世界感が江戸川乱歩でしか書きえない表現の仕方で、本当に後味が悪い。 短編と...
江戸川乱歩を久々に手に取って読んでみたが、やっぱり表現に古さはあれど面白さは色褪せない。 真夏に悪夢を見てじっとりと汗をかいて起きる感覚、文章だけで気持ち悪いことを表現する天才だ。 読んでいる時の不快感や異世界感が江戸川乱歩でしか書きえない表現の仕方で、本当に後味が悪い。 短編とは思えない重圧感ある物語をこれでもかと詰め込んである良作。
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人でなしの恋が読みたくて購入。 狂人達の織りなす物語。 読み始めたら止まることなく自分がすっかり穴の底に落ちてることに気がつく。
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江戸川乱歩はドラマは見たことあたけど、読んだのは初めてかもしれません。(記憶にない) 文章から漂う、彼の独特な雰囲気が癖になりますね。 収められている「石榴」「目羅博士」「陰獣」の3つは映像化したらさぞかし映えるだろうなぁ、と思いました。 「陰獣」の静子は木村佳乃さんか深津絵里...
江戸川乱歩はドラマは見たことあたけど、読んだのは初めてかもしれません。(記憶にない) 文章から漂う、彼の独特な雰囲気が癖になりますね。 収められている「石榴」「目羅博士」「陰獣」の3つは映像化したらさぞかし映えるだろうなぁ、と思いました。 「陰獣」の静子は木村佳乃さんか深津絵里さんでお願いしたい。 フィクションめいたところもあるのですが、実際にありそうでもあります。(この微妙な空気感をつくるのが上手い) 薄暗く、重たい空気なのに、どこか世離れしていて、ふわっとしたところもあって、ノスタルジックな感じもするんですよね。 ”多くの場合、事実は小説の空想以上なのです。そして、はなはだありそうもない頓狂なことが、実際にはやすやすと行われているのです。” 小説の抜粋ですが、こういったことが作風に出ているからなのかもしれません。 「石榴」「目羅博士」「陰獣」はどれもラストが印象的です。 「あぁ、この盛り上がった感情をどうしてくれよう、、、」 ストーリーから一人取り残された気持ちになります。 だからなのかなー。読み終わった後、ストーリーが頭から離れないんですよね。 恐るべし、江戸川乱歩!他の作品も読みたくなるじゃないか!! 当書はミステリだけでなく、幻想的なストーリーも収められています。 江戸川乱歩の雰囲気が楽しめる本となっています。 長年読まれ続けている文学っていいものですね。
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昔の日本というだけで、すでに妖しい雰囲気を醸し出す。反面、ストーリーは斬新で読みやすい。 扱っている内容がきわどすぎて、ビックリ! エロ、グロ、ホラー、ジェンダー、障がい、不倫、SM、変態…と、書き切れない。 攻めすぎだわ。江戸川乱歩先生。 よく発禁にならなかったなぁ。 昔の方が...
昔の日本というだけで、すでに妖しい雰囲気を醸し出す。反面、ストーリーは斬新で読みやすい。 扱っている内容がきわどすぎて、ビックリ! エロ、グロ、ホラー、ジェンダー、障がい、不倫、SM、変態…と、書き切れない。 攻めすぎだわ。江戸川乱歩先生。 よく発禁にならなかったなぁ。 昔の方が案外、自由があったのかもしれない。 どの話も面白い。気味悪い。読んでいて映像が浮かぶから、なおさら怖さが深まる。 「人でなしの恋」が、私は一番怖かった。こんな恐怖感は久しぶりだった。 そして名高い「陰獣」…。題名のつけ方が秀逸。覗き見、屋根裏、姿が見えない、お色気とてんこ盛り。 本当に名作揃いで、全ての作品が妖しい世界に誘ってくれる。とても好みだった。 江戸川乱歩、恐るべし。
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陰獣をまだ読んでなくて購入しました。江戸川乱歩を読みはじてめてまだ日が浅いけど出てきた他作品?何故か奇跡的にほとんど読んでいての興奮と、途中で「得意のこのパターンか、なんかわかってしまって面白くないな」を予想外の展開で裏切るもので凄く面白かったです。
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90年近く前に書かれた作品なので現代では成立しないトリックも多いが、それを加味してもミステリとして十分楽しめる。どうせこのパターンでしょ、と思わせておいて2段3段落ちる。短編集としてのバランスもとても良い。
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石榴 押絵と旅する男 陰獣 目羅博士 人でなしの恋 白昼夢 踊る一寸法師 作者自らの解説がかなり良い‼️‼️‼️
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柘榴、目羅博士……… どれをとっても不気味で江戸川乱歩の世界観に引き込まれました。 想像すればするほど本当に気持ち悪くて最高です。
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「石榴」1934 中編 命日石榴忌の由縁 温泉宿で意気投合した二人。過去の事件を語るうちに。。。顔を硫酸で潰されて死体(石榴っぽい)。残る指紋から事件を解決しようとする刑事。しかし、残された証拠さえも計算されたものだった。「二廃人」の設定と似ている。二人は刑事と犯人だった。 「押絵と旅する男」1929短編 魚津へ蜃気楼を観に行った帰りの汽車で押絵を持った紳士と席を同じにする。押絵の秘密が語られる。好きな女が押絵であったことを知り自らも押絵になった兄。二人を連れて旅する弟。 「目羅博士」1931 短編 エーヴェルス「くも」 上野動物園で猿をからかう男の告白。眼医者が鏡を使い殺人を犯す。それを逆手に取った青年。 「人でなしの恋」1926 短編 人形を愛する男と結婚した女性の悲劇。これはねー、許してあげても良かったんじゃないかな。 「白昼夢」1925 掌編 殺人告白の演説。本当なのに誰も気が付かない。 「踊る一寸法師」1926 短編 曲芸師達の宴。一寸法師への執拗なイジメ。人体切断マジックの強要。そして、スイカのような物は何! 「陰獣」1928 中編 これは、しっかりミステリー。作中に自身の推理小説を登場させて、事件解決に絡ませる。犯人構想が4、5回転する。100年近く前なの?それは凄いです。
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