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エミリの小さな包丁 の商品レビュー

4.3

125件のお客様レビュー

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2022/12/18

タイトルと装丁から、主人公エミリは中学生くらいかと勝手に思ってしまいましたが、彼女は25歳でしたね。ただ話し方や行動は幼さが残る感じだったので、たまに出てくる飲酒や過去の出来事で違和感を感じてしましました。 エミリの知られたくない過去を噂話しているおばさん達に言った、おじいさん...

タイトルと装丁から、主人公エミリは中学生くらいかと勝手に思ってしまいましたが、彼女は25歳でしたね。ただ話し方や行動は幼さが残る感じだったので、たまに出てくる飲酒や過去の出来事で違和感を感じてしましました。 エミリの知られたくない過去を噂話しているおばさん達に言った、おじいさんの言葉がすごくよかったです。(245ページ)

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2022/12/11

森沢明夫さんの小説は、読んでいて情景が浮かび上がってきます。 プロローグを読むと、今までの森沢さんの小説ではないと思うのですが、エピローグを読むときには森沢明夫さんの小説と実感します。 ブルートパーズ色の海、美味しそうな料理そしておじいちゃん…全てが優しい小説です。

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2022/10/16

久々に物語が終わってしまうのが寂しいなと思わせる一冊でした。良い人と、素晴らしい自然と、美味しいご飯を食べていれば人間元気になる。きっとそうです。エミリと共に、自分も癒されたみたい。こんなおじいちゃんと酒を酌み交わしたいなと心から思いました。

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2022/09/21

「おじいちゃんはいつだって、わたしのことをいいとも悪いとも言わない。言わないことで、わたしの人生をわたし自身に決めさせているのだ」(296ページ) 人生と周囲から逃げて、祖父の家に転がり込んだ主人公。 祖父や海の町に住む人たちと関わるうちに、 人との付き合い方、ものの捉え方に変...

「おじいちゃんはいつだって、わたしのことをいいとも悪いとも言わない。言わないことで、わたしの人生をわたし自身に決めさせているのだ」(296ページ) 人生と周囲から逃げて、祖父の家に転がり込んだ主人公。 祖父や海の町に住む人たちと関わるうちに、 人との付き合い方、ものの捉え方に変化が生まれる物語り。

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2022/09/13

 優しくて心を前向きにさせてくれる物語を描いてくれる作家、森沢明夫さん。今回も期待を裏切ることなく背中をそっと押してくれるような物語でした。  会社の上司との不倫がバレて、逃げるように田舎のおじいちゃんの元にやってきたエミリ。15年間も会っていなかったおじいちゃんは何も言わずに...

 優しくて心を前向きにさせてくれる物語を描いてくれる作家、森沢明夫さん。今回も期待を裏切ることなく背中をそっと押してくれるような物語でした。  会社の上司との不倫がバレて、逃げるように田舎のおじいちゃんの元にやってきたエミリ。15年間も会っていなかったおじいちゃんは何も言わずに受け入れてくれた。  海の綺麗な町でおじいちゃんと釣りをしたり、周りの優しい人たちと過ごしていくうちに、エミリの心の傷は少しずつ癒えていき、生きることに前向きになっていく。  この物語は、エミリとおじいちゃんとの暮らしが軸となって、穏やかに物語が進んでいきます。その中でおじいちゃんが料理をするシーンがかなりあり、それがめちゃくちゃ美味しそう!そして、この物語をより魅力的にする役割を担っています。  物語を読んでいくうちに、登場する料理が食べたくなる人もかなりいると思います。もちろん私もその中の1人です。  読後感も爽やかで、良い物語と出会った喜びに包まれました。

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2022/09/12

愛していると信じていた元会社の上司に裏切られ、頼れる身よりも近くにおらず、都市から逃げ出すように田舎の祖父の所に身を置く主人公のエミリ。 身を置かせて貰っている罪悪感を払拭するために、祖父の料理を手伝うエミリ。 しばらく過ごすうちに、祖父の大事に使っていた包丁の砥ぎを任され、次第...

愛していると信じていた元会社の上司に裏切られ、頼れる身よりも近くにおらず、都市から逃げ出すように田舎の祖父の所に身を置く主人公のエミリ。 身を置かせて貰っている罪悪感を払拭するために、祖父の料理を手伝うエミリ。 しばらく過ごすうちに、祖父の大事に使っていた包丁の砥ぎを任され、次第に料理も上達し、田舎にも馴染んでいく。 途中、昔の同僚が田舎を訪ねてきて、とても嫌な噂が立ったり、田舎でも失恋したりと、適度な羨望、嫉妬などが渦巻く様子がなんとも人間らしい。 最後の終わり方は、とてもハートフルで、強くなったエミリを応援したくなった。

Posted byブクログ

2022/11/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

いい話だった。籠浦という海に面した田舎町で、ほのぼのと、まっすぐに、丁寧に生きる人と、そのまちで、「真に」つながった人々の物語。物語にSNSはほとんど登場しない。たった何通かのあたたかいメールだけ。 【響いたフレーズ】 P112 ・(流れ星に「幸せになれますように」と願う孫に対するおじいちゃんの言葉)「幸せになることより、満足することの方が大事だよ」 P126 ・おじいちゃんは、家にテレビがないから芸能情報やエンタメの情報をまったく知らないし、起床に目覚まし時計を使わない。それなのに、毎朝、ぴったり同じ時刻に起きてくる。その日、誰と会おうが服装にはまったく無頓着で、着飾るという概念すら持っていないようだった。けれど、その分、月の満ち欠けや、潮の満ち引き、風向きとのその強さ、雲の種類などには敏感で、大きな自然の流れに乗って暮らしているような鷹揚さを醸し出していた。また、決して他人に媚びることをしないのに、人付き合いはなぜかいい按排で、お互いにとても気分が良さそうに見えた。 P249 ・「自分の存在価値と、自分の人生の価値は、他人に判断させちゃだめだよ」おじいちゃんは、いつにも増して、渋い声で、ゆっくり話した。「判断は必ず自分で下すことだ。他人の意見は参考程度にしておけばいい。」 「周りを変える必要なんてない。自分の『うら』を変えれば、それがそのまま自分の人生を変えるってことだからな。」 P274 ・「出来損ないも含めて、世の中のすべてが先生だからな」

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2022/08/15

このお話もよかった。 おじいちゃんがいいです。 孫のエミリ。職場で不倫がばれて、仕事を辞め、心の傷を癒やすために、15年ぶりにおじいちゃんの家に転がり込む。他に頼れる場所がないから。 おじいちゃんはそんなエミリを受け入れる。あれこれ詮索することはしない。 おじいちゃんの家に...

このお話もよかった。 おじいちゃんがいいです。 孫のエミリ。職場で不倫がばれて、仕事を辞め、心の傷を癒やすために、15年ぶりにおじいちゃんの家に転がり込む。他に頼れる場所がないから。 おじいちゃんはそんなエミリを受け入れる。あれこれ詮索することはしない。 おじいちゃんの家にはクーラーもテレビもない。 夜9時に寝て、朝4時に起き、愛犬と散歩をし、釣りをし、釣った魚を調理して、一緒に食事をする・・そんな毎日。 そんな毎日だけど、おじいちゃんと一緒に料理をしたり、地元の人との出逢いを通して、エミリは自信を取り戻していく。 淡々と物語は進んでいくけれど、読み出したら止まらない。ラストを電車の中で読んでいると、涙が出てきて、止めるのが大変だった。 表紙のイラストも素敵。 読んでいたら、魚を食べたくなりました。

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2022/08/04

とても良い作品に出会えました(*^^*) エミリちゃんは人一倍傷つきやすい性格だけど、とても素直な女性でした。 大三さん(エミリちゃんのおじいちゃん)は無口でぶっきらぼうだけど、本当はとても優しい人。度々出る大三さんの優しい性格に読み手の私も穏やかな気持ちになります。 なぜか胸...

とても良い作品に出会えました(*^^*) エミリちゃんは人一倍傷つきやすい性格だけど、とても素直な女性でした。 大三さん(エミリちゃんのおじいちゃん)は無口でぶっきらぼうだけど、本当はとても優しい人。度々出る大三さんの優しい性格に読み手の私も穏やかな気持ちになります。 なぜか胸がいっぱいになる物語で、大切な人の顔が浮かぶ1冊だと思います。

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2022/07/24

エミリの恋愛の筋の通ってなさはなかなかだったけど、全体的にほっこりしたお話で癒された。こうやって、地域の産業が知られていくといいな。

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