エミリの小さな包丁 の商品レビュー
リトルフォレストwithおじいちゃんin海街って感じの作品。 出てくるお魚料理が本当に美味しそうで、文章からいい香りが漂ってくる。 エピローグがデザートみたいで、素敵なコース料理をいただくような読後感。 こんな素敵なおじいちゃんの娘だもん、エミリのママには彼女なりの想いや願いがそ...
リトルフォレストwithおじいちゃんin海街って感じの作品。 出てくるお魚料理が本当に美味しそうで、文章からいい香りが漂ってくる。 エピローグがデザートみたいで、素敵なコース料理をいただくような読後感。 こんな素敵なおじいちゃんの娘だもん、エミリのママには彼女なりの想いや願いがそりゃ、あるよね。 静謐な小さな海街の神社や、ブルートパーズの水面など、エミリが癒される街の風景描写も いい人ばかりじゃない人物描写も 「あー、わかるー」「目に浮かぶー!」の連続で 90分ほどで読み終えてしまった。 人のことを詮索したり噂話をしたりすることの浅はかさを跳ね除けるのは その攻撃力をも包み込む、逞しい想像力と当事者以外当事者じゃないということを礼儀として慮ることができる教養なのかもしれない。 浦=心 ←知らなかった。 地名って奥深いなぁ。
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とても気持ちがほっこりしました。 今の自分でも読めそうな小説を探していて、ガネーシャと同じくらい気楽に読める本はないかなと思い、これを選びました。 読みやすいし、心が温かくなる作品を書いてくれてありがとうございます。 大三おじいさんの言葉でとても印象に残ったセリフがあります。...
とても気持ちがほっこりしました。 今の自分でも読めそうな小説を探していて、ガネーシャと同じくらい気楽に読める本はないかなと思い、これを選びました。 読みやすいし、心が温かくなる作品を書いてくれてありがとうございます。 大三おじいさんの言葉でとても印象に残ったセリフがあります。 『幸せになろうとするより、満足することの方が大事だ』 これを読んだとき、幸せというゴールがあるとしたら、もっと手前に満足というものがあるというイメージをしました。 人生は一日一日の積み重ね。幸せになろうと思うより、まずはその日一日を満足できるように過ごす。その意識が大切なんだと思いました。 森沢さんの他の作品も読んでみたいです。
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若いって面倒臭いけど やっぱりいいな。 すべてが鮮やかでどの 色にも濁りがない。 だからかな、思い出す たびに透明になってく 気がする。 いつか眩しい光ばかり になってしまうのかな ・・・ そしてエミリちゃんの 想いに共感する人たち は、 私も含めてどこか屈折 してると...
若いって面倒臭いけど やっぱりいいな。 すべてが鮮やかでどの 色にも濁りがない。 だからかな、思い出す たびに透明になってく 気がする。 いつか眩しい光ばかり になってしまうのかな ・・・ そしてエミリちゃんの 想いに共感する人たち は、 私も含めてどこか屈折 してると思う。 ときに臭いものに蓋を したり、 どこかアンバランスな 綱渡りをしてる生活感 に、 森沢さんの何も隠そう としない均整のとれた 文体が、 精神衛生上とてもいい ♪ おじいちゃんの酸いも 甘いも噛み分けた言葉。 夕凪の浜辺で見つけた 貝殻のように、 八十余年の人生の波に 洗われてキラキラ輝く それらも、 書き手である森沢さん の言葉に他ならず。 森沢さんてば何周目の 人生を生きてるんだろ ? 読んでたらおさかなが 食べたくてたまらなく なりました。 わが家は当面おさかな メニューに決定!(笑
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ブクログのマイベストに何人か入れていた本だったので、気になって図書館で借りていた。 きれいな情景描写と、優しいおじいちゃん。そんな優しさと対照的な毒を吐く人も。その毒というか、リアルな苦しさがあるからこそ、おじいちゃんの優しさもリアルに感じ、同性だからかそんなおじいちゃんやおじさ...
ブクログのマイベストに何人か入れていた本だったので、気になって図書館で借りていた。 きれいな情景描写と、優しいおじいちゃん。そんな優しさと対照的な毒を吐く人も。その毒というか、リアルな苦しさがあるからこそ、おじいちゃんの優しさもリアルに感じ、同性だからかそんなおじいちゃんやおじさんになりたいと心の底から思えた。 自分の武器を持って自信をもち、自分動かしていく自分でありたい。
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新聞紙がすーっと切れるほどに研ぎ澄まされた包丁。その小さな包丁は、元からそのサイズなのだと思っていたら、何年も研がれたことで小さくなったのだと。 研ぎ続くなると包丁って小さくなるんだ!と単純にびっくり。そして、その包丁が贈り物だと知ってどれほど大切にしてきたかが伝わってきた。 訳...
新聞紙がすーっと切れるほどに研ぎ澄まされた包丁。その小さな包丁は、元からそのサイズなのだと思っていたら、何年も研がれたことで小さくなったのだと。 研ぎ続くなると包丁って小さくなるんだ!と単純にびっくり。そして、その包丁が贈り物だと知ってどれほど大切にしてきたかが伝わってきた。 訳ありでおじいちゃんのところに押しかけたエミリが、料理を通して心を癒し、人との距離を縮めていくのだけど、登場するおじいちゃんの料理がとにかく美味しそう! 新鮮な魚を丁寧に料理している様子がリアルに伝わってきて、食欲を刺激されまくり。 そんな様子をそっと見守るように「凜」と鳴る風鈴の音が涼やかで優しくて。 レモン色の空、いちごシロップを染み込ませたような真っ赤な雲、パイナップル色の海水… 美味しい料理と自然に囲まれると、人はきっと元気になれる。
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出てくる風景の美しさと食べ物の美味しさがよく伝わってくる。 涙腺崩壊。滝鼻水。 森沢明夫さんワールドの心温まるストーリー。 風鈴の描写が本が紡いだ五つの奇跡に似ていた。 悪口ばかり言ってしまう気の毒な主人公の友だちも何かしら救われるとなお良いかな…
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小説のなかに、周りの光景が、いろいろな色どり、彩りでえがかれていて、それを想像するのもたいへんだったが、興味深かった❗️ そして、音もふんだんだった❗️ 凛と鳴るおばあちゃんのために作った風鈴の音や、サンダルの音、蝉の声、風や波の音など、感じてしまう‼️
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傷心のエミリが訪れたのは、おじいちゃんが住む田舎の漁師町。 ゆっくり流れるおじいちゃんとの生活に少しずつ心を癒していく。 心平さんの言葉 「過去の失敗に学ばない人間は阿保だけど、 過去の失敗に呪縛されたまま生きていく人間はも っと阿保」 おじいちゃんの言...
傷心のエミリが訪れたのは、おじいちゃんが住む田舎の漁師町。 ゆっくり流れるおじいちゃんとの生活に少しずつ心を癒していく。 心平さんの言葉 「過去の失敗に学ばない人間は阿保だけど、 過去の失敗に呪縛されたまま生きていく人間はも っと阿保」 おじいちゃんの言葉 「自分の存在価値と人生の価値は他人に判断させちゃだめだよ」 風鈴の「凛」という音が聞こえてきそうな夏を感じながら、私も忙しい現実から少し離れることができた。 「食」に対する姿勢を改めて考えさせられる作品だった。
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都会から海辺に住むおじいちゃんの元へ逃げて来たエミリ。温かく見守るとはこの事だと思えるおじいちゃんとの生活。おじいちゃんの作るご飯はどれも美味しそうで、魚が食べたくなります。おじいちゃんの言葉も心に響きます。今年の夏はお気に入りの風鈴を見つけて楽しみたいです。
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気楽に読めて、面白いけど、とうも、エミリの年齢設定と表現内容に違和感を感じます。小説から高校2年生位の表現内容に感じます。しかし、楽しく読めました。優しい、包容力のある、聞かれたときに、適格な事をいう、おじいさん。
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