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向田理髪店 の商品レビュー

3.7

166件のお客様レビュー

  1. 5つ

    20

  2. 4つ

    71

  3. 3つ

    53

  4. 2つ

    5

  5. 1つ

    0

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2017/05/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2017.05.05.読了 北海道の過疎地のお話。 息子が帰ってきて、家業を継いでくれるというのは嬉しいが、 将来の事を考えると、 喜んでいいのかどうか悩む 53歳の向田理髪店の向田康彦が主人公。 東京に生まれ 住んでいる私からすると、 苫沢町の人たちの人間関係は 羨ましいような 鬱陶しいような複雑な感じ。 でも、やはり息子が家業を継いでくれるとなれば嬉しいと思うだろうな。 でも娘が酪農農家に嫁がないかという話が来れば、 慌てる気持ちもわかるなぁ。 最後の息子の和昌と康彦の会話がとてもよい。

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2020/05/03

北海道の過疎化の進んだ架空の田舎町を主題とした連作短篇集。相変わらず軽いタッチで書かれているが、内容は都会vs田舎ってこと考えさせられる内容。もう奥田作品何年もどっぷりつかり離れられない大好きな作家。

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2017/04/27

地方の高齢化とか、町おこしとかにもスポットをあてつつしっかりと問題をあげていた本でした。町おこしなんて簡単にはいかないかもしれないけど、希望が少しあってよかったなあ。あとわりとご近所さんたちの会話が生々しいし小さい町ならではのことも書かれててちょっと考えてしまった…都会にはなんで...

地方の高齢化とか、町おこしとかにもスポットをあてつつしっかりと問題をあげていた本でした。町おこしなんて簡単にはいかないかもしれないけど、希望が少しあってよかったなあ。あとわりとご近所さんたちの会話が生々しいし小さい町ならではのことも書かれててちょっと考えてしまった…都会にはなんでもあるしプライバシーも守られるけど閉鎖的なところもあって、田舎はなにもないけどあったかいし、プライバシーがなくて筒抜けな分助け合いだとか良い面もあるんだと思いました。

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2017/04/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

北海道の過疎の街の理髪店店長は、ほとんどの住民の髪を子供の頃から切っていた。 札幌で働き広告代理店で働くが能力のなさを感じ、床屋を継ぐために帰郷。息子が大学をやめ、床屋をつぐと言われた すでに町興しで失敗経験のある世代と若者達 北海道 中央部 苫沢町 炭鉱が衰退 レジャー施設投資失敗 10軒の理髪店は2軒になった 50代の店主の大卒息子の息子が理髪店を継ぐと札幌から戻った エリート官僚に煽られ、町の青年団が町おこしを提案 東京のイベントプランナーの説明会で反論するが、若者のやる権利まで奪うな 沈みかけの舟なのはわかっている 年寄りに負けるなの野次に笑い 若者の株が上がってよしと思う 祭りのあと 老人が倒れる。意識不明。病院へ運ぶのを手伝う 東京から息子が帰郷。祭りが終わっても生きている 毎週、東京から看病にくる リハビリ病院に転院 老婆の母がグランドゴルフをしている 仲間から 次は房江さんの番だべ 中国からきた花嫁 青年団のリーダーだった40代独身が中国の見合い斡旋業社を通して結婚 農家には嫁がこない 中国人の嫁を誰にも紹介しない 子供の時から髪を切りにきた客なので 説き伏せて花嫁さん紹介の会を小さな会議室でやるはずが大勢人が集まる 中国人の嫁はカラオケを歌っている 男がいなくなる 昔から、ビニールハウスに逃げる 見に行くとアスパラが気になってと言い訳 連れ戻して、 皆の前で、しあわせにします 小さなスナック 40代バツイチの早苗がスナックを開店 繁盛する 母の介護で帰郷 40才くらいのいい男がいる 帰郷の理由で悪い噂話をする若者と50代の男が殴り合いの喧嘩 理髪店の店長が間にはいり、訴えを下げ 警察も助かる 赤い雪 映画のロケ地になる 招致した町の担当に住民がサイン会等の依頼 ホテル、旅館、弁当の配分 有名女優は早苗のスナックで写真撮影しただけ 試写会は閉鎖的な田舎でおこる連続殺人事件、子供は見れない 住民も田舎を馬鹿にしている 外国の映画賞受賞すると全員が手のひらをかえし大喜び 逃亡者 町出身の若者が詐欺事件で指名手配 前は記者で大騒ぎ 実家には刑事がはり込む 理髪店店長は客なので、様子を見に行く 若者は北海道に戻り一泊だけ故郷の空き家で母に誤り、自首

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2017/04/01

北海道のあの街がモデルか〜 地方創生について考えれば考えるほど絶望しかないから、主人公の気持ちもよく分かる。 でも出ていく人の気持ちも、残る人の気持ちも、戻る人の気持ちもわかる。 故郷ってなんだろうな、不思議だな。

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2017/03/18

なんか最近理髪店モノの本を手に取るな...きっと自分が髪を切りたいからなんだろうな、なんて分析しつつ。 この本は他のと違って、店内で何か起こるのではなく、町中で起こったことを理髪店の店主の視点から描かれている。 映画のロケ地になったり、犯罪者をかくまったり、色々な事があるが、ふと...

なんか最近理髪店モノの本を手に取るな...きっと自分が髪を切りたいからなんだろうな、なんて分析しつつ。 この本は他のと違って、店内で何か起こるのではなく、町中で起こったことを理髪店の店主の視点から描かれている。 映画のロケ地になったり、犯罪者をかくまったり、色々な事があるが、ふと時間の経過が気になった。

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2017/03/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

良くも悪くも田舎の特徴を全面に押し出した作品。 地方暮らしの私には痛々しく感じる部分も多い。 ただ、この作品ではコミュニティの人々の長所も短所も、魅力的なところも恥ずかしい過去も、本人がコンプレックスに感じる部分も、全てひっくるめて受け入れて一緒に生きていこうとするところが良かった。これは理想であって、現実的ではないかも知れないが。 主人公の息子が、最初は都落ちのような感じで帰郷したのかと思いきや、次第に精神的成長を見せて主人公を感心させるところも良かった。

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2017/02/27

田舎の過疎町の、悪い所と良いところが描かれていて面白い。ちょっと誇張されているとは思うけど、あ~いかにも、この通りなんだろうとおもわせる。

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2017/02/27

北海道のある町。 昔は炭鉱で栄えたが、石炭産業の衰退とともに町は寂れ、にもかかわらず昔ながらの箱モノづくり政策を推し進めたために、町は破たん。 そんな町に残った2軒のうち1軒の床屋の主人の視点からとらえた町の姿。 都会で夢破れて、戻ってきた息子。 町を再建しようとバリバリ頑張る...

北海道のある町。 昔は炭鉱で栄えたが、石炭産業の衰退とともに町は寂れ、にもかかわらず昔ながらの箱モノづくり政策を推し進めたために、町は破たん。 そんな町に残った2軒のうち1軒の床屋の主人の視点からとらえた町の姿。 都会で夢破れて、戻ってきた息子。 町を再建しようとバリバリ頑張る、都会からやってきた役人’(助役)など、町おこし系の小説が必要とする登場人物はみんなでてくるが、床屋の主人の視点はすこし静か。 否定するわけでもないが、お祭り騒ぎになるわけでもない。 しかし、だんだんと町の雰囲気が変わってきたような気がする。 そんな、気がした。 現実の世界、限界以下の集落の数は増し、行政コスト効率化の観点から、へき地の町は都市部に集積することが正しいといった考え方が多くなってきていると思う。 でも、そればかりが正しいことじゃないんじゃないか? そんな気にさせてくれる物語でした。

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2017/02/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 「向田理髪店」は北海道の中央部、苫沢町で昭和25年から続く昔ながらの床屋。  店主の康彦は53歳の平凡な理容師で、父親から引き継いで夫婦で理髪店を営んでいる。  苫沢はかつては石炭で栄えたが、どんどん衰退していき、若者はどんどんよそに出て行っている。 そんな中で、札幌の商事会社で働いている康彦の息子が、帰って来て、理容店を継ぐと言い出した。  そんないきさつから始まる、6編の連作短編集。 いなかで起こるさまざまなたわいもない出来事が、語られていくので、なんだーみたいな感想だったけれど、最後の「逃亡者」で苫沢で生きようとしている若者や周りの人たちの暖かさがすっごく気持ち良かった。 こんな田舎で暮らしたくなりました。

Posted byブクログ