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向田理髪店 の商品レビュー

3.7

165件のお客様レビュー

  1. 5つ

    20

  2. 4つ

    71

  3. 3つ

    52

  4. 2つ

    5

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2017/11/25

“老後は田舎暮らしがいい”ということをよく聞くが、狭い地域ならではの苦労があると思う。静かに暮らすことは出来ないだろうな。

Posted byブクログ

2017/11/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

(2017/11/12読了) 寂れてしまった閉鎖的な町のままってところがいい。無理に再生させてハッピーエンドな話じゃ無い。 ベッドタウンで育った私なので、想像の世界だけど、きっと私はこの環境は難しいだろうな。向田さんみたいな嫌味がない面倒見のいい人っているのかなぁ。 (内容) 北海道。寂れてしまった炭鉱町。通りにひと気はないけれど、中ではみんな、侃々諤々。心配性の理髪店主人が暮らす北の町は、案外にぎやか。身に沁みて、心がほぐれる物語。 (目次) 向田理髪店 祭りのあと 中国からの花嫁 小さなスナック 赤い雪 逃亡者

Posted byブクログ

2017/10/30

夕張を思わせる北海道のとある町。家業を継ぐという息子のことを素直に喜べない過疎の状況。いつも決まったお客が理髪店で井戸端会議。映画のロケ地になって大騒ぎしたり、飲み屋のママを取り合ったり、青年団が張り切ったり。理髪店て組合で料金が決まってるって初めて知った。

Posted byブクログ

2017/10/30

面白かった。 主人公の康彦、思慮深く皆からも信頼されてる感ありでちょっと出来過ぎ?とも思えたけど。過疎の進んだ、財政破綻もしてしまった街の再生は現実にはもっと厳しいんだろうけど、元気の出る小説だった。後半、お役人の佐々木さんの出番が少なくってちょっとさみしい。

Posted byブクログ

2017/10/27

10月-13。3.5点。 北海道の田舎町、細々と理髪店を営む主人公。 息子はサラリーマンをやめ、理容師学校へ。跡継ぎへ。 田舎町で起こる色んな出来事、事件を連作短編形式で綴る。 人情もので面白い。サラッと読める。

Posted byブクログ

2017/10/14

既に200件近いレビューなので箇条書きで。 ・北海道の錆びれゆく街が舞台。最初の方は少し気が塞ぐ。 ・本当の日常の話を親戚か誰かから聞いているような感覚。 ・進むに従って、"ああ、これはさすがに身近には滅多に無いかも"は設定で、小説っぽくなってくる。 ・不思議...

既に200件近いレビューなので箇条書きで。 ・北海道の錆びれゆく街が舞台。最初の方は少し気が塞ぐ。 ・本当の日常の話を親戚か誰かから聞いているような感覚。 ・進むに従って、"ああ、これはさすがに身近には滅多に無いかも"は設定で、小説っぽくなってくる。 ・不思議な読後感。良い意味で。"小説を読み終えた"と言うより、"ここまでの話は聴き終わりました"的な。 そのまま現地では普通に生活が続いてますよ、な感じが自然に残る。

Posted byブクログ

2017/09/12

何処にでもありそうな田舎町のお話。 かく言うわが町も同様です。 なんか寂しいなぁ〜せめて昔ながらの祭りとか、冠婚葬祭とか、繋がりがあればいいが、今では田舎町でも知らん顔だ! 若者よ、ガンバレ

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2017/09/10

財政破綻した小さな寂れた街で理髪店を営む康彦。 息子の将来に気を揉んだり ご近所の密な付き合いや 昔馴染みが店を開いたり映画の撮影が来たりすれば盛り上がり そんな田舎のあれこれ。 【図書館・初読・9月10日読了】

Posted byブクログ

2017/09/03

北海道の村で、過疎化の流れをせき止めることをあきらめた親たちと、あきらめない子供たちの様々な人生模様が描かれる。大きな盛り上がりはないが、逆にそのことがリアリティをもたせ、いい味出している。しみじみと、じんわりと読みたい一冊。

Posted byブクログ

2017/09/02

かつて炭鉱で栄えた、北海道中部の苫沢町。 石炭が使われなくなって炭鉱が閉鎖されて以来、寂れる一方だ。 若者を中心に人口の流出が止まらず、おまけに前町長が町おこしに失敗して、使われなくなった箱物が抜け殻のように残る。財政も破綻した。 そんな町に昭和25年から続く床屋、「向田理髪店...

かつて炭鉱で栄えた、北海道中部の苫沢町。 石炭が使われなくなって炭鉱が閉鎖されて以来、寂れる一方だ。 若者を中心に人口の流出が止まらず、おまけに前町長が町おこしに失敗して、使われなくなった箱物が抜け殻のように残る。財政も破綻した。 そんな町に昭和25年から続く床屋、「向田理髪店」 店主の向田康彦・53歳は、札幌で就職した後、戻って店を継いだ。 だが、自分の代で終わらせるつもりだ。 お客は常連のみ。 一日中家にいる康彦のところに、同年代の、ガソリンスタンド経営の瀬川が情報を落としていく。 向田理髪店は、「おじちゃんの井戸端会議」と化す。 小さなコミュニティーのいいところと悪いところ。 公平な目を持つ康彦は、時に相談されたり、おせっかいをしたりしながら、町で起こる出来事にかかわっていく。 『向田理髪店』 札幌で就職したばかりの長男、和昌が店を継ぐと言い出し、会社を辞めて戻ってきた。 一年アルバイトをして学費をため、理容学校に通うとさっさと決めて実行に移す。 康彦は、未来のない田舎に息子が燻ることに不安を感じ、会社でうまくやれなかったのではないかと心配する。 総務省から過疎を救うために助役として桜井が出向してきた。 「町おこし委員会」 康彦は、瀕死の町の行く末に終末医療を思う。 手術か、緩和ケアか? 『祭りのあと』 夏祭りの3日間。 それに合わせて帰省する人たちも多く、つかの間、苫沢町はにぎわう。 そんな時、83歳の馬場老人が倒れた。 祭りと葬式が重なったら困る!3日持ってくれ! 『中国からの花嫁』 いつまでも結婚しないと、田舎では肩身が狭い。 農家の息子・野村大輔40歳は、周囲から結婚をせかされ、見合いツアーで中国から花嫁を連れ帰る。 しかし、花嫁を紹介しろとあちこちからしつこく言われ 町中の目が自分に向いていることに恐れをなす。 「田舎の悪いところは個人主義が通用しないこと」と、康彦は大輔に同情する。 『小さなスナック』 新しいスナックができた。 新規開店は珍しい。 ママは、苫沢出身の三橋早苗42歳。 外に出て、親の世話のために戻ってきた。 プロの水商売の接客、派手ではないが男好きのする早苗に、町のおじさんたちは、大人になって麻疹にかかったように、早苗に入れあげる。 ある日、事件が起こった。 『赤い雪』 冬の苫沢に映画のロケがやってくる! めったにない娯楽に浮かれた町民たちの狂詩曲。 康彦は、炭鉱が栄えていた時代、町に来たサーカスを思い出す。 「田舎に必要なのは娯楽だ!」 地域振興課の藤原さん、本当にお疲れ様でした!! 『逃亡』 苫沢町では秀才で鳴らしていた青年・広岡秀平が事件を起こし、逃亡する。 あっという間に町中にうわさが広まった。 「田舎は都会とちがい、匿名ではいられない」 秀平にとって故郷は、“二度と帰れない場所”になってしまうのか?

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