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向田理髪店 の商品レビュー

3.7

165件のお客様レビュー

  1. 5つ

    20

  2. 4つ

    71

  3. 3つ

    52

  4. 2つ

    5

  5. 1つ

    0

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2016/12/19

北海道の寂れてしまった炭鉱町。昔は栄えていたが炭鉱がすたれるとともに過疎化が進み、それぞれの家庭が子供の将来のことや年老いた親のことを考える。 理髪店店主の向田康彦が主人公で、北海道の中央部の苫沢町の日々が描かれている。田舎ならではの人間関係、狭い町だからプライバシーなどないけど...

北海道の寂れてしまった炭鉱町。昔は栄えていたが炭鉱がすたれるとともに過疎化が進み、それぞれの家庭が子供の将来のことや年老いた親のことを考える。 理髪店店主の向田康彦が主人公で、北海道の中央部の苫沢町の日々が描かれている。田舎ならではの人間関係、狭い町だからプライバシーなどないけど、温かくてほっこりする。 全部で5話だけど、続編もまだまだ読みたい。奥田英朗さんはいろんな小説を書くから面白い。

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2016/12/18

53歳の主人公、よくかけてはいるが、15歳も離れているのかとちょっと驚く。人それぞれに、それぞれの場所で、それぞれの人生を生きていく。

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2016/12/16

どうもイラベの印象が抜けきらない奥田英朗で、この度は思ったほどキョーレツなキャラクターが無くて残念。。。 やっぱそこにこそ奥田英朗の良さがあるのでは!? と、思うのだが。どうなんだろうか。一般読者は。舞台が北海道で、多分富良野とかその辺りを題材?にしたっぽく描写がそんな感じだ...

どうもイラベの印象が抜けきらない奥田英朗で、この度は思ったほどキョーレツなキャラクターが無くて残念。。。 やっぱそこにこそ奥田英朗の良さがあるのでは!? と、思うのだが。どうなんだろうか。一般読者は。舞台が北海道で、多分富良野とかその辺りを題材?にしたっぽく描写がそんな感じだけども、まぁ、よくありそうな田舎あるあるヒューマンストーリーでした。 イラベみたいなの欲しかったなぁ。 面白く無くはないけど、期待はずれでした。

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2018/07/29

奥田英朗さんの「向田理髪店」、北海道夕張がモデルでしょうか・・・、苫沢という昔栄えた旧炭鉱町で暮らす人々、向田理髪店を営む向田康彦53歳、妻恭子、母富子、長女美奈25歳(東京)、長男和昌23歳(札幌)達を描きながら、都会にはない、田舎の温かさを「これでもか」というくらい並べていら...

奥田英朗さんの「向田理髪店」、北海道夕張がモデルでしょうか・・・、苫沢という昔栄えた旧炭鉱町で暮らす人々、向田理髪店を営む向田康彦53歳、妻恭子、母富子、長女美奈25歳(東京)、長男和昌23歳(札幌)達を描きながら、都会にはない、田舎の温かさを「これでもか」というくらい並べていらっしゃいます。短編連作6話です。床屋さんではみんな髪を刈ってもらいながら楽しくいろんな話をしますね。この作品のテーマは「対話」の大切さ、有難さではないかと思いました。6話のなかの「中国からの花嫁」、とても良かったです(^-^) 銭湯、床屋さん、身体も心もハダカンボウになって気持ちよくなれるところですねw。話も素直で素朴な感じが似合います。昔ながらの人情っていいですね。奥田英朗さん、北海道は地方都市での連作短編6話、「あった、あった」ではなく、これからも「ある、ある」であってほしいと思いました(^-^)

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2016/12/10

北海道の過疎の町の話。 50代の理髪店の店主、その家族、町の友人、役場の職員、スナックのママ、等が登場。 町中が知り合いで人間関係が煩わしいがお互いに助け合ってもいる中で、町で起こるちょっとした出来事、事件への町民の反応が面白い。

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2016/12/08

変な北海道弁が気になるけど…それでも北海道が舞台になるのは単純に嬉しい。 過疎の町に、若者は希望を抱いてはいけないのか。都会に出て、そこそこの仕事と生活と遊びがある環境がいいのか。そんなことを考える時期は過ぎたので、とにかく、がんばれ、がんばろう、と言いたい。 2016/12/5...

変な北海道弁が気になるけど…それでも北海道が舞台になるのは単純に嬉しい。 過疎の町に、若者は希望を抱いてはいけないのか。都会に出て、そこそこの仕事と生活と遊びがある環境がいいのか。そんなことを考える時期は過ぎたので、とにかく、がんばれ、がんばろう、と言いたい。 2016/12/5読了

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2016/12/06

荻原浩の花のさくら通りと同時期に読了。 作者は違うが、 装画と装幀が同じ人の作品であることに今更気づく。 花の〜と同じような地域再生、町おこしがテーマ。 でも描かれる視点が当事者の「古参」的な立場の理髪店の店主からの視点。町の行く末を不安に思いながらも半ば諦めのような思いもあり。...

荻原浩の花のさくら通りと同時期に読了。 作者は違うが、 装画と装幀が同じ人の作品であることに今更気づく。 花の〜と同じような地域再生、町おこしがテーマ。 でも描かれる視点が当事者の「古参」的な立場の理髪店の店主からの視点。町の行く末を不安に思いながらも半ば諦めのような思いもあり。子供には苦労をかけさせたくない親心もあり、、、。なかなか複雑。 それでも未来への希望の一筋を照らし出すようなラスト。田舎独特の閉塞感やしがらみ。 でもだからこそそこに暮らす人々の考え方、物の見方、それ次第でいかようにも変わっていくことができる。それって田舎に限らず、どのこコミュ二ティー、組織でも同じようにありえる。 2016年 光文社  装画:川上和生  装幀:鈴木久美

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2016/12/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読み終えた直後、思わず「まいったな。」と 言ってしまいました。 ほんと、上手いなぁ。 うなる程。 過疎の町に戻ってきた息子に抱く父親の想い。 ほんの数年後、自分にもありうる出来事。 そうだよなぁ。と康彦と同じような気持ちで 読み進めるうちに、もう止まらなくなって。 一気に、最後まで。 ところどころ、泣けてきちゃいました。 奥田先生は、「町長選挙」のときにも感じたけど 世代の人々の描くのがとても、秀逸です。 康彦の親世代、子供世代、少し下の世代。 それぞれの考えが、面白くて、すごく納得します。 それぞれの立場の想いが、手にとるようにわかります。 康彦の母世代が、一番、頼もしいです!

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2016/11/23

【要旨】北海道。寂れてしまった炭鉱町。通りにひと気はないけれど、中ではみんな、侃々諤々。心配性の理髪店主人が暮らす北の町は、案外にぎやか。身に沁みて、心がほぐれる物語。 劇的な過疎村逆転劇も痛快だけど、それよりももう少し現実味のある話。 村人全員古今知らない人はいないような狭い...

【要旨】北海道。寂れてしまった炭鉱町。通りにひと気はないけれど、中ではみんな、侃々諤々。心配性の理髪店主人が暮らす北の町は、案外にぎやか。身に沁みて、心がほぐれる物語。 劇的な過疎村逆転劇も痛快だけど、それよりももう少し現実味のある話。 村人全員古今知らない人はいないような狭い世界故の不自由さも窮屈さもあるだろうけど、知っていてくれているからこその安堵感もあるんだろうな、と思える話し。 最後の1話が良かったな。 青年団頑張れ!

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2018/07/29

北海道の財政破綻している過疎のまち。そこで営まれる向田理髪店の息子が、ここを継ぐと言い出す。こんな、未来のない町で?!父親の康彦は顔をしかめるが、その町で起こるできごと。全6話。 田舎はこうだ、というステレオタイプの断定をしている一文がやや鼻についたが、読み進むうち、北海道方言...

北海道の財政破綻している過疎のまち。そこで営まれる向田理髪店の息子が、ここを継ぐと言い出す。こんな、未来のない町で?!父親の康彦は顔をしかめるが、その町で起こるできごと。全6話。 田舎はこうだ、というステレオタイプの断定をしている一文がやや鼻についたが、読み進むうち、北海道方言をつかった会話の、このリアリティにはあらがえなくなった。 何があっても、なんとかやっていかなくてはならない人間関係。田舎あるあるのエピソード満載なのだけど、問題を提起して、ひとつの解決を見いだしているところに救われた。

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