橋を渡る の商品レビュー
吉田先生の作品はどんどん読みたくなってしまってだめです。予定すっとばして、2日で読んでしまいました。人のいろんな部分を見せつけられた感じです。近未来も近未来ぽく書かれてなくて、今と地続き、といった印象。不自然な感じがしないのは、吉田先生の力でしょうね。実際のニュースが挟み込まれて...
吉田先生の作品はどんどん読みたくなってしまってだめです。予定すっとばして、2日で読んでしまいました。人のいろんな部分を見せつけられた感じです。近未来も近未来ぽく書かれてなくて、今と地続き、といった印象。不自然な感じがしないのは、吉田先生の力でしょうね。実際のニュースが挟み込まれてる方が違和感ありました。こんな未来でも自分たちが作り上げる未来なら、今なんとかできるところはなんとかしないと、と思えました。トランプ就任式の日に。
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読み終わってしばし呆然。ラスト冬の章でその構成と筆力にノックアウトされた気分です。不穏な空気の強い春夏秋。分かる気持ちも分からない気持ちも、不気味な出来事も、あちゃー、という出来事も、悲しい行動も。全て「ん?」という読み始めで惑わされた冬の章で回収されたり、されなかったり。どうい...
読み終わってしばし呆然。ラスト冬の章でその構成と筆力にノックアウトされた気分です。不穏な空気の強い春夏秋。分かる気持ちも分からない気持ちも、不気味な出来事も、あちゃー、という出来事も、悲しい行動も。全て「ん?」という読み始めで惑わされた冬の章で回収されたり、されなかったり。どういうこと?と思った事も「サイン」の存在でなるほど、と。でもその存在を納得して良いのだろうか、と迷いも。SFだけど、人は労働力をロボットに転嫁し、過去に犯した過ちを大々的に犯すのだろうかと暗い気持ちになりました。全てはフィクション。
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2017/1/2 春夏秋冬、4編からなる群像劇。 序盤は誰かの日記を読んでいるようで、読み進めていても何を読んでいるのかわからなくなっていたけれど、冬になった途端繋がり始めて最後には鳥肌がたった。 荒唐無稽のようで実際あり得そうな近未来。 70年後、世界はどうなっているんだろう...
2017/1/2 春夏秋冬、4編からなる群像劇。 序盤は誰かの日記を読んでいるようで、読み進めていても何を読んでいるのかわからなくなっていたけれど、冬になった途端繋がり始めて最後には鳥肌がたった。 荒唐無稽のようで実際あり得そうな近未来。 70年後、世界はどうなっているんだろう。 「いつの時代も人は弱者を求める」 「あの時に変えればよかったと誰でも思う。でも今変えようとはしない」
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なんか読みごたえがあるのかないのか。。あまりにもいろんな要素が盛り込まれてちょっと疲れた(笑)でも読後感は悪くない 2016-12-31
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最初の3つの章は、それぞれの主要人物の日常がただ淡々と描かれているだけ。 それが何かにつながることを期待して、つまらない気持ちを押し殺して読み進めた。 そしてそれらが4章目でどうなるのか…とわくわくしながら読んだが、正直がっかり。 70年後の世界にしては空想的すぎて。 もっとリア...
最初の3つの章は、それぞれの主要人物の日常がただ淡々と描かれているだけ。 それが何かにつながることを期待して、つまらない気持ちを押し殺して読み進めた。 そしてそれらが4章目でどうなるのか…とわくわくしながら読んだが、正直がっかり。 70年後の世界にしては空想的すぎて。 もっとリアルなら楽しめたかもしれない。 結局最初の3章での小さな出来事が70年後はこうなりました、という内容なんだけど、あまり面白みがなくて。 インパクトがないまま終わってしまい、物足りなかった。
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吉田修一のこういった気味の悪さがずーっと漂う作品は好き。扱われている内容もかなり現代的だが、こう、いろいろな家族や背景が時代を超えてつながる~みたいな作品は最近よく見るなという感も否めず。
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もやもやとしたものを抱えて、 生きている。 みんな、そう? と、のめり込んで読んでいたら、 最後にタイムワープ的な話になってしまって。 ちょいとガッカリ。
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春-明良、夏-篤子、冬-謙一郎、そして冬、エピローグの章からなり、最初は短編集?と思いきやいろいろつながって! ------------------------------ ビール会社の営業課長、明良。部下からも友人からも信頼される彼の家に、謎めいた贈り物が? 都議会議員の夫と息...
春-明良、夏-篤子、冬-謙一郎、そして冬、エピローグの章からなり、最初は短編集?と思いきやいろいろつながって! ------------------------------ ビール会社の営業課長、明良。部下からも友人からも信頼される彼の家に、謎めいた贈り物が? 都議会議員の夫と息子を愛する篤子。思いがけず夫や、ママ友の秘密を知ってしまう。 TV局の報道ディレクター、謙一郎。香港の雨傘革命や生殖医療研究を取材する。結婚を控えたある日…… 2014年の東京で暮らす3人の選択が、未来を変えていく。 --------------------------------------- 登場人物に注意しながら読むことがお勧め。私も前に戻って読み返したりして、おー!と思ったり。 最初は吉田修一作品なのにイマイチか?なんて思ったけど、全然面白かった!
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吉田さんの作品にしてはちょっと変わった作品だなというのが 読後の第一印象でした。 まーちさんが詳細なレポを書かれていますから、 あらすじなんかはあえて書かずにさらりと感想のみを・・・。 春、夏、秋、そして冬、という4つの章からなっています。 春の章の登場人物、幸太郎。 夏の章...
吉田さんの作品にしてはちょっと変わった作品だなというのが 読後の第一印象でした。 まーちさんが詳細なレポを書かれていますから、 あらすじなんかはあえて書かずにさらりと感想のみを・・・。 春、夏、秋、そして冬、という4つの章からなっています。 春の章の登場人物、幸太郎。 夏の章の登場人物、篤子。 秋の章の登場人物、謙一郎。 そして冬の章の登場人物、響と凛。 それぞれ別々の物語のようで、 短編集かと思うほどでしが、 最後の、そして冬の章で、 舞台はいきなり70年後の未来の世界になり、 それまでばらばらだった物語が繋がっていきます。 内容的には、 「国会セクハラやじ問題」などの時事ネタを盛り込み、 親しみある現代を書き表していました。 70年後の世界では、ロボットや特殊な生まれをする人間たちも登場し、 科学が発達した世界を思わせました。 でもその科学の発展がいいのか、悪いのか。 読者にも疑問が残ります。 各章の中でも、それぞれの登場人物が行う 小さな選択がこれでよかったのか、と振り返らずにいられません。 あの時、ちがう選択をしていれば、 ちがった未来になっていたかもしれない。 橋を渡ろうか、渡ってしまえば、 ちがう世界に行ってしまうかもしれない。 作者の思惑はそんなところだろうと思いました。 タイムスリップと選択肢をかけあわせた作品となっていて、 面白く読めますが、 最後で、思わず「なにこれ?」となったので、 できれば前知識なしで読むことをお薦めします。
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