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の商品レビュー

4.3

88件のお客様レビュー

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2017/09/17

とても読みやすく、あの頃の文化人や、世情なども学べて楽しめた。 現代と違ってあの時代には中々理解され難く、応為も生活しづらかっただろう。

Posted byブクログ

2017/09/11

2017/9/11 913.6||アサ (3階日本の小説類) 葛飾応為を知っていますか。 葛飾北斎の娘にして、北斎の右腕として仕事をこなしながら、自分だけの光や色をとらえようと筆を手にしたのが、天才女絵師・葛飾応為。その生涯が描かれた作品です。 読後は作品を見てみたくなる...

2017/9/11 913.6||アサ (3階日本の小説類) 葛飾応為を知っていますか。 葛飾北斎の娘にして、北斎の右腕として仕事をこなしながら、自分だけの光や色をとらえようと筆を手にしたのが、天才女絵師・葛飾応為。その生涯が描かれた作品です。 読後は作品を見てみたくなること間違いなし!

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2017/09/02

さすがの朝井まかて、これも大層面白かった。浮世絵の世界を少し伺い知ることができた気がする。まさかの女浮世絵師を柱の展開に引き込まれてしまった。

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2017/08/30

繊細かつ大胆、まさに北斎の絵のような筆致は今作でも堪能できます。特に7章の1項(単行本:163~175頁)の記載は圧巻です。お栄と善次郎の逢瀬から善次郎の妻であるお滝の「手踊図」を描く、最後の瞳の筆入れを一刻も呻吟し、書き上げた時の腋汗にみる精魂尽き果てた様子、その後の善次郎との...

繊細かつ大胆、まさに北斎の絵のような筆致は今作でも堪能できます。特に7章の1項(単行本:163~175頁)の記載は圧巻です。お栄と善次郎の逢瀬から善次郎の妻であるお滝の「手踊図」を描く、最後の瞳の筆入れを一刻も呻吟し、書き上げた時の腋汗にみる精魂尽き果てた様子、その後の善次郎との鷽についての会話、もう谷崎潤一郎賞と山本周五郎賞を同時受賞してもよいのではないかと思わせる描写です。 と言っておいて何で評価が4なのか。最後半の北斎死後のお栄こと葛飾應為の描写が淡泊すぎるような気がしました。表紙にもなっている「吉原格子先之図」を書き上げるまでの件がサラッと描かれ過ぎでちょっと肩透かしを喰らった感じがしました。原田マハとは一味違った絵描きの生涯の描写は、葛飾應為の作品、および北斎の肉筆画のどの部分を應為が描いたのかに興味をもたせてくれます。

Posted byブクログ

2017/08/25

この時代の女性の幸せや 美徳というものからは かけ離れてしまった 人生でしたが 北斎を尊敬し 支え そして 反面ライバルとして 自分の画業に打ち込んだ 気風のいい 江戸の女性の姿でした

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2017/08/21

この表紙の絵、現代の絵だと思っていました。装丁画家が描いたのだろうと。しかし、なんと江戸時代、葛飾北斎の娘・葛飾応為が描いた絵でした。本書の評判は数年前から聞いてはいましたが、いやはや、期待以上に素晴らしかったです。面白いです。主人公の応為。絵のこと以外はとても大雑把で、筆洗用の...

この表紙の絵、現代の絵だと思っていました。装丁画家が描いたのだろうと。しかし、なんと江戸時代、葛飾北斎の娘・葛飾応為が描いた絵でした。本書の評判は数年前から聞いてはいましたが、いやはや、期待以上に素晴らしかったです。面白いです。主人公の応為。絵のこと以外はとても大雑把で、筆洗用の茶碗に徳利の酒を注いで飲んでしまうタイプです。その応為が、人生に悩みながらも絵の世界に没頭している様子がとても熱気があってカッコ良くて、最高でした。NHKでドラマ化、しかも宮崎あおい主演とのことなので、イメージを膨らませつつ読みました。ネットで絵を検索して、どんな絵なのかを見ながら読むのもオススメです。

Posted byブクログ

2017/09/23
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この世は、円と線でできている。 最初の一文から物語に引き込まれる。 偉大なる天才絵師、葛飾北斎の娘お栄は物心ついた頃から父の絵に囲まれて育ち絵の修業をするが、いつも「北斎の娘」という大きな壁に悩まされていた。 四六時中絵のことだけを考え、絵を描いてさえいれば幸せなお栄はやがて、自分だけの絵に挑む! 粋で洒落た江戸っ子の生きざまを読んでいると、カッコ良すぎてこちらも眩々してくる。 特に表紙にもなっている「吉原格子先之図」は光と影、色合いが絶妙で溜め息が出る程。 己の生涯を絵に掛けた、この女絵師の絵をこの目で見てみたい!

Posted byブクログ

2017/08/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

北斎の娘で、この時代としては珍しい女絵師のお栄の一生を、その時々のお栄が線に悩み、色に悩み、画題に悩み、一本立ちしていく半生を描く。 父・北斎が既に有名な絵師として名を馳せているのに対し、お栄ははじめ北斎の工房の無名の絵師でしかない。 北斎が、自由自在に描きたいように描く境地にあるように見えるのに対し、お栄の悪戦苦闘ぶりが、いじらしいほど。 嫁いでもうまくいかず、炊事や掃除にも無頓着。本気の恋をしたことも、あるようなないような。 やがて善次郎を、そして北斎を失い、弟の家で安楽に生きてゆく事も出来るのに、なおひとりただ絵を描いて生きていきたいと願うお栄は、ついに独自の画風を手に入れて、本当に自由になったように見えた。

Posted byブクログ

2024/08/13

栄女の人生を描いた小説というので手にした。初の朝井まかてさん読了。日本美術史の勉強をしていたので、葛飾応為のことは、いつか詳しく読んでみたかった。 その、きっかけに。 新しい本として紹介されていたのをブクログで見た時、確かに面白そうだと思った。 読了してみて…いや、面白い。...

栄女の人生を描いた小説というので手にした。初の朝井まかてさん読了。日本美術史の勉強をしていたので、葛飾応為のことは、いつか詳しく読んでみたかった。 その、きっかけに。 新しい本として紹介されていたのをブクログで見た時、確かに面白そうだと思った。 読了してみて…いや、面白い。 二日間で一気読み。 北斎とお栄の関係も、描かずにいられない才能の横溢も、よく写し取られていたし、江戸の女の生き様を活写するという点でも、からり、さらりと意気地があって。 たったひとり愛した男の、優しさもいいし、その男が自分のものにはならなかったのも、せつないけれども、潔くていい。 お栄の周りは、サバサバと一人に見えて、心の優しいひとと、他人のザラ感を感じさせる人間が、程よく配されていて、ああ、人間の暮らしってこうだよなあと思わせる。 一般的な女性の枠からは、当時外れていたお栄だけど、典型的な良妻賢母とは違っても、やっぱり北斎にとって、いなくてはならぬ内助の功の一人であったろうし、家庭をあえて持たない決断も、賢明さの現れと私は読んだ。 世の中、よくある奥さんの枠に収まりもしないのに、結婚しなきゃとジタバタする女のなんて多いこと。他人と家庭を持つのが、合っている生き方ならいいけれど…。 自分は女である前に絵師。 無理無体に世帯を持っても、壊す。 だから一人。 潔く一人。 その判断は、読んでいて気持ちがいい。裏寂しさや孤独感、世間体や負け感がないからか、出て来る人に底抜けの悪人がいないからか、読んでいて小気味いい。 江戸弁の流暢さや、人情も丁寧に描かれていて、時代小説のファンの方にもきっと好評だろう。 文句なしの五つ星。 読み終わったら美術館に行きたくなる。せめてこの酷暑なら、画集の一冊も繙きたくなる。 読後感の爽やかな小説だった。 同じく朝井さんの「恋歌」も登録したままだったけど、読んでみよう。

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2017/07/04

葛飾北斎の娘が主人公、娘の目を通して葛飾北斎の姿が描かれる。 内容を知らずに読んでみたが、世界的にも有名な北斎の生き様が知れて楽しかったな。勿論、読み物としても面白く、絵師としての師の父、女だてらにも絵師として稼ぐ主人公、才能の有るもの、無いもの、強いもの、弱いもの袖振り合って生...

葛飾北斎の娘が主人公、娘の目を通して葛飾北斎の姿が描かれる。 内容を知らずに読んでみたが、世界的にも有名な北斎の生き様が知れて楽しかったな。勿論、読み物としても面白く、絵師としての師の父、女だてらにも絵師として稼ぐ主人公、才能の有るもの、無いもの、強いもの、弱いもの袖振り合って生きていく人生ドラマ。 くらくらすほどの息吹を描く

Posted byブクログ