よこまち余話 の商品レビュー
長屋の人情話ものかと思いきや、時空を越えた不思議なお話でした。何とも古めかしい情景がより一層情緒を掻き立てるといいますか…現代を舞台にしたら絶対成り立たないんじゃないかと思う。初めのうちはそういう筋立てと分からなくて何だか退屈な話にも思えるけど、最後まで読むと分かります。しっとり...
長屋の人情話ものかと思いきや、時空を越えた不思議なお話でした。何とも古めかしい情景がより一層情緒を掻き立てるといいますか…現代を舞台にしたら絶対成り立たないんじゃないかと思う。初めのうちはそういう筋立てと分からなくて何だか退屈な話にも思えるけど、最後まで読むと分かります。しっとりと切ない、よいお話でした^^
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人情話のような、パラレルワールドのような、優しい言葉に翻弄されていく連続短編集。 そこに存在しなくなっても、覚え続け、思い出すことの優しさが感じられた。
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長屋に暮らすお針子の齣子、そこに入り浸る老人トメ、魚屋の二男坊浩三。三人を取り巻く人々の日常を描いた、少し不思議な話。とにかく、余韻が素晴らしい作品。読書をする楽しみを存分に味あわせてもらった。
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今の自分と、ここを通っていた頃の自分は随分隔たっている。うろたえているふうな、喜んでいるふうな、そして胸のずっと奥底で泣いているような顔。とてつもない不安。答えなんぞ分からない。だけど進む。生きるっていうことはそういうこと。ちょっと不思議な世界。だけど、それ以上にめずやかに感じた...
今の自分と、ここを通っていた頃の自分は随分隔たっている。うろたえているふうな、喜んでいるふうな、そして胸のずっと奥底で泣いているような顔。とてつもない不安。答えなんぞ分からない。だけど進む。生きるっていうことはそういうこと。ちょっと不思議な世界。だけど、それ以上にめずやかに感じたのは、今の世の中には決してない、人肌の温かみと人情。不思議な違和感の正体が実はここにある。
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この世の中のは、自分が知りえない世界がある 時空が交差して、並行して、霞んで見えたりする 先を知って生きるのは辛いんじゃないのかな 特に、人の寿命を知って生きることは辛い わたしは、もし過去に戻れるのなら 今のわたしの記憶はなくしてしまいたい この本の中にしかない世界に思いっきり...
この世の中のは、自分が知りえない世界がある 時空が交差して、並行して、霞んで見えたりする 先を知って生きるのは辛いんじゃないのかな 特に、人の寿命を知って生きることは辛い わたしは、もし過去に戻れるのなら 今のわたしの記憶はなくしてしまいたい この本の中にしかない世界に思いっきり浸りました とてもとても好きな本と出会ってしまった
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この世の中にある次元というのはひとつきりじゃない…すごーく不思議でモノクロなイメージがつきまとうお話がラストははっきりした彩りをつけた感じです。 夏だけが終わる、なんて不公平…その表現が深い。 夏蜜柑を見たらこれからちょっと切なくなりそうででも決してさみしさだけじゃなく生を重ねて...
この世の中にある次元というのはひとつきりじゃない…すごーく不思議でモノクロなイメージがつきまとうお話がラストははっきりした彩りをつけた感じです。 夏だけが終わる、なんて不公平…その表現が深い。 夏蜜柑を見たらこれからちょっと切なくなりそうででも決してさみしさだけじゃなく生を重ねていく未来に繋がる物語です。
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何度鳥肌が立っただろう いやただの鳥肌ではなかった 体の内側までソワソワとする鳥肌を 何度感じただろうか 感動の数だけ名場面や銘文があるのなら この作品のそれのなんと多いことか 前作「櫛挽道守」の感動いまだ冷めやらぬ中 “柔らかな”物語に包まれながら 心をゾクゾク...
何度鳥肌が立っただろう いやただの鳥肌ではなかった 体の内側までソワソワとする鳥肌を 何度感じただろうか 感動の数だけ名場面や銘文があるのなら この作品のそれのなんと多いことか 前作「櫛挽道守」の感動いまだ冷めやらぬ中 “柔らかな”物語に包まれながら 心をゾクゾクと震わせて最終頁にたどり着き 浮世の感覚のまま読み終えました。 どうだ外国語! 日本語はこんなに素晴らしい物語を紡ぎだせるのだ! と一人虎の威を借る狐になっている自分がいます。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
じわりじわりと境界線が滲んでいって、心細いような居心地がいいような不思議な空気感のお話。 浩三たち家族が逞しく活き活きと描かれているけど、齣江やトメさんには結構早い段階で悲しい予感を覚えて読み進めるのをしばらくストップしてしまった。 やっぱり最後はすごく切なかった。 謎が全部は明かされなくて、だから読後もしばらく浸っちゃうのかなあ。 浩一の和菓子屋のエピソードはあったかくて涙がにじみました。
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切なさと悲しみを足すと愛しさになるんですね。 お話の中に出て来るすべての人が愛しくて愛しくて。そっと抱きしめたくなるような一冊でした。 途中で、トメさんやコマさん(漢字が出ません!)がこの世のものではないということがうっすらわかってくる頃から、ページをめくる手が遅くなってしまいま...
切なさと悲しみを足すと愛しさになるんですね。 お話の中に出て来るすべての人が愛しくて愛しくて。そっと抱きしめたくなるような一冊でした。 途中で、トメさんやコマさん(漢字が出ません!)がこの世のものではないということがうっすらわかってくる頃から、ページをめくる手が遅くなってしまいました。 なぜ?どうして?という疑問を明らかにするよりも、火鉢に寄りかかって舟をこぐトメさんと、日向で昼寝している浩三と、そして凛として針を動かしているコマさんの、三人のいるこの部屋がいつまでもそのままであって欲しいと、そう思ってしまって。いつまでもこの温かくて優しい空間で生きていて欲しい、そう思うとページをめくる手がゆっくりになってしまうのです。 でも、読み終わった今思うのは、この世のどこかでこうやって人生を生きなおしている人たちがいるんじゃないか、大好きだった誰かもどこかでそっとまたしばしの「生」を振り返っているんじゃないか、ということ。そう思うとなんだかちょっと嬉しかったりして。
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