異類婚姻譚 の商品レビュー
書かれているのは奇譚である。ただ、思いもよらないものではなく、私たちの日常の想像を少し拡張した、つまりは「なんとなくわかる」奇譚である。その意味で同時代性を感じる小説だった。とても面白く読んだ。
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いつの間に、私は人間以外のものと結婚してしまったのだろう。 専業主婦のサンちゃんは、ある日、自分の顔が夫の顔とそっくりになっていることに気付く……。 主婦として家事を担っている今の私に近い日常の物語。そこに異質な要素が入ってきて、心がざわざわ、少し怖い、そして不思議さを感じる...
いつの間に、私は人間以外のものと結婚してしまったのだろう。 専業主婦のサンちゃんは、ある日、自分の顔が夫の顔とそっくりになっていることに気付く……。 主婦として家事を担っている今の私に近い日常の物語。そこに異質な要素が入ってきて、心がざわざわ、少し怖い、そして不思議さを感じるお話になっている。 他人同士が夫婦になっていく時に感じる、自分が変わっていく気持ち悪さや心地よさが描かれていて、不思議だけどなんか分かるわぁ……と思いながら読みました。
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全4編。面白かった。日常のやりとりから始まった話がいつのまにか訳わからない話になっていくけど、最後まで読んじゃった。 全3編かと思ってたら違った。あの4つの中で分かりやすいバームクーヘンの話が一番印象に残らなかった模様。 そういや、演劇の人だよね、確か。と思い出して、納得。 ...
全4編。面白かった。日常のやりとりから始まった話がいつのまにか訳わからない話になっていくけど、最後まで読んじゃった。 全3編かと思ってたら違った。あの4つの中で分かりやすいバームクーヘンの話が一番印象に残らなかった模様。 そういや、演劇の人だよね、確か。と思い出して、納得。 読了24.6.7
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家族関係を描いたほのぼのホラー 夫婦は似てくるというけど、境界が曖昧になってくるというのは分かる気がする 自分も小さい頃にふと感じたことあるような「この世界への違和感」を思い出す短編集 普通に生きてるつもりが普通ではないのかも
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もう盆休みが終わりそう…… ってな事で、本谷有希子の『異類婚姻譚』 異類婚姻譚 〈犬たち〉 トモ子のバウムクーヘン 藁の夫 の短編集 もうね、本谷有希子ワールド全開ってか、全壊って言った方がええんかな?(笑) 読んでて異空間へ引きずり込まれるって言うか、無意識で読んでる...
もう盆休みが終わりそう…… ってな事で、本谷有希子の『異類婚姻譚』 異類婚姻譚 〈犬たち〉 トモ子のバウムクーヘン 藁の夫 の短編集 もうね、本谷有希子ワールド全開ってか、全壊って言った方がええんかな?(笑) 読んでて異空間へ引きずり込まれるって言うか、無意識で読んでると泥沼へズブズブと知らない間へ埋められてる感覚かな…… 夏向けに丁度ええかもしれんホラーな 感じもするかな 2020年46冊目
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人間でないものと結婚したら…という不思議な話 とらえどころがなかったですね 似た者夫婦、仲がいいのかと思ってたけど、そういう考え方もあるのか、と思いました 蛇ボールの話はゾッとしました 近すぎる他人、結婚というものにいい具合に夢をみさせない話でよかったです
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さらさらと読めてしまうけど、考えさせられる短編集だった。カオナシを彷彿とさせるような話だったり、夫が人間ではなかったり。薄気味悪いようで、だけど、怖がりの私も怖がらずに読めてしまった。犬のお話がいちばん好き。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
本谷有希子さん、初読みです。「異類婚姻譚」、2016.1発行。異類婚姻譚、(犬たち)、トモ子のバウムクーヘン、藁の夫の4話。タイトルから類推される通り、奇妙な話ばかり。私は苦手な話です。読後感はよくないです。
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ちょっとわたしには理解できない世界観だった。鬱屈した生活を送る人間の顔が崩れていくこと、犬に囲まれて生活する人間が少しずつ犬になっていくこと、口論の途中で夫が楽器を吐き出す藁に変化していくこと、それぞれ何を意味しているのか全くわからなかった。泥酔した夜に見た夢の話というならわかる...
ちょっとわたしには理解できない世界観だった。鬱屈した生活を送る人間の顔が崩れていくこと、犬に囲まれて生活する人間が少しずつ犬になっていくこと、口論の途中で夫が楽器を吐き出す藁に変化していくこと、それぞれ何を意味しているのか全くわからなかった。泥酔した夜に見た夢の話というならわかる。
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