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ママがやった の商品レビュー

3.2

53件のお客様レビュー

  1. 5つ

    4

  2. 4つ

    18

  3. 3つ

    16

  4. 2つ

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2024/04/18

初読みの作家さん。 面白かった。 79歳の母がダメ男の父を殺してしまったことから話が始まる。子供達が集まり、どうするどうするとてんやわんや。 その後はダメ男の話や彼を取り巻く人達の話。 つくづくダメ男で、でも魅力的。 ものすごく陰気になりそうな状況なのに、どこか飄々としていて面白...

初読みの作家さん。 面白かった。 79歳の母がダメ男の父を殺してしまったことから話が始まる。子供達が集まり、どうするどうするとてんやわんや。 その後はダメ男の話や彼を取り巻く人達の話。 つくづくダメ男で、でも魅力的。 ものすごく陰気になりそうな状況なのに、どこか飄々としていて面白かった。

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2023/08/03

陰気だけど、面白かった。 最後の方、ドキドキした! イントロのない音楽のような始まり方。 静と動とか、起承転結とか、作文の基本が出来てるような書き方だった。見せ場は見せ場でちゃんと盛り上がった。

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2023/05/06

「母親が父親を殺した」と聞いて慌てて『創太』が実家の飲み屋に戻ると、母親と2人の姉がいた。どこか他人事のような母と、隠ぺい工作をしようとする姉たち。奇妙な空気の中買い物に行かされた創太は、父親の浮気相手と出会い連れてくるように言われる。 それぞれがそれぞれの立場で語る家族の姿。...

「母親が父親を殺した」と聞いて慌てて『創太』が実家の飲み屋に戻ると、母親と2人の姉がいた。どこか他人事のような母と、隠ぺい工作をしようとする姉たち。奇妙な空気の中買い物に行かされた創太は、父親の浮気相手と出会い連れてくるように言われる。 それぞれがそれぞれの立場で語る家族の姿。定職にも就かず女好きのいい加減な父親だが、明らかにこの家族に大きな影響を与えているのも父親なのだ。なんだか変わってるなというのが正直な感想。

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2023/02/21
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※このレビューにはネタバレを含みます

人間なら当たり前のことかもしれないが、それぞれの人物がそれぞれの勝手な思いを抱えている 母親のことを、父親は自分なりに本当に好きではあったのだろうけど、それでも父親は最後まで母親のものにはなっていなかったように思う 母親は若い頃からずっと無表情な生き方をしてきた 出会ったのが拓人ではなかったら人を殺すこともなかったのだろう、と 3人の子供がそれぞれ程度や形は違えど実家(親)に依存的で、全ての描写はないけれど、どのようにひらくで過ごし育ってきたかが思い浮かべられた それぞれの人物の視点から、様々な時代のことが章ごとに書かれているため、何度もページを振り返りながら読んだ

Posted byブクログ

2023/02/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ママはいいわよべつに、刑務所に入ったって 小料理屋の女主人百々子七九歳と若い頃から女が切れない奇妙な魅力をもった七つ年下の夫。 半世紀連れ添った男を何故妻は殺したのか。 (アマゾンより引用)

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2022/10/19

なんだかのほほんとした感じでママはパパをやってしまうところから話は始まる。 5人家族の各々が各章で時系列無視状態で語り出す。 どこかみんな惰性的で不思議な感じがしました。 この後どうなるんだろう?

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2022/06/22

クソみたいな男とそれからは離れられない人間の話… クソジジイは奥さんに殺してもらってよかったじゃないか。自分で後始末もしなくていいし、死に逃げできて幸福だと思う。 人間の哀しさや、執着を超えた情みたいなもの、、と想像は巡るし、作者の文章はすごく読ませるので綺麗な言葉で感想を言え...

クソみたいな男とそれからは離れられない人間の話… クソジジイは奥さんに殺してもらってよかったじゃないか。自分で後始末もしなくていいし、死に逃げできて幸福だと思う。 人間の哀しさや、執着を超えた情みたいなもの、、と想像は巡るし、作者の文章はすごく読ませるので綺麗な言葉で感想を言えるけど、クソジジイはもちろんクソでしかないし、ほかの登場人物もみんな変で、この変さが人間なのかな、と思った。 理屈では説明できない人間というもの。 人を殺す理由なんか、あるようでないんだろう。

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2021/08/05

ママがやっちゃったんですよ。どうして?「テレビでやってたからだって」それは理由にならないでしょう?聞きたいけど、語られない。それから始まる様々な回想のような短編。だんだん「パパ」の実態が見えてくる。  どうしようもない男ってのは間違いなくいて、それに引っかかってしまう女もいるので...

ママがやっちゃったんですよ。どうして?「テレビでやってたからだって」それは理由にならないでしょう?聞きたいけど、語られない。それから始まる様々な回想のような短編。だんだん「パパ」の実態が見えてくる。  どうしようもない男ってのは間違いなくいて、それに引っかかってしまう女もいるのですね。「ママ」ならやっちゃってもいいと思えてきますが、ラストは。。。。

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2020/12/22
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ママがやった、というミステリを感じるタイトル。 たしかにママがやったんだけど、ミステリというよりは家族小説。 79歳の母が、父を殺すところから物語ははじまる。 居酒屋を切り盛りする働き者の母と、自称小説家で遊び人の父。 家族それぞれの視点で過去が語られる連作小説で、結局、なぜママがやったのか、その謎は釈然としない。 愛情なのか、憎しみなのか、若いときに決意したことが熱病のように思い出されたのか…。 穏やかで働き者に描かれるママ(百々子)のなかに激情が隠されていたことが、徐々に明らかになってく。 この本を読んでて、樹木希林さんを思い出した。 なぜ内田裕也さんと別れないのか尋ねられて(その質問もどうかと思うが)、樹木希林さんは、最後まで責任がある、みたいなことを言っていた記憶がある。 愛情を超えて、情念のようなものを感じた。 この本の「ママ」は、20歳で酒と睡眠薬と女にフラフラする男(夫)と出会い、こんな男は早く死ぬ、むしろ殺されるべきだ、と思う。 その方が、ほかに誰も不幸にならずに済むから…もしかして、夫と結婚したのもその動機から?他の女性がこの男と結婚して不幸にならないように…ってこと? ママは、責任持って夫を殺した、ということなんだろうか。 夫のせいで自殺を図ったかつての教え子(澄江)に、また夫が接触してることを知り、「この男は殺された方が良い」と思った当時の気持ちが引き金になったのかな…。 謎の多いはなし。 個人的に好きなエピソードは、息子が中学時代「精鋭グループ」からバレーボールの特訓と称してボールをぶつけられるという憂さ晴らしをされた日のこと。 父が「そういうのは現実じゃないと思えば良いんだ。ドラマを演じてると思えば良い」とドヤったのに対して、 息子は、そんなのはとっくに分かってる、じゃあどうしたら現実に戻れるのか教えてくれ、その先を父も知らないんだな、と呆れるところ。 70過ぎてモテるような不思議な魅力のある父だけど、ただの薄っぺらである、ということを如実にあらわしてるところがすごい。

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2020/10/23

タイトルからも分かるとおり、お話は母が人を殺してしまったところから始まる。 ニュースで流れる殺人事件も、痴情のもつれからということは多いけど、これはなかなか恐ろしい。だって母に父を殺した理由を問うと「テレビで観たから」なんだもの。 父・拓人は結婚前も結婚後もふらふらと色んな女を渡...

タイトルからも分かるとおり、お話は母が人を殺してしまったところから始まる。 ニュースで流れる殺人事件も、痴情のもつれからということは多いけど、これはなかなか恐ろしい。だって母に父を殺した理由を問うと「テレビで観たから」なんだもの。 父・拓人は結婚前も結婚後もふらふらと色んな女を渡り歩くつかみどころのない人で、そう思えば母・百々子のずっと心のどこかに燻っていた殺意のようなものに、テレビドラマで観た殺人のワンシーンでぽっと火がついてしまったのかもしれない。 読み進めて思ったのは、このお話の真ん中にいる家族たちはなんだかみんないつも誰かを演じているようだなってことだった。 何かの役割を演じることでしか上手く生きられない、そんな人もきっと世の中にはいるんだろう。

Posted byブクログ