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色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 の商品レビュー

3.8

449件のお客様レビュー

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2024/06/02

村上小説にしては割と分かりやすい本だった。 これは、他の人と解釈や謎解きについて語り合いたい本だと思った。

Posted byブクログ

2024/05/25

つくるが最初に語り始めた時、私と同じ大学2年で、10代が終わり20代が始まろうとしている年に死ぬ事しか考えていなかったというのは衝撃的な始まり方だった。

Posted byブクログ

2024/05/22

はじめて最後まで読み切ることのできた村上春樹さんの作品。 1Q84で村上さんのことを知り、読んではみたものの、自分には難しすぎて途中で断念。なんとなく避けてきた小説家の1人だった。 しかしこの本は主人公の感情がすっと馴染んで読みやすかった。2人の続きが気になるけれど、謎が最後ま...

はじめて最後まで読み切ることのできた村上春樹さんの作品。 1Q84で村上さんのことを知り、読んではみたものの、自分には難しすぎて途中で断念。なんとなく避けてきた小説家の1人だった。 しかしこの本は主人公の感情がすっと馴染んで読みやすかった。2人の続きが気になるけれど、謎が最後まで謎のままなのも良いのかもしれない。 大人になり色んなことを経験した今なら、他の村上さんの作品も読むことができる気がする。

Posted byブクログ

2024/05/10

向かうべき場所 高校生の その特別な時代の 友人関係 いつまでもそうあることはできない 学生時代にキラキラ見えた人が 大人になって輝いて見えなくなる どん底に落ちる苦しみ ドヨンとしてしまいそうなストーリーも 村上春樹が描くと なんと言うか 生きるってそういうものだ そうあ...

向かうべき場所 高校生の その特別な時代の 友人関係 いつまでもそうあることはできない 学生時代にキラキラ見えた人が 大人になって輝いて見えなくなる どん底に落ちる苦しみ ドヨンとしてしまいそうなストーリーも 村上春樹が描くと なんと言うか 生きるってそういうものだ そうあるべき姿なのだと 思わされるような 終わり方はちょっと 求めていたものと違う気がするが より人間らしい人間が 描かれていた気がする

Posted byブクログ

2024/05/05

過去に読んだ村上作品に比べれば、世界観も言葉の表現もわかりやすく、書かれていることを理解することはさほど難しくはない。ただ、その分主人公の心を理解することは難解なまま結末を迎える。

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2024/05/11

久々に村上ワールドに浸ることができて満足!迷宮のまま、含みを持たせた終わり方をするのがまた素晴らしい。村上の作品では音楽が重要なモチーフとなっているが、この作品においてはリストの『巡礼の年』に含まれる「ル・マル・デュ・ペイ」。YouTubeで初めて聴いたが、哀愁的な美しい旋律が気...

久々に村上ワールドに浸ることができて満足!迷宮のまま、含みを持たせた終わり方をするのがまた素晴らしい。村上の作品では音楽が重要なモチーフとなっているが、この作品においてはリストの『巡礼の年』に含まれる「ル・マル・デュ・ペイ」。YouTubeで初めて聴いたが、哀愁的な美しい旋律が気に入った。ベルマンとブレンデルとの比較も興味深い。  人生は複雑な楽譜のようだ、とつくるは思う。十六分音符と三十六分音符と、たくさんの奇妙な記号と、意味不明な書き込みとで満ちている。それを正しく読み取ることは至難の業だし、たとえ正しく読み取れたとしても、またそれを正しい音に置き換えられたとしても、そこに込められた意味が人々に正しく理解され、評価されるとは限らない。それが人を幸福にするとは限らない。人の営みはなぜそこまで入り組んだものでなくてはならないのだろう?(p. 390)

Posted byブクログ

2024/05/02

あるいは、という言葉の多用がひっかかりすぎる。 この時代ならばフィンランドまできっと本当に視察旅行をしたのだろう。羨ましい。

Posted byブクログ

2024/04/15

【だって夜の冷たい海を一人で泳ぎ切れたんだから】 高校生の頃に読んだ時は意味が分からず途中で読むのをやめてしまった。20代後半になって改めて読むと、まったく同感ということばかりになっていた。 人の人生と自分の人生が離れていく感覚を、私は5〜10年かけてゆっくり感覚的に体験した...

【だって夜の冷たい海を一人で泳ぎ切れたんだから】 高校生の頃に読んだ時は意味が分からず途中で読むのをやめてしまった。20代後半になって改めて読むと、まったく同感ということばかりになっていた。 人の人生と自分の人生が離れていく感覚を、私は5〜10年かけてゆっくり感覚的に体験したけれど、 多崎つくるは強制的に離されたことで人生の中のある一点として経験が残ってしまう。大人になってからその問題と向き合うので、感覚的なことが言語化されているところが読み応えがあった。

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2024/04/09

ここで終わるの?って思った作品でした。 村上春樹さんの本はノルウェイの森を読んで好きになったのですがノルウェイの森もあとちょっと何かが足りないそんな風に読み終えたあとに考えた事を思い出しました。 でもそんな風に思わせて、後の話はもしかして読者に考えさせるそんな事を狙っているのでは...

ここで終わるの?って思った作品でした。 村上春樹さんの本はノルウェイの森を読んで好きになったのですがノルウェイの森もあとちょっと何かが足りないそんな風に読み終えたあとに考えた事を思い出しました。 でもそんな風に思わせて、後の話はもしかして読者に考えさせるそんな事を狙っているのでは?と2作日目にして思いました。 両方の作品も共通して何処か客観的で本能的に生きているそんな主人公が出てくる事、そして女性の考えが魅力的であり、主人公が影響を受けている事が共通しており、伝えたい事や読ませたい場所は女性が語っている事が多く感じる。その上でこの作品を思い返すとやはり沙羅の言動には何か引っ掛かる事が多くあり、もう一度この作品を読み返したいと思いました。

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2024/04/07

高校生の時、運命に導かれるようにして出会った5人。綺麗な五角形のように完璧な調和を創っていた5人から突然つくるは追い出されることになる。絶望の底に長い間いたつくるは、とある年上の女性と出会うことで昔の過去と向き合うことを決意する。過去と向き合う事で新たな真実、それぞれの秘めていた...

高校生の時、運命に導かれるようにして出会った5人。綺麗な五角形のように完璧な調和を創っていた5人から突然つくるは追い出されることになる。絶望の底に長い間いたつくるは、とある年上の女性と出会うことで昔の過去と向き合うことを決意する。過去と向き合う事で新たな真実、それぞれの秘めていた思いなどが明らかにされていく。凄惨な現実、もう戻れない過去、それぞれの今などが明らかにされていく中で悲しみと後悔を感じながらも絶望の底から這い出していくという物語。 主人公が誠実な人物の作品はとても軽快に読み進めることが出来る気がする。小説の人物ほど自分について理解して、他人に対して思考したい。たった一度の人生だもの。

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