色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 の商品レビュー
読書が嫌いだった頃の話。 大学受験で缶詰で勉強中。 とある先生が息抜きに読書でもいかが〜。 こちらの本は読みやすいけど、深いよ。と、 呑気なことを言ってた、 そんなこと知るか、と思って適当に流していた。 第一志望の駅弁大学に合格した。 何もない田舎町。 時間はあるけど、お...
読書が嫌いだった頃の話。 大学受験で缶詰で勉強中。 とある先生が息抜きに読書でもいかが〜。 こちらの本は読みやすいけど、深いよ。と、 呑気なことを言ってた、 そんなこと知るか、と思って適当に流していた。 第一志望の駅弁大学に合格した。 何もない田舎町。 時間はあるけど、お金はない。 体力はあるけど、お金はない。 ふと高校の先生が言ってた言葉を思い出す 読書なんて、、、 と思いつつ手に取ったこちらの本。 読者の心情を考慮しつつ、一度通読。 分からん。 なぜ、大学時代のつくるは辛い思いをしてまで、旧友を避けるようにしたのか。 なぜ、センシティブな夢の内容まで鮮明に綴るのか。 なぜ、女の人が自然とつくるに寄ってくるのか笑 受験で高得点を取るために拵えられた頭では理解できなかった。 しかし、何かが心にわだかまりを残す。 読み手を突き放すようなわだかまりではなく、どちらかというと、受け入れるようなわだかまりに近い。 もう一度、さらに時間をかけて通読。 もう一度、、、 読み進めるたびに謎が理解できる部分もあり、新たな謎が生まれる。 しかし、温かいお風呂に浸かっているような感覚になるのはなぜだろうか。 この感覚に浸っていたい、その願いが僕をハルキストへと変えていった。
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中盤までは面白く読み進めた。 ラストの伏線回収に期待してしまい 全部が含みのある迷宮入りで スッキリ出来なかったのが残念。 それが村上春樹なのだと言われると そうなのかもしれないけど 私は結末が明確な方が好きかな。
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本屋で色彩検定の本を買うつもりが見当たらず、 色彩繋がりでこの本を購入。 主人公の多崎つくるが突然、親友4人から絶縁を申し込まれたという話。 読み進めていくと、親友の一人であるシロが殺害されていたとわかり犯人等、さらに謎が生まれた。 なにが起こったのかどんどん知りたくなった。...
本屋で色彩検定の本を買うつもりが見当たらず、 色彩繋がりでこの本を購入。 主人公の多崎つくるが突然、親友4人から絶縁を申し込まれたという話。 読み進めていくと、親友の一人であるシロが殺害されていたとわかり犯人等、さらに謎が生まれた。 なにが起こったのかどんどん知りたくなった。 しかし、謎は回収されることなく終わった。 過去の出来事や恋人との未来の結末がはっきり書かれていないので、とても気になる終わり方となった。もやもやが残った。
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村上春樹氏の作品を久し振りに読んだのですが、何とも感受性が強いというか、自己陶酔的というか、とにかく自分には共感できない雰囲気でした。高校生の時に発売直後のノルウェイの森を読んだ時のような瑞々しさを感じなかったのは、自分が歳をとったからだろうか。
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個性が無い人なんていないんだよ。 色が約1677万色あるように、 誰でも自分らしい色というものを持っていて 自分には個性がない特徴がないと思い込んでいたとしても、今あなたの周りにいるお友達は皆 “あなたらしさ”に つまりあなたの色に惹かれているんだよ。 あなたがその友達を必要...
個性が無い人なんていないんだよ。 色が約1677万色あるように、 誰でも自分らしい色というものを持っていて 自分には個性がない特徴がないと思い込んでいたとしても、今あなたの周りにいるお友達は皆 “あなたらしさ”に つまりあなたの色に惹かれているんだよ。 あなたがその友達を必要としているように、あなたも必要とされているのです。
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村上春樹さんの作品の中ではかなり読みやすい方だと思う。 現実的。 見上げれば月の横にもうひとつの月があったりすることもないし、意味深な井戸もないし、変な鳥も鳴かないし、絵の中のおっさんがボヨヨヨーンと出て来て話しかけてくることもない。 特に暗喩らしいものもない。 読みやすい...
村上春樹さんの作品の中ではかなり読みやすい方だと思う。 現実的。 見上げれば月の横にもうひとつの月があったりすることもないし、意味深な井戸もないし、変な鳥も鳴かないし、絵の中のおっさんがボヨヨヨーンと出て来て話しかけてくることもない。 特に暗喩らしいものもない。 読みやすい。スラスラいける。 途中まではミステリーっぽかったけど、まあさすがに真犯人とかは出てこない。 なんとなく終了。 読み終わっても特に何も心に残らなかった。 初期の作品の方がやっぱり好きだな。 作者の主人公はだいたい女によくもてて、経済的にも恵まれてる人物が多い。 あー、うらやましい_(:3 」∠)_
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個人的には少し難しい内容だった。 気になる部分が多いまま読了した感じ。 でも、これが村上春樹の世界観なのか...?? といった印象。 指の話も、結局どうなったかも読者の心で 考えさせるような作品でした。
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そのような普通でない資質を持ち合わせることが、本人にとって何を意味するのか、灰田青年には実感として理解できなかった。それが持ち主にとって至福なのか、重荷なのか。恩寵なのか、呪いなのか。あるいはそれら全てを同時に包含したものなのか。 君は自分の気持ちを正直に口にしているだけだ。言い...
そのような普通でない資質を持ち合わせることが、本人にとって何を意味するのか、灰田青年には実感として理解できなかった。それが持ち主にとって至福なのか、重荷なのか。恩寵なのか、呪いなのか。あるいはそれら全てを同時に包含したものなのか。 君は自分の気持ちを正直に口にしているだけだ。言い訳とは違う。 初の村上春樹。欧米的な言い回しや例えの表現、哲学的な節はファンになる人が多いという印象。今風の夏目漱石や太宰治という感じ。これが初めてなので作品全てに通じているかはわからないが、もう一作は読んでみたい作家だと思った。 昔の友人関係、今の恋人、自分の存在意義、と色々な話題が混ざって進んでいき、どうなるのかハラハラしながら読んだが、残りのページ数からこういう結末になることが透けて見えてしまった。元々そういうミステリー的なことは狙っていない感じがしたが、今の恋人関係は白黒つけて欲しかった。言わない美しさがあるんだろうけど。 こんな淡白な主人公なのに、性的描写が散りばめられているのにも戸惑い。何回押し付けられた乳房のこと言うねん。 30半ばの同級生の、存在意義を見いだせない問題は、たとえ結婚して子どもがいても、考えようによっては共感を得られると思う。主人公は所属官はなくとも、ある程度望んだ職種に就き、ライフワークにもなる趣味があり、不安定ながら恋人もいて、何より経済的に安定している。人それぞれに、何が欲しくて生きているかを考えさせられる。 話は個人的にはもやもやするところもあったけど、文体は好みで時間を割いて読もうと思えた。
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つくるが節々で、どうしようもなく沙羅を求めてしまって、電話をしたり会う約束をとりつけたりしてしまっているところに痛いくらい共感した。そして沙羅があなたは高校の時の友達にあうべきだと言ってくれたのはそれがわかっていたからだと思った。受け止めてくれているのだと思った。村上春樹の小説に...
つくるが節々で、どうしようもなく沙羅を求めてしまって、電話をしたり会う約束をとりつけたりしてしまっているところに痛いくらい共感した。そして沙羅があなたは高校の時の友達にあうべきだと言ってくれたのはそれがわかっていたからだと思った。受け止めてくれているのだと思った。村上春樹の小説に出てくる主人公は女性に対してオープンな弱さを持っていることが多いが、それは幸福なことだと思う。自分と重ね合わせてつくづくそう思う。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ちょっと設定を戦隊モノにしすぎな感はあるけども、自分を他人と比較して色のない、空虚な人間に感じて苦しむことは誰しもあるはず。 空っぽなりにどこまでも素敵な入れ物になればいい。 と思ったけどつくるくん、社長パパがくれた恵比寿のマンション住みイケメンの時点で普通に腹立つ。自分にとって何が心地よいか自覚できているところも。 地獄は等身大に人それぞれなのだけども。
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