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色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 文春文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
| 発売年月日 | 2015/12/01 |
| JAN | 9784167905033 |

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色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年
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商品レビュー
3.8
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密な友人たちとの青春時代が唐突に終わったことで傷ついたことのある主人公が、16年経って30代後半になって過去を辿っていく話。 自身が空虚である自覚のある主人公というのに、とても親近感を持ってしまった。現代人によくある話だろうが、それはそれとして自分の実感として。 最初から最後ま...
密な友人たちとの青春時代が唐突に終わったことで傷ついたことのある主人公が、16年経って30代後半になって過去を辿っていく話。 自身が空虚である自覚のある主人公というのに、とても親近感を持ってしまった。現代人によくある話だろうが、それはそれとして自分の実感として。 最初から最後まで割と密度の濃い中編で、近年読んだ中では最も好きな作品だった。気がする。 主人公は切実に傷ついているが、それはそれとして別の人は別の深刻な問題を抱えていてそこの影響を受けている。そこのずらし方のある種の肩透かし感/すれ違い感は『騎士団長殺し』などに似たものもあったが、よりこちらは接している形が分かりやすかったのもあるかも知れない。 最後の章だけ特に描写が細やかになったのが印象的だった。新宿駅ってこんな風に書けるんだ。 個人的に人におすすめもしやすい作品だなと思った。 話として長すぎず短すぎないし、会話や地の文の描写のどちらかに寄っている感じでもないし、それでいて会話が乗ってくるタイミングも描写が乗ってくるタイミングも楽しめる。何より話の重みや口調、描写はしっかりしてくれるが説明はしきれないところ、消化不良感とそれでいて受け止められる感じなどには村上春樹らしさがしっかりあった。
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多崎つくるという人は、内省的ゆえにずっと自己完結してしまっていて、この人は本当の意味で外の世界や他者の人生と交わることがなさそう。ミステリ要素のおかげで中盤はするする読めたけど、結末は物足りなかった。最後まであまり好きになれなかった主人公の視点で切り取られた物語だったから、シロと...
多崎つくるという人は、内省的ゆえにずっと自己完結してしまっていて、この人は本当の意味で外の世界や他者の人生と交わることがなさそう。ミステリ要素のおかげで中盤はするする読めたけど、結末は物足りなかった。最後まであまり好きになれなかった主人公の視点で切り取られた物語だったから、シロとか灰田くんの視点で多崎つくるという人間について語ってくれたらまた違ったのかも。
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定期的に読みたくなり、3度目の読了。 だけど言葉で全て表すにはやっぱり難しいし、理解しきれないことも多々ある。村上春樹作品って全部こんな感じなんだろうか… シロを殺した相手は、誰だったんだろう 灰田はなぜ突然いなくなったんだろう 緑川のその後は? そして、エリは結局どちらを選ん...
定期的に読みたくなり、3度目の読了。 だけど言葉で全て表すにはやっぱり難しいし、理解しきれないことも多々ある。村上春樹作品って全部こんな感じなんだろうか… シロを殺した相手は、誰だったんだろう 灰田はなぜ突然いなくなったんだろう 緑川のその後は? そして、エリは結局どちらを選んだ? 気になることがありすぎてモヤモヤが全然消えないけれど。 だけどそんなことは、この物語においては特に重要なことではないのかもしれない。 ただ、多崎つくるに自分を重ね合わせる人は多いと感じた。 私も、その中のひとり。 色彩を持っていないと感じることは多かれ少なかれ、誰しもが感じたことのある感情なんじゃないかな。 だけど、物語の最後でエリに思いを馳せるつくるには少し色がついているように見えた。 そこにはつくる自身の変化があったことは間違いない。 ”記憶を隠すことはできても、歴史を変えることはできない” 多くの物事は複数の出来事と繋がっているからこそ、時に思い出したくない歴史に触れてしまうこともある だけど、その歴史に自分の中で折り合いをつけて、整理をして、納得ができないと、何かしらの障害が生まれる そのことを、この物語の中から学んだ 本当に、そうだと思った つくるは自分なりに蓋をしてきた歴史と向き合ったからこそ、人と真剣に向き合えるようになったしエリのことを失いたくないと本気で思えたのかもしれないなぁと 自分と対話をすること、気持ちを整理すること、自分の感情と歴史をなかったことにはしないこと。 人間が人間らしくいる為にはきっとそれが必要なことなんだと思う。
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