ビジネススクールでは学べない世界最先端の経営学 の商品レビュー
ビジネススクールで教えている内容と、世界の最先端での経営学研究内容は全く異なったものである。ビジネススクールで教えている内容は、経営学的に言えば、相当以前のものである。なぜ、そうなっているのかと言えば、世界最先端の研究をしている経営学者が、それを「教えることが可能な形」に整理する...
ビジネススクールで教えている内容と、世界の最先端での経営学研究内容は全く異なったものである。ビジネススクールで教えている内容は、経営学的に言えば、相当以前のものである。なぜ、そうなっているのかと言えば、世界最先端の研究をしている経営学者が、それを「教えることが可能な形」に整理することに興味がないから、最先端の経営学者は、最先端の研究をし論文を書くという「経営学者としての活動」が自らの関心事であり、「教育者としての活動」には、ほとんど関心を持っていないから。なぜなら、彼の業績は研究・論文発表によって測られるから。というのが、ビジネススクールで世界最先端の経営学が学べない理由であると筆者は説明している。 そして、では、執筆当時(本書の発行は2015年である)の世界最先端で行われている経営学の研究がどういうものかを、筆者は説明している。 確かに、日本の経営学の「教科書」を読んでも、上記で説明されているような、経営学の先端研究の成果は記載されていない。 入山先生は、そのようなことに問題意識を持ち続けておられるのだと思う。それが、大著「世界標準の経営理論」につながったのだと思う。
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経営学というものの使い方について、誤解を解決しながら教えてくれる、入門書。分厚いけど読みやすい。ビジネス書に慣れてない方にもおすすめ。 起業するのには必ずしも全部の知識はいらない。面白く起業、会社ってどうすればいいのかわかりませんが、他ビジネス書とは違う視点が得られた気がする
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経営層と話す機会も出てきたので一読。経営に関する論点と先端の知見を知れて面白かった。意思決定に携わる際に定石を知ってると立ち振る舞いに自信を持てるなと。書籍の性質上、本書は簡単な内容に留めていると思うので、他の著作で踏み込んだものがあれば読んでみたい。
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最新の「経営学」について書かれた本。「経営学」は科学(データに基づく真理の追及)であって、実際の経営に使える実学ではない。 でも最新経営学理論の部分は整理して自分のコンサルティング資料にしておきたい。
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30-50代の副業はたしかに増えるべき 自分のお金の使い方も、不動産や証券にばかり向いていたが会社を買うのもありかもと思ってきた
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魅かれた所は戦略と事業の関係やトランザクティブメモリ、RBVの限界とか。 言われれば当たり前なのだが、会社が身を置いている市場において、フレームワークや考え方がどう役に立ち限界があるのかを教えてくれた本。 とはいえ、この本だけで網羅する話でも無いので、古典を学んだ後に読むのが丁度...
魅かれた所は戦略と事業の関係やトランザクティブメモリ、RBVの限界とか。 言われれば当たり前なのだが、会社が身を置いている市場において、フレームワークや考え方がどう役に立ち限界があるのかを教えてくれた本。 とはいえ、この本だけで網羅する話でも無いので、古典を学んだ後に読むのが丁度良い気がする。
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「世界標準の~」を読む前に、先に出ていたこちらも読んでみました。働き始めてから理論を学ぼうとすると、細かすぎたり役に立ちそうにもなかったり、そもそも難しすぎて理解できなかったり、、ということが多いです。 こうした、現役の教授が、一般の人向けに膨大な理論をわかるように教えてくれる...
「世界標準の~」を読む前に、先に出ていたこちらも読んでみました。働き始めてから理論を学ぼうとすると、細かすぎたり役に立ちそうにもなかったり、そもそも難しすぎて理解できなかったり、、ということが多いです。 こうした、現役の教授が、一般の人向けに膨大な理論をわかるように教えてくれる本はとても貴重です。 いつまでたっても経営といえば科学的管理法とかXY理論とか、全然進歩してないのかな?と思うときがありましたが、そんなわけがありません。 それなりに本を読むだけで学んでいるように思われがちな日本ですが、実際に研究の現場では何が競われているのかを知らないまま、いつまでもドラッカーの引用をし続けてて若者に説教するようにはなりたくありません。 なんとなく言われていたことに、理論で答えが出ていることを知るだけでも、本書を読む意味はありました。そして、「トランザクティブ・リーダーシップ」「トランスフォーメーショナル・リーダーシップ」という言葉を知ることができました。 「世界標準の~」を読むのがより楽しみになってきました。
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早稲田大学ビジネススクール准教授の入山章栄先生による経営学入門書である 経営学には学術研究の側面と実際に経営者がこれを活用する話と二種類あるが実は大きく乖離しているということとを紹介する本である 経営という言葉からはドラッガーを真っ先に思い浮かべてしまうが、経営学のほぼ名前が出てこない。破壊的イノベーションで有名なクリステンセンも論文数という点では数がほとんどなく有名ではあるもの研究者の業績としては低いとのこと 個人的には「トランザクショナルメモリ」の話が興味深い 経営的にうまくいっている組織では「トランザクショナルメモリ」すなわちその集団においてそれぞれの人を知っているという記憶量が大きいと、その組織のパフォーマンスが上がると言う 自分もいろいろと講座を作っているのだが、この「トランザクショナルメモリ」の向上に役立つののだというエビデンスをとってみたい
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2015年時点ではありますが、最先端の経営学として紹介されているものについて、興味深かった。また世界の経営学の動向について実学に近い形の方向性に一部なっているところについても興味深かった。 「ビジネススクールでは学べない」となっておりますが、正直学校・教員次第かなと思いまして、こ...
2015年時点ではありますが、最先端の経営学として紹介されているものについて、興味深かった。また世界の経営学の動向について実学に近い形の方向性に一部なっているところについても興味深かった。 「ビジネススクールでは学べない」となっておりますが、正直学校・教員次第かなと思いまして、この本の内容についてもビジネススクールの授業で出てきたものもございました。 「ツール化」された経営学だけ学ぶのではなく、最先端の研究をもとに、ビジネスを考えられるようにするというのは、私が日頃より考えていることとマッチしました。
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本書のタイトルと直接は関係ないが、最後の数章も興味深かった。米国の大学で経営学のPhDを取り研究に携わっていた著書の文章なので説得力があった。日本の将来は大丈夫だろうかと不安になった。
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