中野のお父さん の商品レビュー
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出版界の不思議。 そして、編集者の主人公が謎と遭遇し、中野の実家のお父さんに話を持ち掛け、娘に甘えられたお父さんは腕をまくる姿もゆったりとして可愛らしい。 本の謎、出版社の不思議が心地よく絡まってリズムよく解けていった。 イラストが益田ミリさんなのもほっこりとした。
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日常の謎、女性主人公(ワトソン役)、出版業界、文学ミステリ、落語エピソード、、、と北村薫ファンなら垂涎必至な新シリーズ。 お父さんは北村先生ということでよろしいでしょうか? 全体的に軽いテイストなのでさくさくっと読んでしまい味わいきれてない感があるのでまたゆっくり読みたい。
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“安楽椅子探偵”もの。謎解き自体はシンプルだが、 父娘の会話・やり取りなど描かれている世界が心地よい。 出版社勤務編集者の日常も垣間見える。
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◆ お風呂でミステリ ◆ 第十一回 ・・・ 第十一回 「中野のお父さん」 ・・・ 落語家の“円紫”さんシリーズで有名な北村薫氏の新しい安楽椅子探偵ものです。“中野のお父さん”……。 これだけフツーの名探偵ってそういないと思うけど、安定してて、とても好い人。 なのにやっぱり名探...
◆ お風呂でミステリ ◆ 第十一回 ・・・ 第十一回 「中野のお父さん」 ・・・ 落語家の“円紫”さんシリーズで有名な北村薫氏の新しい安楽椅子探偵ものです。“中野のお父さん”……。 これだけフツーの名探偵ってそういないと思うけど、安定してて、とても好い人。 なのにやっぱり名探偵なの。 まだ文庫本になってないので読むならハードカバーしかないけど、ほどよい手応えと心地よさで、実に安心して読める一冊です。 シリーズ化が待たれる……。 2017/08/22
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目次 ・夢の風車 ・幻の追伸 ・鏡の世界 ・闇の吉原 ・冬の走者 ・謎の献本 ・茶の痕跡 ・数の魔術 とっても読みやすい日常の謎ミステリ。 だけど、さすが北村薫。 読みやすいけど、古書や日本文学に対する知識と愛が溢れている。 決して軽いわけではない。 だけど娘のこと可愛くて可愛くてたまらないお父さんがいいのね。 溺愛しているわけではない。 きちんと社会人の娘として接している。 だけど、娘が実家に帰って来るだけで嬉しいの。 小言を言われたって嬉しい。 ましてや頼られたりなんてしたら、嬉しくていそいそと本を引っ張り出してくるお父さんの様子が微笑ましい。 殺人事件がない、わけでもない、けど。 視点を変えたら、今まで見えなかったものが見えてくる。 ちょっと引っかかっていた違和感が、ほろっとほどけた時の爽快感。 算数が苦手な私は、「数の魔術」を面白く読みました。
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まるで円紫師匠とわたし、シリーズのようだが、実の親子の小さなミステリー。 ほのぼのと楽しく読みました。
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何気ない日常の謎解きの短編集。力を抜いて読めるのが良かった。謎の献本は途中ちょっと集中力切れてしまった… 個人的にはバスケットのエピソードが好きかなぁ。
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北村薫の中野のお父さんを読みました。 主人公の田川美希は文芸誌の編集者。学生の頃はバスケットボールでならした体育会系の編集者です。 その美希のところにいろいろな謎が持ち込まれます。 不思議な謎を快刀乱麻のごとく解決するのは中野の実家のお父さんなのでした。 8つの謎の中で気に入...
北村薫の中野のお父さんを読みました。 主人公の田川美希は文芸誌の編集者。学生の頃はバスケットボールでならした体育会系の編集者です。 その美希のところにいろいろな謎が持ち込まれます。 不思議な謎を快刀乱麻のごとく解決するのは中野の実家のお父さんなのでした。 8つの謎の中で気に入ったのはエイプリルフールの話と宝くじの話でした。
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今回の北村さんは、体育会系の文芸編集者の娘と、定年間際の高校の国語の教師という組み合わせで、謎に挑むお話を紡いでいます。娘の美希がただの「オヤジ」である父に、彼女の日常に出逢う難題を持ちかけるお話が、8編載っています。いつもの北村作品同様、文芸にまつわる豊富な話題を織り交ぜながら...
今回の北村さんは、体育会系の文芸編集者の娘と、定年間際の高校の国語の教師という組み合わせで、謎に挑むお話を紡いでいます。娘の美希がただの「オヤジ」である父に、彼女の日常に出逢う難題を持ちかけるお話が、8編載っています。いつもの北村作品同様、文芸にまつわる豊富な話題を織り交ぜながらのミステリータッチ、しかも、女子の心理を巧みに表現している場面もありで、時々にやりとしてしまいます。
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田川美希は、老舗出版社で編集者をしている。 都内で一人暮らしだが、実家は中野にあるので時々帰る。 「中野のお父さん」とはそういう呼び名の人なのかと思っていたら、本当にストレートに、「実家の父」だった。 高校の国語の教師をしており、恐ろしいほどの物知りである。 頭が、知識に関して例...
田川美希は、老舗出版社で編集者をしている。 都内で一人暮らしだが、実家は中野にあるので時々帰る。 「中野のお父さん」とはそういう呼び名の人なのかと思っていたら、本当にストレートに、「実家の父」だった。 高校の国語の教師をしており、恐ろしいほどの物知りである。 頭が、知識に関して例の青い猫ロボットのポケットだ。 何でも出てくる。 そのお父さんが、安楽椅子探偵を務める短篇集。 相談ごとには思いもよらない視点からの答えが出てくるが、ただの雑談にもミステリ要素を見つけ出してしまう所がこの探偵の凄いところ。 しかし単純に、父親と娘がこんなに仲がいいのは素敵だなあ~と、そこに一番感動するのだ。 『夢の風車』 エラリー・クイーンは、父娘二人のペンネーム。 『幻の追伸』 うそをまことに。 『鏡の世界』 反転あるあるだけど、和服を着ていなくて良かったですね。 しかし、お父さんの観察眼は凄い。 『闇の吉原』 シンダイシャタノム 区切るところにより意味が変わる言葉。 解釈の多様性。 どちらがより直球で、どちらが文学的であろうか? おもしろい。 『冬の走者』 心温まる謎行動。 『謎の献本』 こちらは謎献本。 お父さんの知識凄すぎ。 これもある意味反転ネタ? しっかりがうっかり、わざと(シャレ?)なのに誤植あつかい。 『茶の痕跡』 執着する人って恐ろしいことを考え付くものだ。 それを見破ったお父さんも凄い。 これも反転ではある。 『数の魔術』 何故、こんな話で終わる。 数の魔術ではあるが…欲に目がくらんだ人間は怖い。 ミステリの王道だ。
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