生きるぼくら の商品レビュー

原田マハ(著者)

2024/05/31

初の原田マハ作品読破。米作りを通して成長していく主人公の姿、季節の移り変わりとともに変わる田園風景、家族の温かさや人との繋がりの大切さに心が温かくなった。特に田園風景の描写は、すんなりとイメージできてとても懐かしく感じた。日本の懐かしい風景という感じ。後半の話の展開もじーんとくるものがあった。生きるぼくら、というタイトルがピッタリの内容だった。

2024/05/27

引きこもり生活でだらしなく伸び切った髪を切ることで、認知症のおばあちゃんに思い出してもらえたシーンにはとても感動して嬉しく思った。

引きこもりの社会復帰にしては都合のよい展開が多く、現実味はあまりないがそれ故に楽しく読める本。

死ぬまでに一度は米づくりを体験してみたいと思うきっかけにもなった。

2024/05/22

辛い過酷な状況からもがき苦しみながら抜け出て前進していく若者たちを、気付いたら全力で応援していました。人が努力する姿、そして助け合う姿ってこんなに美しかったんだと改めて気付かされます。精いっぱい毎日生きるぼくらと稲穂にたくさんの元気をもらいました。

2024/05/19

とても良かった。読後、胸がじんわり温まるのを感じる。余韻に浸れてとても良い。
図書館の本のため返却しなきゃいけない。手元に置いておきたいので購入も検討する。

2024/05/04

米作りを通じて、周りの人の温かさを感じ、自分の人生と真剣に向き合う主人公にとても感動した。
お米は生きることを象徴している作物であることを知り、私もお米みたいにたくましく生きていきたいと思った。生きることは素晴らしいということを教えてくれる一冊だった。

2024/05/04

引きこもりの青年。
ある日、母が出でいった。
これは母からの「出てこい」というメッセージとなった。

「失敗を繰り返してこそ、成長できる。
自分が傷ついてこそ、人の痛みを理解できる大人になれる。」

すごく心に沁みました。

少し前まで引きこもりだった青年。
必死に米づくりをして言われた一言。
「東京のど真ん中の、でっかいビルに本社があるような会社に、かっけぇスーツ着て通勤すんの。こんな泥臭い作業俺なんかには、、、、」

これにイラつきながらも、成長していく稲の様子を送り続けたのは、まさしく自分が「成長」して、自分の人生から「人の痛み」を理解できるからだったんだろうな、と。

その結果が、農機具メーカーの子会社への就職。「あなたのおかげです。あきらめずに、、、田んぼの写真、おれに送り続けてくれたから」

そして、苦労して作ったお米を噛みしめ、母に食べてほしいと願う。

凍える冬。水温む春。灼熱の夏。豊穣の秋。巡る季節。草木のそよぎ、花々の目覚め。小鳥のさえずり、虫たちのうごめき。
そのすべてを受け、育つお米。それを食べ、また育てる私たち。そして、生きるぼくら。

私の亡き祖父もお米を作っていました。そのお米を食べて育ちました。祖父の命も、お米を作るうえで受けた自然も、私の中に生きています。

2024/04/25

2024.4.25 読了

マーサばあちゃんの丁寧な暮らしぶりには憧れる。
そんなばあちゃんを見守る町の人たちも温かくて魅力的。
でもそんな田舎の生活を見下し都会で成功したいともがいている純平の姿もそこに暮らす人たちが直面している現実。
人生が受けたいじめも引きこもった日々もマーサばあちゃんの認知症の悪化も純平の言動も正直読んでてしんどいけどそれだけマハさんの描く世界はリアルなんだと思う。
救いを求めて先へ先へと読み進めるけどそう簡単には救われない(笑)
でも行き着いた先にはちゃんと救いがあった！
みんな支え合って生きている。
それに気づけば生きる力になる。
出会いって大事だしそこへ踏み出す一歩も大事だなと改めて感じさせられました。

2024/04/25

絵画以外の原田マハの一作。ひきこもりの主人公が米作りを担うことで新たな世代を作っていくお話。やはり力のある作家だと思うが、どうしてもお仕着せがましいと感じるところがいくつかあって鼻白んでしまう。

2024/04/20

イジメや認知症といった重く辛い内容もあるのに、前向きに進んでいく姿が素晴らしい。

言葉選びが上手で、いつも安心できる。

米作りって本当に大変何だなってのと、美味しい米食べたくなった。

2024/04/13

引きこもりの主人公が、祖母のもとで色々な人に出会い、そして米作りを学びながらどんどん人として成長していく様が垣間見れ‥

とりあえずおにぎりが無性に食べたくなりました(笑)