1,800円以上の注文で送料無料

孤狼の血 の商品レビュー

4.2

164件のお客様レビュー

  1. 5つ

    45

  2. 4つ

    76

  3. 3つ

    21

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/05/20

柚月裕子さん(1968~)の作品、ブクログ登録は3冊目。 本作の内容は、次のとおり。 ---引用開始 昭和63年、広島。所轄署の捜査二課に配属された新人の日岡は、ヤクザとの癒着を噂される刑事・大上のもとで、暴力団系列の金融会社社員失踪事件を追う。心を揺さぶる、警察vs極道の...

柚月裕子さん(1968~)の作品、ブクログ登録は3冊目。 本作の内容は、次のとおり。 ---引用開始 昭和63年、広島。所轄署の捜査二課に配属された新人の日岡は、ヤクザとの癒着を噂される刑事・大上のもとで、暴力団系列の金融会社社員失踪事件を追う。心を揺さぶる、警察vs極道のプライドを賭けた闘い。 ---引用終了 本作の舞台になっている、呉原市は、広島県呉市がモデル。 そして、本作は、広島抗争を参考にされているようです。 その広島抗争、ウィキペディアには、次のように書かれています。 ---引用開始 広島抗争(ひろしまこうそう)は、1950年頃から1972年にかけて広島で起こった暴力団の抗争の総称。警察庁による名称は広島拳銃抗争事件。狭義には映画『仁義なき戦い』のモデルとなった第一次広島抗争(1950年頃)、第二次広島抗争(1963年4月17日 - 1967年8月25日。広島代理戦争とも呼ばれる)を示すことがある。 広島抗争と呼ばれるものには第一次、第二次の他にも第三次広島抗争(1970年11月 - 1972年5月)が広く知られるが、新井組粛清、血の粛清と呼ばれる青木組粛清の内部抗争を含めて5次と数える向きもある。 ---引用終了

Posted byブクログ

2024/02/12

わしのは備後弁じゃけぇw ってな事で、柚月裕子の『虎狼の血』 ようやく読めた 久々に原作読んだ後に映画を観たくなる内容 広島の呉が舞台なんじゃろな。 大上さん(おおがみ→オオカミ)に掛けとるんじゃろなw 暴力団担当刑事で一匹狼の大上に刑事新米の日岡が部下として配属され...

わしのは備後弁じゃけぇw ってな事で、柚月裕子の『虎狼の血』 ようやく読めた 久々に原作読んだ後に映画を観たくなる内容 広島の呉が舞台なんじゃろな。 大上さん(おおがみ→オオカミ)に掛けとるんじゃろなw 暴力団担当刑事で一匹狼の大上に刑事新米の日岡が部下として配属され大上のヤクザとの関わりや警察官としてあるまじき捜査等を目の当たりにしていく日岡の心境はどうなるんか……。 大上さんがぶちクソカッコええんよ! セリフの広島弁と言うより呉弁になるんかな? 『のう、土井』 『おどれら、生かして帰さんど!』 『聞いたろう。尾谷の事務所へやれい』 『頭は中におってです』 『ちいと、待っといてつかいや』 『滋よい。わしの本気がどかなもんか、いまから見せちゃるけ』 『なにぼさっとしとるんじゃ。さっさとこんかい』 『そのやり方を、お前にもみっちり教え込んじゃる。わしについてこいや』 堪らんね!呉弁!他県の人が読むと意味が分からん所もあるじゃろなw こりゃ、映画も観んといかんわい! 続編の『凶犬の眼』を予約したんじゃけど126人待ちじゃ……。 2018年49冊目

Posted byブクログ

2023/11/08

悪徳刑事のガミさん×やくざ。昭和のイメージのTHEやくざ小説という感じ。男くさくてこれを女性作家さんが書いたのかとびっくりさせられる。警察組織と暴力団の関係、ある意味阿吽の呼吸で成り立っているのかもしれない。

Posted byブクログ

2023/09/29

しぶい。かっこいい。清濁併せ呑む大人の男の生き様よ。極道にも好かれる気質と手腕が描かれる。視点が部下の日岡で統一されているのも読みやすい。殺伐とした物語の癒しスポットがすべてを理解する女将の居酒屋というのも定石ながらに安心感がある。なによりも、各章の冒頭にある黒塗りの日誌が小説的...

しぶい。かっこいい。清濁併せ呑む大人の男の生き様よ。極道にも好かれる気質と手腕が描かれる。視点が部下の日岡で統一されているのも読みやすい。殺伐とした物語の癒しスポットがすべてを理解する女将の居酒屋というのも定石ながらに安心感がある。なによりも、各章の冒頭にある黒塗りの日誌が小説的なテクニックとして効果的であった。 非業な展開を見せる物語だが、その先には希望があった。どんどん読ませる著者の手腕もこれまた見事だった。監察官との対決の部分だけがしっくりこなかったけれど、十分に楽しませてくれる傑作でした。

Posted byブクログ

2023/02/12

広島を舞台にした警察小説。あまり好んで警察小説は読まないけど、女性が書いたからなのか読みやすかったし、引き込まれて一気読み。小さい頃に可愛がってくれた広島に住んでた伯父さんの広島弁が懐かしく思えたりも。日岡という若い刑事の視点で語られるけど、ガミさんこと大上刑事がいい味出してて、...

広島を舞台にした警察小説。あまり好んで警察小説は読まないけど、女性が書いたからなのか読みやすかったし、引き込まれて一気読み。小さい頃に可愛がってくれた広島に住んでた伯父さんの広島弁が懐かしく思えたりも。日岡という若い刑事の視点で語られるけど、ガミさんこと大上刑事がいい味出してて、終盤まさかそう来るかぁという感じだったけど、最後はスッキリしました。

Posted byブクログ

2022/08/06

暴力団との癒着を噂される凄腕ノンキャリ刑事・大上とその下で働くことになった新人の主人公・日岡が広島を舞台にその地で勢力を2分する暴力団を相手に切った張ったの活躍を繰り広げる正統派ハードボイルド。暴力団に対して違法行為をものともしない大上が時に暴力や警察権力や金の力にモノを言わせて...

暴力団との癒着を噂される凄腕ノンキャリ刑事・大上とその下で働くことになった新人の主人公・日岡が広島を舞台にその地で勢力を2分する暴力団を相手に切った張ったの活躍を繰り広げる正統派ハードボイルド。暴力団に対して違法行為をものともしない大上が時に暴力や警察権力や金の力にモノを言わせて暴力団から貴重な情報を吸い上げ、それを見ている日岡は大上の強引な捜査に反感を感じながらも徐々に一人前の刑事として鍛えられていくさまは面白かった。ヤクザの抗争を最後まで描かずにわずか最後の2pで箇条書きみたいに終わらすのは不満だが、あくまで大上という一人の刑事の人生に焦点を当てたものであるのなら納得できよう。詳細→ http://takeshi3017.chu.jp/file9/naiyou32101.html

Posted byブクログ

2022/06/29

やばい、面白かった! 警察とヤクザものの作品ですが、小気味良いテンポでグイグイ読まされます。 次の章が気になって、次の章までと読むうちにほとんど2日で読んでしまいました。 ホントに自分が刑事や極道の一員になった気分になります。 ストーリー展開も秀逸。特に終盤はまさかの展開ばかり。...

やばい、面白かった! 警察とヤクザものの作品ですが、小気味良いテンポでグイグイ読まされます。 次の章が気になって、次の章までと読むうちにほとんど2日で読んでしまいました。 ホントに自分が刑事や極道の一員になった気分になります。 ストーリー展開も秀逸。特に終盤はまさかの展開ばかり。たくさんミステリとか読んでる人には予想つくのかもしれませんが、単純な私はビックリでした。オススメ!

Posted byブクログ

2022/06/14

凄いものを読んでしまった。 どうしよう! 苦手なヤクザの話には手を出すまいと思っていたのに。 最近ハマっている 柚月裕子さんの作品であること、 そして『虎狼の血シリーズ』に対する熱いレビューに、つい…。 まず、第一作目の一章だけ読んで、続けるかどうするか決めようと そんな甘い考え...

凄いものを読んでしまった。 どうしよう! 苦手なヤクザの話には手を出すまいと思っていたのに。 最近ハマっている 柚月裕子さんの作品であること、 そして『虎狼の血シリーズ』に対する熱いレビューに、つい…。 まず、第一作目の一章だけ読んで、続けるかどうするか決めようと そんな甘い考えでページを開いたのがいけなかった。 出てくる、出てくる、訳のわからない組織の名前、 会長、組長、若頭、チンピラたち、そして警察署のお歴々。 気が付いたら、最初の「登場人物相関図」をコピーしていた。 正義感が強く、空手経験者で喧嘩にも強い 国立大学出の新人、日岡秀一。 いきなり暴力団係班長、大上章吾の相棒を命ぜられる。 上司の大上章吾は、見た目 ほとんど極道のよう。 日岡を伴って、金融会社社員失踪事件の捜査にあたる。 ヤクザの事務所に乗り込んでは、親しげに話を交わし なにやら封筒を受け取る。 大上は、どうやっても得られないような 情報を署にもたらし、 誰にもできない ヤクザ同士の抗争を仲裁する。 彼のやり方は、違法捜査と服務規律違反のオンパレード! 日岡は違和感を抱きながらも、大上と行動を共にするうち 人間として 何を最優先すべきかに気づいていく。 金融会社社員失踪事件に端を発したヤクザ同士の睨み合い。 大上の過去がぼんやり暗示されるあたりのスリルは、満点。 また、小料理や「志乃」での様々なやり取りにも目が離せない。 とりわけ、十章あたりからはページを繰る手が止まらなくなる。 この疾走感はたまらない。 エピローグを読んでからハッとする。 もう一度プロローグに戻り、鳥肌がたつ。 柚月裕子さん、最高です!!! そして、NORAxxさん、akodamさん 熱いレビューで出会いをくださって、ありがとう☆彡 図書館の予約の順番を待って、第二作と完結編、読みきります。 付記:今日は休みだったので、調子に乗って映画も観てしまった。これは別物ですね。映画は好きだけど、原作で感動したものを、2時間でまとめられた映像で観てはいけない。知っていたはずなのに…。

Posted byブクログ

2022/05/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「おお、狂うちょるよ。わしは捜査のためなら、悪魔にでも魂を売り渡す男じゃ」 あぁ、すごい小説を読んでしまった、と思った。 いろんな感情が沸き起こってなんとも言えない。 もっと早く読んでおけばよかったと思ったし、映画も劇場で観たかった。 最初に冒頭の相関図を見て、こんなに複雑な人間関係を理解しながら読めるだろうかと不安だったけど、読み始めたら内容がスッと入ってきた。 極道の世界の価値観はよくわからないし、出てくる事件出てくる事件すべてが物騒。 なのに、すごく引き込まれて一気に読んだ。 大上は警察官なのに危険人物過ぎて、こんな登場人物に愛着なんか絶対に湧かないと思っていたのに、読めば読むほど、その背景を知れば知るほど虜になってしまった。 ネタバレを踏んでしまっていて大上が死ぬことだけは知っていたけど、まさかあんなにあっさりいなくなってしまうとは…。わかっていたこととはいえショックが大きかった。 先に知っていたから衝撃は少なかったかな。でもまっさらな状態で読んでもみたかった。 全体を通してずっとハラハラしながら読んでいたけど、終盤の怒濤の展開は本当にすごい。 日岡が呉原東署に赴任した本当の理由は全然知らなかったから、ここはすごく驚いた。ところどころ挟まれていた日誌も、こういうことだったのかと。 「愚直なまでに強い正義感」を見込まれたはずの日岡が大上の隣にいたことでこんな風に変わって、本当にもう、なんとも言えない。 日岡の選択が良いこととは言えないけど、良かったと思ってしまった。 最後まで読んで、プロローグで描かれていたのが誰だったのかがわかる。 ガミさんの魂が日岡にしっかり受け継がれているとわかって、心がいっぱいになった。 ひと昔前の広島ではあるけど、広島弁にはあまり違和感がなかった。柚月さんは広島出身ではないそうなのに、すごい。 馴染みのある地名がちょっとずつ変えられて登場するのも面白かった。 続編もあるそうなので読みたい。けれど、大上がいない喪失感に耐えられるかな。 2022.5.8 読了

Posted byブクログ

2022/02/08

柚月裕子作品は2作目。盤上の向日葵がとても面白かったので期待していたが、登場人物が多く関係性も複雑で、ところどころ理解が追いつかない部分があった。警察とヤクザもので、誉田哲也の姫川玲子シリーズを想起させた。 各章の冒頭に日誌の描写があるが、一部削除されているのは何故だろう?日岡は...

柚月裕子作品は2作目。盤上の向日葵がとても面白かったので期待していたが、登場人物が多く関係性も複雑で、ところどころ理解が追いつかない部分があった。警察とヤクザもので、誉田哲也の姫川玲子シリーズを想起させた。 各章の冒頭に日誌の描写があるが、一部削除されているのは何故だろう?日岡はキャリア組にもなれる学歴を持ちながら、突然暴力団を取り締まる部署に異動してきたのは何か裏があるのかな?と思いながら読み進めていたら、最後で種明かしがあり納得。大上は自分の後継者を育てるために全ての操作に日岡を同席させていたのかなと思った。

Posted byブクログ