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千年鬼 の商品レビュー

3.9

55件のお客様レビュー

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2024/08/11

心に「鬼の芽」を宿した者はそのままだといつか芽が育ち、いつか人鬼となってしまう。 様々な時代に現れその芽を摘み取り集める小鬼がいた。 それは遥か昔に小鬼が犯した罪によるものだった。 それ自体は悪いことをしようとしたものではなくとも、罪は罪。 それをわきまえてきちんと精算と向き合...

心に「鬼の芽」を宿した者はそのままだといつか芽が育ち、いつか人鬼となってしまう。 様々な時代に現れその芽を摘み取り集める小鬼がいた。 それは遥か昔に小鬼が犯した罪によるものだった。 それ自体は悪いことをしようとしたものではなくとも、罪は罪。 それをわきまえてきちんと精算と向き合う日々を思うと、なんだかさみしくなった。

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2024/06/04

 舞台は平安時代から江戸時代にかけて、鬼の登場する短編集のように見えて、最後の章まで読むと千年にわたってひとつに続いた物語であることがわかる。一つ一つ読んでも、通して読んでも、それぞれにちょっと切ないような、心が温まるような物語。雰囲気もあってなかなか良かった。

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2024/06/01

2024.5.31 読了 友だちになった小鬼から過去世を見せられた少女は心に鬼の芽を生じてしまう。 鬼の芽は破裂し非道を働けば地獄に落とされ現世へ二度と戻れない。 小鬼は少女を鬼の芽の宿業から解き放つため生まれ変わる度に生じる鬼の芽を千年にわたって摘みとる業を自ら望んで背負う...

2024.5.31 読了 友だちになった小鬼から過去世を見せられた少女は心に鬼の芽を生じてしまう。 鬼の芽は破裂し非道を働けば地獄に落とされ現世へ二度と戻れない。 小鬼は少女を鬼の芽の宿業から解き放つため生まれ変わる度に生じる鬼の芽を千年にわたって摘みとる業を自ら望んで背負うことに……。 ファンタジー小説であり純愛小説でもある。 最後に少女が自らに課したものも業なのかもしれないなと思う。

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2024/05/22

可愛く切ない小鬼のお話 切なくてじーんとしてしまうけど 最後の天女の言葉で少し救われる 千年…とてつもない時間だ 民がんばれ!

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2024/03/22

「無垢な心のままに罪を犯すと、ときに鬼の芽を生じる」 あかん! 鬼の芽ができるかも? 私!無垢な心持ってるし〜♡ その鬼の芽を摘むのに、現在、過去を奔走する小鬼たち、それには、  悲しい  悲しい  悲しい 出来事が… しかし、鬼の芽を持った人が、人鬼になる時って、そら鬼に...

「無垢な心のままに罪を犯すと、ときに鬼の芽を生じる」 あかん! 鬼の芽ができるかも? 私!無垢な心持ってるし〜♡ その鬼の芽を摘むのに、現在、過去を奔走する小鬼たち、それには、  悲しい  悲しい  悲しい 出来事が… しかし、鬼の芽を持った人が、人鬼になる時って、そら鬼にでも何にでもなってまうやろ!って状況やん! 最愛の人を殺されたり、何か無残な状況で鬼なる。 我を忘れるみたいな。 何か「大魔神」みたい。 (こんな古い映画、誰も知らん(^^;;) 鬼の芽を摘む小鬼がかわいそうで… あんなに頑張ったのに、遂に力が… でも、微かやけど光見えて良かったかな。

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2024/03/08

可愛らしい赤鬼と子供の表紙からは想像できない切なくなるお話。でも読み終わった後に温かな気持ちになれる。今は苦しくても前を向いて生きていこうと思えるいい本。小鬼と民が愛おしい。 いつか2人がまた会えますように。

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2024/01/21

おとぎ話かなと。 読み始めの感想はそんな感じ。 主な登場人物は小鬼・黒鬼・天女・そして民。 人間は、無垢な心のままに罪を犯すと「鬼の芽」を内に秘めてしまう。 それがいずれ人鬼にさせ身を滅ぼし災いのもとになってしまう。 過去を見せられる小鬼が力を使い、そんな人々に希望が持...

おとぎ話かなと。 読み始めの感想はそんな感じ。 主な登場人物は小鬼・黒鬼・天女・そして民。 人間は、無垢な心のままに罪を犯すと「鬼の芽」を内に秘めてしまう。 それがいずれ人鬼にさせ身を滅ぼし災いのもとになってしまう。 過去を見せられる小鬼が力を使い、そんな人々に希望が持てるきっかけをあたえ芽を摘み取ってゆく。 前半の各章わかりやすいお話で章の最後に少しずつ全貌が明かされて、千年にも及ぶ小鬼と一人の童女「民」の物語が浮かびあがってくる。 このあたりから小鬼と民の切ない話になり救いがないような境遇に心を痛めてしまった。 最後、まだまだ長い旅になりそうではあったが、一縷の希望があるとはなんと強いことかと。 改めて人を想う気持ちに期限なんてないとおもわされた。

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2024/03/20

最初の方の物語は普通に昔話的な感じだなぁと思っていた。人の中にある暗い感情というものが人鬼となるというのは理解出来る。 ところが、最後の方になって全部が繋がった。 無垢な子鬼がたまたま出会った民の事を想い千年の時をかけて民を守ろうとした。その民も民を守った子鬼を見つけようと気の遠...

最初の方の物語は普通に昔話的な感じだなぁと思っていた。人の中にある暗い感情というものが人鬼となるというのは理解出来る。 ところが、最後の方になって全部が繋がった。 無垢な子鬼がたまたま出会った民の事を想い千年の時をかけて民を守ろうとした。その民も民を守った子鬼を見つけようと気の遠くなる年月をかけていると知ったら涙が止まらなくなった。

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2023/08/15

全てが小鬼と民の物語に繋がっていた。 「無垢な心のままに罪を犯すと、ときに鬼の芽を生じる」 無垢な心を持つものがなぜ罪を犯す?どうやって罪を?と考えながら読んでいたけれど、それがわかった後、小鬼と民の純粋でお互いを想う気持ちに、じんとくる。 小鬼の千年にも及ぶ旅の後、民の千年が始...

全てが小鬼と民の物語に繋がっていた。 「無垢な心のままに罪を犯すと、ときに鬼の芽を生じる」 無垢な心を持つものがなぜ罪を犯す?どうやって罪を?と考えながら読んでいたけれど、それがわかった後、小鬼と民の純粋でお互いを想う気持ちに、じんとくる。 小鬼の千年にも及ぶ旅の後、民の千年が始まり、最後はとても切ないけれど、希望もあり、温かい気持ちになれた。

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2023/05/31

鬼の芽は鬼ではなく、人に巣食う。その鬼の芽が弾けてしまえば、それはもう人ではなく人鬼となる……鬼の芽を摘み取る小鬼の永い永い旅。 ただひたすらにひたむきに、ただひとつのために。 タイトルの意味がわかったとき、ラストの情景を思い浮かべたとき、胸が苦しくなる。それでもきっと民は永遠と...

鬼の芽は鬼ではなく、人に巣食う。その鬼の芽が弾けてしまえば、それはもう人ではなく人鬼となる……鬼の芽を摘み取る小鬼の永い永い旅。 ただひたすらにひたむきに、ただひとつのために。 タイトルの意味がわかったとき、ラストの情景を思い浮かべたとき、胸が苦しくなる。それでもきっと民は永遠と変わらぬ時間を、小鬼が自分のためにしてくれたように、希望を捨てずに過ごしていくのだろうね。

Posted byブクログ