千年鬼 の商品レビュー
三粒の豆/鬼姫さま/忘れの呪文/隻腕の鬼/小鬼と民/千年の罪/最後の鬼の芽 天女、鬼、人鬼、人 貧しさから、辛さから、人の冷たさから、鬼の芽が生じる。芽が育ってしまうと人は人鬼に変化する。輪廻の輪から外れた存在になってしまう。 民を助けたい小鬼の想いが優しく、天の掟を守ろうと...
三粒の豆/鬼姫さま/忘れの呪文/隻腕の鬼/小鬼と民/千年の罪/最後の鬼の芽 天女、鬼、人鬼、人 貧しさから、辛さから、人の冷たさから、鬼の芽が生じる。芽が育ってしまうと人は人鬼に変化する。輪廻の輪から外れた存在になってしまう。 民を助けたい小鬼の想いが優しく、天の掟を守ろうとする天女が冷たく見えてしまう。ブツブツ言いながら同行する黒鬼もホントは優しいんだね
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小鬼がひとを鬼にしてしまった為、助ける為に千年もの間、生まれ変わるたびに鬼に変わらないように助ける業を負い、黒鬼と一緒に東奔西走する話。それぞれの話に胸打たれましたが、最後のシーンにまさるものはなく、早く全部見つけて、黒鬼と三人で楽しく過ごしてほしいです。
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本来我々が思う概念とはちょっと違う鬼が登場する時代ものファンタジー連作。人が怨み辛みを糧とした時に『鬼の芽』というものが宿る。それが頂点に達し弾けた時に額に角が生え『人鬼(ヒトオニ)』となる。本当に恐ろしいのは鬼ではなくこの人鬼という話が時系列を前後しながら繰り広げられる。終盤...
本来我々が思う概念とはちょっと違う鬼が登場する時代ものファンタジー連作。人が怨み辛みを糧とした時に『鬼の芽』というものが宿る。それが頂点に達し弾けた時に額に角が生え『人鬼(ヒトオニ)』となる。本当に恐ろしいのは鬼ではなくこの人鬼という話が時系列を前後しながら繰り広げられる。終盤、主人公の子鬼が千年掛けて人鬼にならぬよう鬼の芽を摘む"理由"が分かり始めラストの切ない展開を知った時一気に胸が締め付けられる。読後、本を閉じて表紙の絵を見た瞬間我慢していたものが溢れてしまった。
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良かれと思ってやったことが、相手を更に落としてしまう。鬼の芽を潜ませた人間―転生を繰り返す少女の魂―を人鬼にさせないよう千年もの間その魂を助けてきた小鬼。最後には力も尽き、人鬼と化とした少女の鬼の芽を枯らすことはできたものの、それは己の命と引き替えだった。そして、少女は赤い砂の粒...
良かれと思ってやったことが、相手を更に落としてしまう。鬼の芽を潜ませた人間―転生を繰り返す少女の魂―を人鬼にさせないよう千年もの間その魂を助けてきた小鬼。最後には力も尽き、人鬼と化とした少女の鬼の芽を枯らすことはできたものの、それは己の命と引き替えだった。そして、少女は赤い砂の粒となった小鬼を集め続けている。いつかまた出会える日を願って。これは結局堂々巡りな展開になるんだろうなというのが正直な感想。それはそれでいいと思う。相手を思うその気持ちを持ってるっことが生きる気力になるんじゃない?
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表紙とあらずじで衝動買いしましたが、正解でした。 ”鬼の芽は、鬼ではなく人間に宿る 怨み辛みを糧として(本文7P引用)” 禁忌を破ってしまった小鬼と黒鬼。 天女の罰は、地上の鬼の芽をつぶすことを命じること。 小鬼は少女・民を救うために鬼の芽を探し、つぶす。 そして、最後に待っ...
表紙とあらずじで衝動買いしましたが、正解でした。 ”鬼の芽は、鬼ではなく人間に宿る 怨み辛みを糧として(本文7P引用)” 禁忌を破ってしまった小鬼と黒鬼。 天女の罰は、地上の鬼の芽をつぶすことを命じること。 小鬼は少女・民を救うために鬼の芽を探し、つぶす。 そして、最後に待っていたのは……。
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「地獄とは、希望の耐えた世界です。のぞみのないまま無為に時を過ごす。それこそが地獄というものなのです。」
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鬼は 悲しい キノコの好きな鬼は 泣いた赤鬼のように。。。 少女に芽生えた鬼の芽を摘むため いくせんの時を超えて。。
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”過去世”という不思議な力を持つ鬼の子が、人の心に宿る”鬼の芽”を集める連作短編集。 初めは時間軸の設定がわかりにくいけれど、後半の3章でなぜ鬼の芽が現れるのか、なぜ鬼の芽を集めているのかが明らかになり、今までまとまりのなかった前半の4章との繋がりがわかるような構成になっている。...
”過去世”という不思議な力を持つ鬼の子が、人の心に宿る”鬼の芽”を集める連作短編集。 初めは時間軸の設定がわかりにくいけれど、後半の3章でなぜ鬼の芽が現れるのか、なぜ鬼の芽を集めているのかが明らかになり、今までまとまりのなかった前半の4章との繋がりがわかるような構成になっている。 小鬼の描写が無邪気で可愛い。 鬼をモチーフにしているが怖い話ではなく、優しさと希望を軸に描かれているので、ほんわかファンタジー好きにおすすめしたい。 個人的にはインパクトが薄く軽い印象。
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タイトル通りの、千年にわたる小鬼と少女の物語。後半の小鬼が少女と出会い、千年にわたる関わりになっていく辺りは、泣きそうになりながら読みました。色々な読み方が出来そうですが、個人的には小鬼の一途で純粋な気持ちにグッときました。
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小鬼が少女・民を思う気持ちに胸がしめつけられた。希望があれば地獄ではないというけれど、小鬼のために一粒一粒砂を集める民に明るい未来はあるのだろうか?いつかもう一度会わせてやりたいと思った。
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