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チェインドッグ の商品レビュー

3.7

66件のお客様レビュー

  1. 5つ

    12

  2. 4つ

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  3. 3つ

    22

  4. 2つ

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  5. 1つ

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2015/09/13

櫛木理宇さんらしい。指には育ちが、爪には生き方があらわれるんだ。嘘をつくときは、九割方真実を話すのがいい。残りの一割だけで嘘をつくのがこつだよ。雅也くん、幸せになってほしい。装幀可愛いと思ったら下の方に血。

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2015/09/03

「肝心かなめの部分だけが、嘘なんですよね」 心優しい紳士の仮面を被った、残忍な連続殺人犯・榛村。 ただの大学生に過ぎなかった主人公・雅也が、彼から届いた一通の手紙をきっかけに、関わり合いを持つ事に。 そして彼に影響を受けながら、大きな渦へと巻き込まれていく。 人を惹き付けるあ...

「肝心かなめの部分だけが、嘘なんですよね」 心優しい紳士の仮面を被った、残忍な連続殺人犯・榛村。 ただの大学生に過ぎなかった主人公・雅也が、彼から届いた一通の手紙をきっかけに、関わり合いを持つ事に。 そして彼に影響を受けながら、大きな渦へと巻き込まれていく。 人を惹き付けるあらがえない魅力を持った殺人犯。 その完璧なまでに作り上げられた外面から、彼の得体の知れない不気味さを感じた。 榛村を含め、作中に登場する実在の連続殺人犯の幼少時の話は、とても興味深かった。 幼い頃にまともに愛されず、虐待を受けて歪んでしまった心。多くのシリアルキラーが劣悪な家庭環境で育った事を考えると、その悲しみと痛みで形成された孤独な存在がひどく悲しいものに思えてくる。 平凡な家庭で良い、ただ普通に愛されていたのなら、彼らには違う未来があったのかな。 そんな榛村にいつの間にかマインドコントロールされ、性格や言動まで変化していく雅也。 拘置所の中にいながらにして人を支配してしまう、圧倒的な存在感と影響力。 榛村という人物の底知れない異様さが、ただ怖い。 彼にとっては全ての人間が、彼の望むとおりに動く操り人形なのかもしれない。

Posted byブクログ

2015/08/22

「寄居虫女」と同じくマインドコントロール物。 「寄居虫女」はゾクッとくる怖さがあったがこちらはそれほどでもなかった。 ラストまできて、そこまで繋がっていたのかとおどろいた。

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2015/08/19

主人公の家族関係、生い立ち、連続殺人鬼・榛村大和の人間関係などが明らかになっていくミステリー的な興味と、主人公が榛村大和にコントロールされていく恐怖で読者を引っ張ります。 実際にあった複数の凶悪事件を参考にした感じでストーリーに真新しさはなく、どんでん返しの連発は予想の範疇を超え...

主人公の家族関係、生い立ち、連続殺人鬼・榛村大和の人間関係などが明らかになっていくミステリー的な興味と、主人公が榛村大和にコントロールされていく恐怖で読者を引っ張ります。 実際にあった複数の凶悪事件を参考にした感じでストーリーに真新しさはなく、どんでん返しの連発は予想の範疇を超えるものではないものの、榛村大和の底知れない不気味さが魅力的で、読後は何とも言えない余韻に浸れる一冊だと思います。

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2015/08/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ホラーではない。わりときっちりミステリ。ラストを踏まえた上で読み直すと、叙述トリックの部分や「ああこれアシストだったのか」という部分がより理解できる。残酷な描写があるが、淡々とした筆でグロさはさほど感じない。主人公を魅力ない人物に設定した分、シリアルキラー榛村大和を余計魅力的に感じる。自分も榛村の面会に行ってみたくなった。取り込まれるかもしれないが…

Posted byブクログ

2015/08/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

星5つと4つで悩んだけど5つで。 他の方のレビュー、他サイトでも拝見しましたが皆さんが絶賛されているエピローグ、あれは個人的には好きではなかったかな。どうせやるならもっとぞぞぞとわかりやすく、思いっきり鳥肌立たせて欲しかった。 鬱屈した大学生活を送る筧井雅也のもとに、かつて通いつめていたパン屋の主人であると同時に戦後最大のシリアルキラー・榛村から手紙が届く。24件、もしくはそれ以上の殺人の中で立件されたのはうち9件。死刑が決まっている榛村だが最後の9件目は冤罪であり、君にその冤罪を証明してほしいという内容。雅也は個々で調査を進めるなか次第に榛村に魅せられていく。一つ一つの選択が導く真実たち、とは。。。 読んでる間はものすごく楽しめました。ページをめくる手が止まらない。そう、榛村というシリアルキラーに読者も魅せられるのです。ただ読後はあまり好きじゃなかったな。悪い意味でのもやっと感。流行りのイヤミスではなく、やるならとことんやってほしかったよ。 以下ネタバレ含みます。 例えば榛村の雅也への接近を狙う手紙、あれらを他の過去に逃がした、捕獲し損ねた獲物たちに送ってたとする。加納灯里にも。それらが獲物たちによって多少違いはあるのかもしれないが、雅也のように独自に調査を促している榛村の獲物もいるのだろう。その流れはあまりにも不自然ではないだろうか、とか。雅也が聞き込みしたひとたちも不信がるのが普通な気がするけどね。 弁護士の佐村までもが榛村に魅せられ、捕虜のようになってしまっているだけで十分だったような気がしますけどね。 でも読んでて面白かったので個人的には大満足。赤と白が一番好きですが、次回の厭な作品楽しみです。

Posted byブクログ