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チェインドッグ の商品レビュー

3.7

66件のお客様レビュー

  1. 5つ

    12

  2. 4つ

    25

  3. 3つ

    22

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

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2022/09/01

サイコパスによるマインドコントロールもの。面白くて一気読み。阿部サダヲより坂口健太郎とか妻夫木聡のイメージ!?

Posted byブクログ

2022/08/07

ーどうして人は、孤独を恥ずかしいと思ってしまうんだろう。(P.12) …顔の皮膚一枚で浮かべたらわれながら薄っぺらな笑みであった。(P.180) 西の空には、橙と薄桃を刷毛で交互に滲ませたような色あいが広がっていた。細い電線と、まわりに群れ飛ぶ鴉とがくっきりと黒く浮かびあがっ...

ーどうして人は、孤独を恥ずかしいと思ってしまうんだろう。(P.12) …顔の皮膚一枚で浮かべたらわれながら薄っぺらな笑みであった。(P.180) 西の空には、橙と薄桃を刷毛で交互に滲ませたような色あいが広がっていた。細い電線と、まわりに群れ飛ぶ鴉とがくっきりと黒く浮かびあがっている。(P.250) 焦燥はなかった。かと言って解放感もなかった。ただ、ぽっかりと胸に穴があいていた。たったいまできた穴ではない。ずっと昔からあった、誰にも埋められない、そして誰も埋めてくれない穴だ。深く深く穿たれた穴だ。ふだんはそこに穴があると認識せずに暮らしている。それほどまでに見に親しみ、意識に馴染んだ穴だ。いや- 欠落だ。(P.261) とくに行くあてはなかったが、ただ歩いた。青一色だった空に桃いろが刷かれ、やがて橙が混じってまだらに染まり、西に陽が落ちて茜が群青に呑みこまれていっても、まだ歩きつづけた。 濃紺の夜空を背景に、信号の灯りが冴え冴えと浮きあがって映える頃、…(P.311) 榛村の表では人を惹きつけ、裏では残忍な犯行を繰り返す、まさにサイコパスな描写がとても上手で、自然にこんな人かなと想像できた。 雅也がどんどん榛村に乗っ取られていくのが分かり、後半からゾクゾク。後半にかけて面白くなる本ってそうそうないので、新鮮。様々な人が入り組み、複雑な人間模様でたまに頭が混乱、、、 人の弱みに漬け込み、上手く足りない、満たされないところに入り込む、これは才能なのか… 現実にこんな人、会ったことないが、いたら怖すぎる… チェインドッグ、鎖に繋がれた犬だが、誰が鎖に繋がれていたのか…雅也か、雅也の母か、それとも雅也の前に現れた謎の男か… 空の描写もとても素敵で、色を交えながら描くところが好き。

Posted byブクログ

2022/07/31

こういう話って、とりあえずぐんぐん読んでしまいます。好きか好きじゃないか、は別として 自分とは関係ない世界ではないなと感じました。 周りには危険な人はいない、いい人そうだと勝手に思い込むのって怖すぎますね。 犯人に魅了されて無意識にそこになろうとしてる描写、少ししかなかったけ...

こういう話って、とりあえずぐんぐん読んでしまいます。好きか好きじゃないか、は別として 自分とは関係ない世界ではないなと感じました。 周りには危険な人はいない、いい人そうだと勝手に思い込むのって怖すぎますね。 犯人に魅了されて無意識にそこになろうとしてる描写、少ししかなかったけどとてもゾワっとしました。 現実にも、どこかしらにそういう人は間違いなく存在するのだと思います。 怖いですね。。 凶悪犯罪者がいると、なぜそんなことをしたのか、理解、解明しないと普通の人は不安になりますよね。理解できないこと、理由がないことってものすごく怖いですから。 でも、この話を読んで、到底理解できるものでもないし、理解しようと思うことすら危ない気がしました。 共感も理解もできないけど、とても興味深い話でした。

Posted byブクログ

2022/10/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「死刑に至る病」に改題された本。 確かに、改題タイトルのほうが本書のテーマに近い・伝わるな、と思いながら読んだ。 物語の冒頭、雅也と榛原が対話を始めたあたりから、ずっと、この依頼は、どうして雅也に送られたのか、そして、雅也は何人目(初めて)なのか? が疑問だった。どうして、それを質問しないんだろう、と。 終盤近くになって、ああ、だからなのかな(父親だから)と思わされるが、最後には、また転回があり、この依頼が一人だけではなく、多数にバラまかれていると明かされて、やはり…と納得する。 いずれにせよ、細かな事件の検証・証言がリアルで、一気に読んでいる途中で、これは現実にあった事件だったっけ? と思わされた。 昨今、子どもが殺されたり、無差別殺人だったり、自殺願望のある事件などが多く発生して、その多くが理由が明確でなかったり、ひきこもり・家庭の事情だったりして、現実味があるからかもしれない。 現実世界では、その理由が知りたい。可能であれば、その発生を止めたい。事件・殺傷が起こらないようにうするためには、どうすれば良いのか。考えながら読んだ。 榛原は不運が連鎖していたのかもしれない。きっかけがあれば抜け出せたのかもしれない。 いや、本当にそうか? 答えは、出ないけれど。

Posted byブクログ

2022/06/22

映画見てないけど評判がいいようなので、何でと思って原作を読んでみる。いや、見なくて良かったわとは思ったが、これを実写にしたんだって驚く。阿部サダヲ、ピッタシ過ぎるじゃないか。ああ、怖~ 著者の作品って夢見屋シリーズしか読んだことないんだけど、こういう話を得意にしてたんだ。私は苦手...

映画見てないけど評判がいいようなので、何でと思って原作を読んでみる。いや、見なくて良かったわとは思ったが、これを実写にしたんだって驚く。阿部サダヲ、ピッタシ過ぎるじゃないか。ああ、怖~ 著者の作品って夢見屋シリーズしか読んだことないんだけど、こういう話を得意にしてたんだ。私は苦手やな。まあ、最後まで読ませる筆力はある。あと、表紙の女の子、可愛い過ぎ

Posted byブクログ

2022/06/09

「死刑にいたる病」原作。 映画を観てから読んで良かった。 勿論違う設定もあるが、全体の色合いは変わらず、だからこそ先に映画で良かった。 補足され肉付けされ更に深く刻まれた。 これを読んで今また映画を観たら、更なる発見や想いも生まれるだろうけど しばらくは余韻に浸っていたい。 [図...

「死刑にいたる病」原作。 映画を観てから読んで良かった。 勿論違う設定もあるが、全体の色合いは変わらず、だからこそ先に映画で良かった。 補足され肉付けされ更に深く刻まれた。 これを読んで今また映画を観たら、更なる発見や想いも生まれるだろうけど しばらくは余韻に浸っていたい。 [図書館·初読·6/9読了]

Posted byブクログ

2022/06/05

映画館で10回以上も上映予告を見て映画化で知り、「映画史に残る驚愕のラスト」て聞いたら、めっちゃ気になるじゃないですか。 興味を持って、まず原作本から。 読み始めたらページをめくる手が止められずに(気持ち的には)一気読みでした。 突然届いた一通の手紙から、鬱屈した日々を送る大学...

映画館で10回以上も上映予告を見て映画化で知り、「映画史に残る驚愕のラスト」て聞いたら、めっちゃ気になるじゃないですか。 興味を持って、まず原作本から。 読み始めたらページをめくる手が止められずに(気持ち的には)一気読みでした。 突然届いた一通の手紙から、鬱屈した日々を送る大学生雅也の日々が変わっていく。冤罪なのかどうか再調査することにより、少しづつ明らかになっていく真実。 本当に冤罪?え?もしかして?まさか?……から二転三転する展開。 出会った人みな魅了してしまう殺人鬼に、雅也まで影響され堕ちてしまうんじゃないのか、ハラハラしながら読んでいくと……結局そこに着地するなんて。と安心(?)したのもつかの間、最後の最後でどーんと絶望させられました。 灯里ちゃんが、とてもとても心配です…… ★ 作者はシリアルキラーにとても興味関心があるらしく、扱ったサイトを持っていたと教えてもらいました。さもありなん。 ★ え?もしかしてコイツがそうなんじゃ?と思わされる一輝が終盤、いい仕事するんですよね…… 読んでる最中、人から聞いた「榛村=中村倫也」が頭にこびりついて剥がれなくてずっと中村倫也に変換してたけど、最後まで読んで、やっぱり阿部サダヲだなって腑に落ちました。 映画、見てみたいな。 予告で岩井志麻子さん、ちらり映ってましたね

Posted byブクログ

2022/06/04

映画が気になり、「まずは原作派」なので読んでみた。 文庫化にあたり?改題されているが、原タイトルの方が全然いいのにな。鎖を握っているのは、誰なんだろうな、と読み終わってしみじみ考えてしまう。 本作では、児童虐待、猟奇殺人、生い立ち問題、冤罪事件.. . など重たいテーマが目白押...

映画が気になり、「まずは原作派」なので読んでみた。 文庫化にあたり?改題されているが、原タイトルの方が全然いいのにな。鎖を握っているのは、誰なんだろうな、と読み終わってしみじみ考えてしまう。 本作では、児童虐待、猟奇殺人、生い立ち問題、冤罪事件.. . など重たいテーマが目白押しだが、気になるのは犯罪者の人間的魅力ってやはりあるんだろうな問題。 『羊たちの沈黙』のレクター博士しかり、知的で紳士的な犯罪者像には、一読者として惹かれるものがある。 とはいえ、本作の榛村大和の手口には胸くそが悪くなるし、なんなら作者のこともちょっと嫌いになった(笑) それでも、彼らのような存在はなぜ人を惹き付けるのか。 彼らの欠落が、ある種の超越として映るからではないか。 先天的な、あるいは後天的な欠如(もしくは余剰かもしれない)が、ヒトをヒトたらしめているタガを外させる。鎖を食いちぎる。 その魅力は、ごく普通の域を出ない者から見れば、正義のヒーローにも、レクターや榛村のような犯罪者にも通じるのではないか。 心が揺らぎ、力に憧れるのは、人間だから。その弱さや脆さこそ、人間としてまっとうに生きている証。その弱さを、食い物にされる筋合いはない。 最後の最後の最後まで、仕掛けが施されていて読みごたえあり。

Posted byブクログ

2022/05/24

怖っ。たまにこういう本も読みたくなるんだけど、いつも後悔する。 本当にこういう事ってあるんだろうか、と。 実際殺人を繰り返すような事件はあるから・・・ 映画が公開されるって事で読んでみた。 文庫化になる際に「死刑にいたる病」と改題。 榛村役は阿部サダヲでぴったりかも。目が笑って...

怖っ。たまにこういう本も読みたくなるんだけど、いつも後悔する。 本当にこういう事ってあるんだろうか、と。 実際殺人を繰り返すような事件はあるから・・・ 映画が公開されるって事で読んでみた。 文庫化になる際に「死刑にいたる病」と改題。 榛村役は阿部サダヲでぴったりかも。目が笑ってない表情とか想像すると怖い。 死刑宣告を受けて留置所にいるのに、そこから昔親しんだ、今は大人の子供たちを操ってる。 怖い、怖い。 人を信じれなくなる。

Posted byブクログ

2022/05/18

とりあえず原作読みしようと借りた本。 凄く面白かった!最後の匂わせは分かりやす過ぎて要らなかった気もするけどでも面白かった。 榛木のイメージは阿部サダヲさんじゃないんだけど、きっと面白い映画になってるんだろうなと思う。

Posted byブクログ