昨日の海は の商品レビュー

近藤史恵(著者)

2015/08/16

カメラマンだった祖父とそのモデルだった祖母。2人の死に秘密があることを聞かされた、主人公の光介。四国の海辺の町を舞台とした切なくて、さわやかな青春ミステリー。母親の姉である、おばが引っ越してきた事により、25年前の祖父母の心中事件の真相を追う事になる事から物語は始まる。1つ1つのピースを探し、繋げてはめる事によって答えが導き出されていく気がした。全ての真相がわかった時、なるほどとなる。

2015/08/10

初読。図書館。祖父母の心中事件の謎を追いかける男子高校生を通して、家族の中にある思いやりについて考える物語。全体的に穏やかでゆるゆるとした感じで、揺さぶられるという点では少し物足りないかな。田舎で暮らす主人公の閉塞感や、きっと何者にもなれないんだろうなと感じる未来への不透明感なんかは丁寧に描かれているけど、帯の「青春ミステリー」ってのはどうなんだろうね。