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何者 の商品レビュー

4

1279件のお客様レビュー

  1. 5つ

    357

  2. 4つ

    481

  3. 3つ

    264

  4. 2つ

    47

  5. 1つ

    10

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2024/05/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

何者という言葉はよく自分の中で回顧してしまいます。というのも、ある曲の歌詞で、 「何者にもなりたかった、何者にもなれないから」 という歌詞があって、自分のことを言っているようで突き刺さってたからです。関係ない話か。 登場人物たちはそれぞれの理想かつ心の安らぎとなる何者を演じていたのかな?瑞月はあまりわからなかったけど。良いやり方とは言えないだろうけど、それぞれなりたいものがあるだけ良いなとも思った。 あと拓人がギンジに対して思うことが、過去の自分に重なりすぎて、朝井さん僕の心読んでたんですかって言いたくなる。ある意味恐怖。

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2024/05/11

大学生の頃就活に苦戦してた自分と重なってものすごく共感できた。 ラストは胸が締め付けられるような感覚になる。

Posted byブクログ

2024/05/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

自分の就活時代を思い出し、苦しくなった。 内定出た友人に対して、「きっとあの企業はブラックだから」と私も思っていた気がするし、なかなか内定が出なくてカッコ悪い自分をさらけ出したくなくて、友人からアドバイスを貰うとかすごく嫌だった。 あの頃と比べたら自分自身、成長できたかなとは思う。人は「何者」かにはなれない。とにかく今をがむしゃらに生きる!そんな気持ちになれた本です。

Posted byブクログ

2024/06/27

この小説は登場人物に感情移入するよりも、自分自身を見ているようなきまりの悪さを覚えながら読んだ。『何者』というタイトルが、もう見事としか言いようがない。何者でもない自分を何者かであるように見せなければならない焦燥感、あるいは自分はすでに何者かであると思いたい自尊心。「何者」という...

この小説は登場人物に感情移入するよりも、自分自身を見ているようなきまりの悪さを覚えながら読んだ。『何者』というタイトルが、もう見事としか言いようがない。何者でもない自分を何者かであるように見せなければならない焦燥感、あるいは自分はすでに何者かであると思いたい自尊心。「何者」という言葉が何を言い表しているか、一瞬で悟らせてしまう題名がすごい。 これは就活に限った話ではない。たとえばこのブクログの感想にしたってそうだ。「つまらなかった」と否定したり、「オチは読めてたけどね」と得意になったり、そうすることで自分は作者やそのファンの人たちよりも「上にいる」という優越感に浸っている。そんな心当たりはないだろうか。 しかし、本当に恐ろしいのはそこじゃない。小説の中だと思って、外側の安全な場所から、第三者的に眺めていると思っていた自分が、突然引きずり出されてフルボッコにされてしまうのだ(それがどういうことかは、お読みいただければわかる)。「そうやって書評家気取りで書いてるあんたがいちばん痛いのよ!」と言われているようで、耳が痛い。 「承認欲求」という言葉があるが、本当は必ずしも承認されたいわけではないのだ。誰からも承認されなくても、自分に酔っていれば十分気持ちいいのだから。本作がTwitterを小道具に使っているのは偶然ではない。他ならぬネット文化こそが、そうした自己陶酔を醸成してきたからである。 とはいえ、後味の悪い終わり方ではなかった。理香の容赦ない罵倒と、その後の面接でカッコ悪さをさらけ出す拓人。しょうがないじゃん。何者にもなれてないんだから、何者でもない自分を見せるしかないじゃん。そうやって、この本は読み手のカッコ悪さまで許してくれている。そんな気がした。

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2024/05/03

就職試験を受ける中で見え隠れする、本音と建前。そのハゲ口がSNSであるという匿名性を利用したやり方!! そうやって自分以外を下げないとやっていけないぐらい不安定な状態なんだと伝わりました!!

Posted byブクログ

2024/05/02

人間模様とどんでん返しに痺れました。ストーリーはもちろん、鋭い観点が盛り込まれた作品で、前のめりになって読みました。朝井リョウさんの他の作品ももっと読んでみたいです。

Posted byブクログ

2024/05/02

自分と照らし合わせてなんか虚しい気持ちになった。自分性格悪いんだなって 現代人はみんな刺さると信じたい 途中まで主人公に自己投影して読んでたら最後どんでん返し。説教されてる気分になった。 友達と就活してたらこうなってたのかなー

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2024/04/28

『自分は何者であるか』に向きあうことを避け、代わりに他者を分析し批判することで、充足感を得る主人公。虚しいけど現代人の心の闇にハっとさせられました。

Posted byブクログ

2024/04/27

主人公である就職活動中の拓人の語りで物語は進む。同居人で親友の光太郎、拓人が密かに思いを寄せる光太郎の元彼女瑞月、瑞月が留学中に出会った理香、理香と同棲して間もない隆良。友人達それぞれが就職活動をする中、何者でもない自分を着飾り背伸びしてなりふり構わずアピールに励む姿を達観した様...

主人公である就職活動中の拓人の語りで物語は進む。同居人で親友の光太郎、拓人が密かに思いを寄せる光太郎の元彼女瑞月、瑞月が留学中に出会った理香、理香と同棲して間もない隆良。友人達それぞれが就職活動をする中、何者でもない自分を着飾り背伸びしてなりふり構わずアピールに励む姿を達観した様に冷めた目でバカにする一面と仲良く助け合う表向き友情の一面と、SNSとリアルの二面性で描く。どちらも真実であり全員が一生懸命だからこそ、それぞれの想いや行動が熱くもあり切なくもあり。 承認欲求であったり、自分を正当化したり、他人と比べて相対的な幸せを感じたり…誰しもが持つ部分だろうが、なんだか心にチクチクと差し込んできて自分も見透かされた気持ちになる。 登場人物の心情が行間に詰められ読み手が膨らませるよう描く天才。読み手を選ぶ作品かと。

Posted byブクログ

2024/04/24

朝井リョウさんは、現代の、人の、感じ方や、ん?というところを題材にするのがうまいと思った。「今の小説家」といった感じがする。

Posted byブクログ