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何者 の商品レビュー

4

1320件のお客様レビュー

  1. 5つ

    365

  2. 4つ

    498

  3. 3つ

    278

  4. 2つ

    49

  5. 1つ

    10

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2015/08/14

就活を経験していない自分にも想像ができる人間関係の問題、一人ひとりの葛藤が上手く描かれていた。朝井リョウさんの作品には珍しく、後味があまり良くなかった。

Posted byブクログ

2015/08/14

就活生の生々しい生活、心情が描かれている。社会人となった今だから考えられること、物語をそうだなって読んでしまう悔しさ。就活する前に読むとまた違った世界を見ることができるかもしれない。はじめは、仲良しこよしで就活を始めるんだよね。その後、行く先もゴールが出るタイミングも違うもんだか...

就活生の生々しい生活、心情が描かれている。社会人となった今だから考えられること、物語をそうだなって読んでしまう悔しさ。就活する前に読むとまた違った世界を見ることができるかもしれない。はじめは、仲良しこよしで就活を始めるんだよね。その後、行く先もゴールが出るタイミングも違うもんだから、焦りもするんだ。団体戦ではない、個人戦。また、就活することは、自分を着飾り、企業にアピールすること。その中で、自分を見失いそうになるし、不採用通知は自分を否定されるようで心を蝕んでいく。そんな心を他人へ攻撃することで癒し、また、現在はFacebookやTwitterがある。心のどこかに生まれた言葉は、誰も見ていない架空の世界へ言の葉として放出される。心の声を読まれる不安感は現在特有のものであろう。

Posted byブクログ

2015/08/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

演劇の道をあきらめた託人。ともに暮らす光太郎は、バンドを引退。光太郎の元カノの瑞月が、就活で知り合った理香は、光太郎と同じマンションの2階で、部屋でもチノパンの隆良と同棲している。誰もが何者かであろうとして、 何者にもなれず、演劇を続ける友だちの劇団の低評価を検索する。先に決まった友人の就職先がブラックかどうか検索する。ツイッターアカウントを2つ持ち、2つの人格を操る。SNSが明らかにするのは、人間が本質的に持つ醜さだ。就活がテーマではあるが、SNS上で違う人格を作ってしまう現代の鬱屈感が表現されていて、全世代に響く小説だと思った。

Posted byブクログ

2015/08/14

ぞくぞくした…! 一気読み。 この作品を読み終えた後にブクログに書き込んでいるというのも何だか気恥ずかしいけれど。

Posted byブクログ

2015/08/11

この作品を読んだ直後にレビューを投稿する事に若干のためらいはありますが。。笑 面白かったー‼︎ 若者あるある。 SNSあるある。 あいたたた。 そして個人的には帯にあった《299ページ12行目》は特に驚くこともなく、それより、《336ページ7行目》で涙が出てしまったことに驚...

この作品を読んだ直後にレビューを投稿する事に若干のためらいはありますが。。笑 面白かったー‼︎ 若者あるある。 SNSあるある。 あいたたた。 そして個人的には帯にあった《299ページ12行目》は特に驚くこともなく、それより、《336ページ7行目》で涙が出てしまったことに驚き。 ラストの面接シーンで初めて《彼》を正面から見た気がしました。

Posted byブクログ

2015/08/11

傍観者の主人公視点で淡々と進む、が、ラストの逆転でんぐり返りがなんともショーック。 最後はみんな救われたのか? SNSとかって、怖ぇ。 しかし、昨今の就活事情は我々世代とは雲泥の差のようで。 てゆうか「シューカツ」とかいう言葉なかったし。 なんだ「えんとりぃし~と」って? ...

傍観者の主人公視点で淡々と進む、が、ラストの逆転でんぐり返りがなんともショーック。 最後はみんな救われたのか? SNSとかって、怖ぇ。 しかし、昨今の就活事情は我々世代とは雲泥の差のようで。 てゆうか「シューカツ」とかいう言葉なかったし。 なんだ「えんとりぃし~と」って? 手書きの履歴表をシコシコ書いて、持参したり郵送しまくったりしていた世代からすると、なんとも別物のようなオモムキである。

Posted byブクログ

2015/08/10

気にはなっていた作家だったので、何気なく、直木賞作品くらい読んでみようと思い手にした。途中から、この作家凄い。表現が素晴らしい。 こうなるか。と、久々に感動した。 SNSを使った技法で、うまいなぁと思った。 他の作品も読まなきゃ。

Posted byブクログ

2015/08/10

まさかのサブキャラグイグイ小説だった。 この年代にありがちな、スケベタイムの描写が皆無。 つまり、浅い量なのだ。

Posted byブクログ

2016/05/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 なるほどねーーー。  主人公の言葉に頷き、傍観者として読んでいたのが一転、ギクリとさせられるような言葉がいきなり読み手に襲いかかる。めったうち。油断してただけにダメージは絶大。  学生なのに名刺作っちゃう意識高い系の女子、バイトを仕事と言い、SNSで打ち合わせや小難しい本を読んでるアピールするような「自分は他の人と違うんだ」と思いたい学生。  身近にいたら絶対小馬鹿にしてしまうわー。  でも行動していないわたしが彼らの批難なんてできるのか。今だって、Facebookがビジネス仕様になっている友人を小馬鹿にしてしまう。かっこ悪いことも承知で行動を続けた人が、就活10年後の今、実を結んでいることだってわかってる。  んで光太郎みたいな子もいたいた。面接ではしっかり笑いを取って名だたる大企業の内定10社近く取ってたな。今考えると就活は一つの通過点なんだけど、内定がないことがこの世の終わりのような気がして、、その友だちと会うのはちょっと辛かったな。。  結婚だってそう。友だちの旦那がイケメンだったらシットして、職業聞いてホットして。ちっさい人間やってこと痛いほどわかってる。という矮小な自我があるからこそ、なんかすごいわかるー!という気持ちで読めた一冊でした。

Posted byブクログ

2015/08/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

すみませんでした。 …これが、この本を読み終わって、最初に思った感想だ。 登場人物は、ほとんどみな就活生。つい最近まで就活をしていた身としては、「あーわかる」「いるいる!こんなやつ!」と突っ込みを入れながら楽しんでいた。途中までは。 理香や隆良を見て、「うわー痛いな」と思う拓人に共感したりして、この本を読み終える前に友達に「この本、めっちゃあるあるでおもしろいよ」なんて薦めてしまったりしていた。 …それが、読み終えた今、自分の浅はかさに、とても恥ずかしくなっている。 自分は拓人と同じ「傍観者」であろうとしていて、人の頑張りを素直に喜べずにどこか見下すことで自分を保っていたのかもしれない。 ばかにしていたはずの理香に真実を突き付けられた拓人のように、私も「襟首を摑むかのように突き付け」られた。 「【何者】かになった振りでもして、誰かのことを笑って」いたんだと。 そんな小さな弱い自分。恐ろしいくらい、拓人と共通していた。 今まで心のどこかで見下していた人たちに、すみません、と思った。 自分の足で立っているためには、カッコ悪くてもあがかなければならない。身の振り方、改めないとな、とショックを受けた、人の汚い部分を抉り出す作品。

Posted byブクログ