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4.3

453件のお客様レビュー

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2016/05/15

「最近俺は、どんな風に自分を作っていたのか、時々わからなくなることがあった。」主人公の一人の独白です。 駅伝が題材ですがいわゆるスポコンものとは違います。各章は駅伝のエントリー順に主人公を替えながら描かれます。生まれも生活も異なる個性豊かな6人、そこに共通なものは、自我が芽生え始...

「最近俺は、どんな風に自分を作っていたのか、時々わからなくなることがあった。」主人公の一人の独白です。 駅伝が題材ですがいわゆるスポコンものとは違います。各章は駅伝のエントリー順に主人公を替えながら描かれます。生まれも生活も異なる個性豊かな6人、そこに共通なものは、自我が芽生え始め、他者から見られる自分を強く意識し、まだ弱い鎧をまとい始めた中学生たち。それが文頭の言葉につながります。 数年前「風が強く吹いている」「一瞬の風になれ」「RUN!RUN!RUN!」が発表され、何だか一時は陸上ブームと言えるような時がありました。当然ながら、それらと類似するところはあるのですが、視点を「中学生の鎧」に置いたところが特徴的で、このような中学生の描き方は、元中学教師の瀬尾さんの得意とするところ。 陸上部の顧問になった女性講師の不思議ちゃんぶりや、主人公たちのキャラがさほど深みを感じさせず「予定調和」的だといえばそれまでだけど、心を開き、何かを乗り越え、前向きに終わる物語は心地良く。

Posted byブクログ

2015/04/18

駅伝を扱う小説って、どうして傑作が多いんだろう。 人間は絶対的に一人でしかないけれども、確かと誰かに繋がっている。 なんでこんなに感動するんだろうと思って、気が付いたことがある。 昨今、タケノコの山のように出されている作品に描かれている人物がただの記号で、物語がテンプレート...

駅伝を扱う小説って、どうして傑作が多いんだろう。 人間は絶対的に一人でしかないけれども、確かと誰かに繋がっている。 なんでこんなに感動するんだろうと思って、気が付いたことがある。 昨今、タケノコの山のように出されている作品に描かれている人物がただの記号で、物語がテンプレートだからだ。(それが悪いというわけではないし、その中に玉が混じっていることも確かなのだが……) だから血肉が通ったこんな物語を読んでもらいたいと思うし、知ってもらいたいんだと思う。 ゴールの先に待っているのは、今度は私たち自身の物語だ。

Posted byブクログ

2015/04/03

駅伝の話は本当に大好きだ。全然タイプの違う6人が襷を繋ぐ、ただそれだけなのに私はとても引き込まれた。

Posted byブクログ