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夜の国のクーパー の商品レビュー

3.5

238件のお客様レビュー

  1. 5つ

    26

  2. 4つ

    81

  3. 3つ

    82

  4. 2つ

    17

  5. 1つ

    4

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2017/07/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

猫と悪徳政治家の物語。 猫目線で語られる人間世界の争いごとにまつわるごたごた。 クーパーをめぐる言い伝えとしゃべる猫が極めて強いファンタジー性をもたらすが、根本は実に人間くさい話。 中盤、ねずみが猫に持ちかける提案が真実を予見させるとともに、淡々と語られるところが人間世界との対比を際立たせ、シュールで印象深かった。

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2017/07/25

やっぱりこの人の書く「お話」は面白い。後半はそうくるか!の連続で、待ってました伊坂ワールド!な、感じ。この人の「お話」の根底はいつも優しさがあって、正義もあって、どんな時に読んでも満足できる。

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2017/07/04

珍しいファンタジー調の作品。 伊坂作品のトレードマークだと勝手に思っていた、根拠の薄い信念に溢れた自信を持つ妙に愛すべきキャラクターや、一般的には反社会的な職業に就きながらも根っからの悪人ではない不思議な人などは登場せず、代わりに知能を持つネコがナビゲーターを務めている。 新しい...

珍しいファンタジー調の作品。 伊坂作品のトレードマークだと勝手に思っていた、根拠の薄い信念に溢れた自信を持つ妙に愛すべきキャラクターや、一般的には反社会的な職業に就きながらも根っからの悪人ではない不思議な人などは登場せず、代わりに知能を持つネコがナビゲーターを務めている。 新しい境地なのかも知れませんが、これはこれで面白く読むことができました。 最後のネタばらしは何となく想像していた通りだったので、嬉しいようで残念な感じでした。

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2017/05/24

半分をすぎても何も解決しておらず、どうなっちゃうんだろうと不安になるけど、後半怒涛の衝撃の事実発表で頭が混乱したまま伊坂ジョークみたいなバカヤローwwwwwwという展開。好き。

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2017/04/24

これ以前の伊坂さんの作品の中では、一番ファンタジーな内容。ファンタジーは慣れてないし、予備知識なしで読み始めたので、少し抵抗がありました。好き嫌いが分かれそうな作品ではありますが、後半は一気に読めました。 猫が喋るというのはとにかく可愛い。 猫と鼠の世界と、人間の世界の対比が、...

これ以前の伊坂さんの作品の中では、一番ファンタジーな内容。ファンタジーは慣れてないし、予備知識なしで読み始めたので、少し抵抗がありました。好き嫌いが分かれそうな作品ではありますが、後半は一気に読めました。 猫が喋るというのはとにかく可愛い。 猫と鼠の世界と、人間の世界の対比が、頭の悪い私でも分かりやすくて面白いです。2段階のどんでん返しと言うか、意表をついてくるあたりはさすが伊坂さん。 架空の世界の感じが、村上春樹さんのハードボイルドワンダーランドに似た雰囲気だなと思いました。伊坂さんらしさはもちろんありますが、村上チルドレンと呼ばれるのが、初めてちょっと分かった気がします。 トムとジェリーのオマージュがあるそうで、それ知ってたらもっと楽しめたかも。

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2017/04/12

伊坂さんの本は久々。今回は若干ファンタジー要素もあり。語り手は猫のトム。そして、トムが流れ着いた先に出会う人間の「わたし」。トムが「わたし」に、彼の国と、その国と敵対する「鉄国」との争いとそのいきさつを話し、助けを求める。盛大な戦争を描いているのに、トムの語り口がひょうひょうとし...

伊坂さんの本は久々。今回は若干ファンタジー要素もあり。語り手は猫のトム。そして、トムが流れ着いた先に出会う人間の「わたし」。トムが「わたし」に、彼の国と、その国と敵対する「鉄国」との争いとそのいきさつを話し、助けを求める。盛大な戦争を描いているのに、トムの語り口がひょうひょうとしていて、またそこが伊坂さんらしかった。 ネズミと猫との交渉、「わたし」と、他の男と浮気をしてしまった妻との関係、そして謎の「クーパー」なる存在…など、さまざまな問題ごとがことあるごとに描かれているのだが、見事、最後に全て回収される。さらにちょっとしたどんでん返しもある。面白かった。

Posted byブクログ

2017/04/02

読み始めてから流れに乗るまで時間がかかった(面白さはあるんだけど)。でも「あの人」が出て来てからの展開が、さすが伊坂さんだった。ファンタジーっぽい要素もあるので好き嫌い分かれると思う。

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2017/01/22

-出張前の飛行機乗る直前に何か読むもの欲しいと成田の本屋さんで買った本。何か買いたいなーと思った時に小さいから単行本、ハズレないし読み易いからとりあえず伊坂幸太郎、ってなるのいい加減やめたいなw -ネコとネズミのやりとりが好き。その反面それが人間同士の強者弱者のアナロジーに使われ...

-出張前の飛行機乗る直前に何か読むもの欲しいと成田の本屋さんで買った本。何か買いたいなーと思った時に小さいから単行本、ハズレないし読み易いからとりあえず伊坂幸太郎、ってなるのいい加減やめたいなw -ネコとネズミのやりとりが好き。その反面それが人間同士の強者弱者のアナロジーに使われる時に結構ゾッとしたりする。 -前半は結構ダラダラしてるが後半の巻き返しがすごい。さすが。二段階のオチで爽快感は抜群。 -取り乱した兵士の伏線が好きだった。最初かなり絶望的な描写なんだけど、後から思い出した時の救われ方が素敵。

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2019/02/17

 現代版の『ガリバー旅行記』という話。とりたてて驚くような出来事も展開も起こらないファンタジーだが、叙述トリックもふくめ、それなりに読めてしまうのは、この作者の筆力なのだろう。  2012年に書き下ろしで発表された作品ということで、どこかしら「震災後」の雰囲気が漂っているような...

 現代版の『ガリバー旅行記』という話。とりたてて驚くような出来事も展開も起こらないファンタジーだが、叙述トリックもふくめ、それなりに読めてしまうのは、この作者の筆力なのだろう。  2012年に書き下ろしで発表された作品ということで、どこかしら「震災後」の雰囲気が漂っているような気がしてしまう。情報をコントロールして、国民に「外」のことを一切知らせずに、自分だけに都合のよい取引をして、その秩序を固守するためなら何だってする??。なんだか、〈3・11〉の時に決定的に露呈した、日本の統治機構とエスタブリッシュメントの寓話のようにも見えてしまった。

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2017/01/16

伊坂幸太郎さんの作品としては、ファンタジー色が強かった。 伊坂幸太郎さんの別の作品「オーデュポンの祈り」が好きな人は、きっとこの作品も好きになるのではないかなと思う。

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