起終点駅 の商品レビュー
桜木さんの著書は初めてでした。 北海道の田舎を背景に、リアルに描かれていてよかった。 面白かったです。
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この人の中で1番すき。どの短編も粒揃いでよかった。特に最後の話読み終わるときには涙がでた。人って 酷いことするなぁ。
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孤独な人達のお話 何故だか、すっと物語の中に入っていけた。 映画化された表題作 終わり方が… 映画はどう表現されているのだろう? ちょっと気になったので 映画も見てみようと思いました。
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生と死。人との繋がり。孤独。 様々な人の生き方を描いた短編集。 どれも、何かしら寂しさの中に温かいものを感じる。 2015.12.13
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鷲田完治が道東の釧路で法律事務所を開いてから三十年が経った。国選の弁護だけを引き受ける鷲田にとって、釧路地方裁判所刑事法廷、椎名敦子三十歳の覚醒剤使用事件は、九月に入って最初の仕事だった(表題作「起終点駅」)。久保田千鶴子は札幌駅からバスで五時間揺られ、故郷の天塩に辿り着いた。弟...
鷲田完治が道東の釧路で法律事務所を開いてから三十年が経った。国選の弁護だけを引き受ける鷲田にとって、釧路地方裁判所刑事法廷、椎名敦子三十歳の覚醒剤使用事件は、九月に入って最初の仕事だった(表題作「起終点駅」)。久保田千鶴子は札幌駅からバスで五時間揺られ、故郷の天塩に辿り着いた。弟の正次はかつてこの町で強盗殺人を犯し、拘留二日目に自殺した。正次の死後、町を出ていくよう千鶴子を説得したのは、母の友人である星野たみ子だった(「潮風の家」)。北海道各地を舞台に、現代人の孤独とその先にある光を描いた短編集を、映画化と同時に文庫化!
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どの作品にも孤独な人物が登場し、人の死というものに関わっているので、重いです。それでも最後に希望が見える作品もあるけど、元気のない時に読むとちょっとしんどい。 装丁から受ける印象と、本の内容に隔たりがあるんじゃないかと思ってしまいました。 今の私には合わなかったけど、物語自体はじ...
どの作品にも孤独な人物が登場し、人の死というものに関わっているので、重いです。それでも最後に希望が見える作品もあるけど、元気のない時に読むとちょっとしんどい。 装丁から受ける印象と、本の内容に隔たりがあるんじゃないかと思ってしまいました。 今の私には合わなかったけど、物語自体はじんわりと沁みる話が多いかと思います。
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直木賞を最近取られた方だ、という情報と、佐藤浩市さん主演で映画化されている、という情報だけありました。 だからまあ、正直に言うと、「佐藤浩市さんが、まあまず面白い、と思ったはず」というのが保険としてはありました。 (そんなこと言われても佐藤浩市さんも責任取れないでしょうけど) 全...
直木賞を最近取られた方だ、という情報と、佐藤浩市さん主演で映画化されている、という情報だけありました。 だからまあ、正直に言うと、「佐藤浩市さんが、まあまず面白い、と思ったはず」というのが保険としてはありました。 (そんなこと言われても佐藤浩市さんも責任取れないでしょうけど) 全般的に、ちょっと影があって、浮世は何かと生きづらく。 男女関係は常に何かしら不幸という湿気を含んでほんのりと色づいているような。 解決は常に明快ではなく、曇り空の人の営みが愛おしいような。 嫌いじゃないです。そして、なかなか筆が上手い! 連城三紀彦さんの「恋文/私の叔父さん」とか思い出しました。 短編集。ただ、ある種、連作短編の趣もあります。 6編全てが、舞台が北海道各地。それから、6編のうち2編は主人公が同じです。 で、率直な印象で言うと、どれも雰囲気はあるし読ませる力はあるんだけど、なかなかこういう娯楽小説って実は難しい。 ただ、表題作は面白かったです。(さすが佐藤浩市さん?) そしてなにより、70年代から80年代のにっかつロマンポルノ映画のような、後ろ向きな人間模様。 ため息と諦めと不幸と男女関係をブレンドして蒸留したような、負け組の背中が煤けた焦げ目が味わい深いような。 こういう肌合いと世界観っていうのは、無くならないんだなあ、というのがちょっと、嬉しいような。不思議なような。 フランスの恋愛ミステリー、ジョルジュ・シムノンのメグレ警視とか。ジャン・ギャバンの映画「ヘッドライト」とか。そういうムード。 そんな懐かしい、ちょっと甘口のお酒を飲むような。 たまには、悪くないものです。 ##################### 簡単に備忘録。 ●「かたちのないもの」 東京の大手のデパートでバリバリ働く、アラフォーで独身の女性総合職。 かつて、愛人関係にあった、やり手で魅力的だった年上の上司。 その上司は、今の主人公の人間性もキャリアも作り上げてくれた。 だが、出世街道の途中で、ポキリと折るように退職して故郷の北海道に隠棲してしまった。そして長い年月の末、病死。 その葬儀で知り合った不思議な持ち味の若いイケメンの牧師男性と、酒を飲んだり、死んだ元上司の心象風景を探ったりする。 謎は謎のままで、という淡い味わい。「こういう雰囲気で行くからね」というA面1曲目、という感じ。 ●「海鳥の行方」 北海道の新聞社。そこの入社2年目くらいの若手女性記者。 男社会でセクハラ、パワハラ。嫌な上司に苛められ。トイレで泣いたりの日々。 というありふれた青春模様なんですけど、「大学時代の彼氏が同じような境遇なのか、鬱になった」というスパイスがあったりします。 ひょんなことで知り合った人生に一度挫折した中年男性。 その人が事故死。実は聞かされた人生の話は半分嘘で、前科者だった。 その男の記事を書こうとして、元妻に会いました。でも色々な人生模様を感じてしまった。 ●「起終点駅ターミナル」 北海道で、国選弁護しかしない、という偏屈な初老の男性弁護士。 過去に元カノとの浮気から、その元カノが自殺して、罪悪感で妻子を捨てた。元裁判官。 そういう過去から、他人との交流を避けて隠棲しているが、ひょんなことからヤクザの情夫をかばう可哀そうな境遇の女性と交流してしまう。 恋愛関係になりかかるけど、そうならずに別れる。 ●「スクラップ・ロード」 サラリーマンからドロップアウトした主人公。 ひょんなことから、かつて自分と母を捨てて蒸発した父と再会。 父は、スクラップ・ゴミを拾ってごみためで生きていた。 ごみのように人生ぼろぼろになった女性を拾って、共に暮らしていた。 詰ったりするけれど、父はそこで体を壊して死んでしまう。 ●「たたかいにやぶれて咲けよ」 「海鳥の行方」の主人公の女性記者が、無くなった北海道の大歌人の追悼記事を書く。 奔放に恋多き女性だったその歌人。 その歌人の晩年の愛人と言うかパートナーと言うか、そういう存在だった、小説家志望の男性から話を聞く。 世間の評判に撃たれながら、懸命に生きた歌人の晩年を知っていく。 ●「潮風の家」 北海道の場末の田舎町。貧乏な家に生まれた女性。弟が街の中で殺人を犯した。 貧しい上に後ろ指を指される中、故郷の街を出る。 当然のように水商売、そして、水商売仲間と、ほそぼそと堅気な仕事を始めた。 年月が過ぎて、もう若くない。 法事があって、故郷の街を数十年ぶりに訪ねる。 家族同様に面倒を見てくれた、近所の老女とのふれあい。 同じように苦しい境遇で、恐らくは水商売どころか風俗までやっていたらしき、老女のキャラクターが魅力的。
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6編の短編集。 表題作だけでなく、どの話も重かった。みんな孤独で、重い過去を背負ってなんでもないように毎日の生活を送っている。 背負ってるものが大きいんだから、お願い!それ以上踏み込まないで!っていう登場人物がいて、でもその人もやっぱり何かしら重い荷物を背負ってる。 言わないだけ...
6編の短編集。 表題作だけでなく、どの話も重かった。みんな孤独で、重い過去を背負ってなんでもないように毎日の生活を送っている。 背負ってるものが大きいんだから、お願い!それ以上踏み込まないで!っていう登場人物がいて、でもその人もやっぱり何かしら重い荷物を背負ってる。 言わないだけで、普通の生活をしてるつもりの私たちの周りにももしかしたらいっぱいいるのかも… ご近所と仲良く行き来して、親戚づきあいも丁寧に親しくして、職場の仲間や学校の友人たちも何でも話せる大切な関係…?? 普通の暮らしをしたいだけなのに必ずついてくるこういう周りの存在。 とても丁寧に上手にお付き合いできる人がいる。 私は…別に何も背負ってないけど、少なくても今は自分のことと家族のこと、せいぜい実家のことを考えるので精いっぱい。 なんだか、負の荷物を背負ったような気分…
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皆さんの★の評価も微妙で、読もうか読むまいかと迷っていたところに、カバーが映画の佐藤浩市と本田翼になったものだから尚更手を出し辛くなったこの本。 だけども読む本切らして入った本屋の書棚でも行けそうなのはこれくらいだったので、漸く手にする。 “開拓のためによそから流れて来た者が住み...
皆さんの★の評価も微妙で、読もうか読むまいかと迷っていたところに、カバーが映画の佐藤浩市と本田翼になったものだから尚更手を出し辛くなったこの本。 だけども読む本切らして入った本屋の書棚でも行けそうなのはこれくらいだったので、漸く手にする。 “開拓のためによそから流れて来た者が住み着いた”土地、北海道。その寂れた町を舞台にして、他者と切り離された人生を送る者たちのお話が6つ。 なんだ、どのお話も生きる孤独とそれと交錯する他人の情とが絡まりあって読ませる佳いお話じゃないか。 私には、特に最後の2話、 歌人である老女と晩年の彼女と行動をともにした若い男の過去を辿って、ミステリーのような趣で読ませ、歌人の鮮やかな生き様を浮かび上がらせる「たたかいにやぶれて咲けよ」、 弟が起こした事件で街を追われた女性とその街で一人で暮らす老女の交流を描いて人生の諦観と達観を滲ます「潮風の家」 が良かったです。
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祝!映画化(どの話が映画になったのだろう?) 北海道を舞台とした貧しい暮らしの中で生きる人の短編集。物悲しさの中でも、楽しさや生活することがじわりとくる。生きるとは大変だよな、でもそんな悪いことばかりでも無いよなと思ったり、退屈そうな人生も年をとるとともに馴染んでくると言うか。...
祝!映画化(どの話が映画になったのだろう?) 北海道を舞台とした貧しい暮らしの中で生きる人の短編集。物悲しさの中でも、楽しさや生活することがじわりとくる。生きるとは大変だよな、でもそんな悪いことばかりでも無いよなと思ったり、退屈そうな人生も年をとるとともに馴染んでくると言うか。 小説を書いている弟の事を思い出した。「東京では書けない、地元ならではの色を出した小説を書きたい」と。まさにこれは東京から遠く離れた北海道の地だからこその、特色、味が良い感じで滲み出る作品であった。群馬だとどうだろうか?私も一時期住んでいたが、東京からそう遠いわけでもなく、特色もこれと言ってパンチが無いように思う。「おまえはまだグンマを知らないだけ」と言う漫画があったが、その後どうしているだろうか? 【心に残ったフレーズ】 名を成した人間は、死ぬと必ず喜ぶ人がいるものだ 私の死を喜んでくれる人がいるような強烈な力、個性にも憧れる。
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