起終点駅 の商品レビュー
短編集なのに、ひとつひとつが心にずしんと重みが乗っかってくる。北海道のカラッとした夏空なんてありゃしない。あるのはモノトーンの海と埃っぽい4月の空気。そして殺伐とした都会とムラ社会。 憂鬱な北の大地。 でも、不思議と心が前向きになり、まだまだ人生これからよと思えてくるんよね。...
短編集なのに、ひとつひとつが心にずしんと重みが乗っかってくる。北海道のカラッとした夏空なんてありゃしない。あるのはモノトーンの海と埃っぽい4月の空気。そして殺伐とした都会とムラ社会。 憂鬱な北の大地。 でも、不思議と心が前向きになり、まだまだ人生これからよと思えてくるんよね。 初桜木紫乃さんだった。これはうちのオカンが渡してくれた小説やったけど、そういえばこういう重たい空気漂う大人な話オカン好きだったな〜とふと思い出した。ホテルローヤルも読んでみたい。
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再読。北海道を舞台にした6つの短編集で、孤独とは何なのか人と繋がるとはどういうことなのかを考えさせられる小説。どの物語にも、家族と縁を断って行きている人物、失踪して死んだことになっている人物、血縁はあっても一人で生きている人物など身寄りのない人物が描かれている。たとえ一人で生きて...
再読。北海道を舞台にした6つの短編集で、孤独とは何なのか人と繋がるとはどういうことなのかを考えさせられる小説。どの物語にも、家族と縁を断って行きている人物、失踪して死んだことになっている人物、血縁はあっても一人で生きている人物など身寄りのない人物が描かれている。たとえ一人で生きているように見えても、心の中には忘れることのできない大切な誰かが存在していることを教えてくれる物語。
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桜木さんの書くお話は、どれも切なくなるんだけれど、この本もまたしかり。 『たとえ孤独に生きているように見えても、心の中には誰が存在している。おそらく人間とはそういうものなのだ。一人で生きていこうとする人はいても、一人で生きていける人なんていないのだ』(解説より) この本に出てくる...
桜木さんの書くお話は、どれも切なくなるんだけれど、この本もまたしかり。 『たとえ孤独に生きているように見えても、心の中には誰が存在している。おそらく人間とはそういうものなのだ。一人で生きていこうとする人はいても、一人で生きていける人なんていないのだ』(解説より) この本に出てくる人達は本当に孤独そうに見えるけれども、それでも何らかの誰かとのつながりがある。何だか、人生とは何ぞや?という究極の問いを受けているような気がします。
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北海道の冷たく暗い香り。 それぞれの孤独を抱えながら生きる人々の短編集。 ひとりだけどふたり。 ふたりだけどひとり。
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初めての桜木先生。 ろくすっぽ見ないまま購入したため、短編集ということを読み始めて気づく始末。 いやいや、結構爽やかなイメージを予想してたら、、、、暗いじゃないか!! どの作品もすごい暗いじゃないか!!! 人間誰もが抱えている孤独だったり、後悔だったり、過去の失敗だったり、、...
初めての桜木先生。 ろくすっぽ見ないまま購入したため、短編集ということを読み始めて気づく始末。 いやいや、結構爽やかなイメージを予想してたら、、、、暗いじゃないか!! どの作品もすごい暗いじゃないか!!! 人間誰もが抱えている孤独だったり、後悔だったり、過去の失敗だったり、、負のパーツを結構表面に押し出した上で、そこからの再生を描いたであろう作品。 ただ、繰り返しになりますが、その再生がちっとも明るくないわけです(じゃあ再生じゃないのかな?)。 それが巷にある無理やりハッピーエンディングに持っていくものとは真逆で、現実的にはこういう感じなのかなと考えさせられるリアルが描かれています。 楽しく読ませてもらったので星4つにしたいんですが、良い意味ではありますが予想を裏切る暗さということで、3つです。 全編に渡る情景描写がひじょーに好きです。 一気に北海道までワープした感じになります。
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3.4 本題にもなっている終着駅が面白かったですね。 ほかも良かったですが、もの寂しい話が多くちょっと読んでて辛い感じがしました。 切なくなりたい人にはおすすめですかね、、
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北海道を舞台にした短編集 もの寂しさや荒涼とした雰囲気が表現されていて、空気感まで伝わってくる。 明るい作品では無い。誰でも心の何処かにある不安感や孤独感を自然に感じることができた。
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言葉にはうまく出来ないけれど、淡々と、しかし切々と...ぐぅっ...と胸にくる短編6集。北海道を舞台に、主人公は誰しも孤独を背負った男女。読んでいると締め付けられるような気持ちになり、それでいて希望とも絶望とも違うラストが余韻を残す。『かたちないもの』『海鳥の行方』『たたかいにや...
言葉にはうまく出来ないけれど、淡々と、しかし切々と...ぐぅっ...と胸にくる短編6集。北海道を舞台に、主人公は誰しも孤独を背負った男女。読んでいると締め付けられるような気持ちになり、それでいて希望とも絶望とも違うラストが余韻を残す。『かたちないもの』『海鳥の行方』『たたかいにやぶれて咲けよ』『潮風の家』の4編が良かった。特に『かたち~』のひんやりとしたロマンチック、『潮風~』のたみ子さんの全セリフが気に入った。好みはあるかと思うが、桜木ワールドにどっぷりハマれる人にはお勧め。私は物凄く良作だと思った。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
2019/4/10 あと1章を残してずいぶん放置されていた。 表面上の起伏が少なく、微細な動きを読み取らないといけないような気がして、なんというか読むのにパワーがいった。 アンテナしっかり立てとかなきゃ!というような。 だから疲れてるときはのらなくて放置したのかも。 長い休みとかに快適な環境で読んだらもうちょっとイケた気がする。私がそこまで余力なかった。 通勤の時に読んでるからね。不向きやったなと思った。
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難しい、けれど手放せない。 そんな本でした。 解説を読んで泣きました。 桜木紫乃さんは初めてでした。 自分にとってこの本はど真ん中ではないけれど、自分の軸の端のほうを持ち上げてくれる本だなと感じました。 大事なひとたちと行った北海道が舞台だったので読み切れました。ありがとうご...
難しい、けれど手放せない。 そんな本でした。 解説を読んで泣きました。 桜木紫乃さんは初めてでした。 自分にとってこの本はど真ん中ではないけれど、自分の軸の端のほうを持ち上げてくれる本だなと感じました。 大事なひとたちと行った北海道が舞台だったので読み切れました。ありがとうございました。
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