舟を編む の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
辞書の編集を題材にした小説という内容に惹かれてしまい、読み始めからあっという間に読んでしまいました。 馬締さんの、髪の毛モサモサで腕にはアームカバーをつけ、他の人とちょっと違っていて少しズレてて不器用で。でも辞書を想う情熱は誰にも負けない。かなりの辞書オタク言語オタクなところに、私はとても好感をもちました。そんな馬締さんとのやりとりをするかぐやさん、松本先生や荒木さん、岸辺さん。なんだか憎めない西岡さん。個性豊かでいい人たち。 辞書は私も持っていたけれど、一冊作るのにこんなにもこだわりをもって作っているなんて知らなかった。紙のぬめり感。初めて聞きました。言葉一つ一つ慎重に記載されていたのですね。 登場人物たちの辞書に対する思い、仕事への情熱に胸が熱くなりました。 かぐやさんの作る料理も魅力的。 コミカルなところもあり、くすっと笑ってしまいました。 面白かったです。
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数年前に母親に勧められたのを思い出してやっと読めた。辞書の編集のことばかりかと思っていたけど、登場人物それぞれの視点から見た主人公の印象や、一人一人のキャラクター性がたくさん読み取れて面白かった。
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言葉の海を漂うような心地よい本。 無事に完成して欲しいと願いつつ、 こよ浮游感をずっと感じていたいなと思った。 日本語の美しさや奥深さを大切にしなきゃいけないな。 感情は言葉を越えられないと思うけど、 感情にぴたっとくる言葉を知ってると説明できるし 伝えられる。 辞書にかけ...
言葉の海を漂うような心地よい本。 無事に完成して欲しいと願いつつ、 こよ浮游感をずっと感じていたいなと思った。 日本語の美しさや奥深さを大切にしなきゃいけないな。 感情は言葉を越えられないと思うけど、 感情にぴたっとくる言葉を知ってると説明できるし 伝えられる。 辞書にかけるみんなの熱意だったり、 優しさ、まっすぐな想いに泣いた。 登場人物が本当に優しい。 現実はこうじゃないだろうけど。 少なくとも私の周りにはこんな人はいない。 きーーー!
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辞書作りなんて考えたこともなかった。 みな得手不得手があって、本当に情熱を向けられるものが見つかることは幸せだと思う。 オタクはすごい。
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辞書作りに奮闘する人達のお話です。 前半のあーでもないこーでもないと沢山の人達で話し合う様子にすごく親近感が湧きました。みんな良いものを作ろうと思っていてもちょっとずつ考え方が違っているから折衝は大変だけど面白くて大切! 後半は急に物事がうまく回りだして大縁談でした。
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元国語教師の国語オタクな叔母に高校生の時に貸してもらった本。高校生の頃に読んだがあまり覚えていなく、7,8年振りに再読。こんなにも温かくて情熱がある話とは、その当時は感じてもいなかったなあ。 叔母が貸してくれたこの本には付箋が何枚も貼られていて、当時はなぜそのページに付箋が貼られ...
元国語教師の国語オタクな叔母に高校生の時に貸してもらった本。高校生の頃に読んだがあまり覚えていなく、7,8年振りに再読。こんなにも温かくて情熱がある話とは、その当時は感じてもいなかったなあ。 叔母が貸してくれたこの本には付箋が何枚も貼られていて、当時はなぜそのページに付箋が貼られていたかわからなかったが今はわかる。言葉は無限大の可能性!久しぶりに遠く離れた叔母に会いたくなった
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とても面白かった 私は辞書に対して何も思ってこなかった、むしろ無機質な紙媒体としか思えなかった人生だったからここまで大変で沢山の人が寄り添って愛されて生まれるものなのだなと実感した 嫌な人が出てこない。でもどこか人間味溢れる作品だったこの本自体も言葉選びがすごく素敵で一日で読破し...
とても面白かった 私は辞書に対して何も思ってこなかった、むしろ無機質な紙媒体としか思えなかった人生だったからここまで大変で沢山の人が寄り添って愛されて生まれるものなのだなと実感した 嫌な人が出てこない。でもどこか人間味溢れる作品だったこの本自体も言葉選びがすごく素敵で一日で読破しました。ありがとうございます。
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「自分のものになっていない言葉を、正しく解釈はできない。辞書づくりに取り組むものにとって大切なのは、実践と思考の飽くなき繰り返しです。」 今まで恋愛とは縁が無かった馬締が、香具矢と出会い自分の気持ちの変化を感じることで、その言葉の意味について深く考える描写がすごく印象的。 香具...
「自分のものになっていない言葉を、正しく解釈はできない。辞書づくりに取り組むものにとって大切なのは、実践と思考の飽くなき繰り返しです。」 今まで恋愛とは縁が無かった馬締が、香具矢と出会い自分の気持ちの変化を感じることで、その言葉の意味について深く考える描写がすごく印象的。 香具矢のことを考えて気持ちが高揚したり、気分が沈んだり。辞書づくりに必要な体験だったんだなと思う。 登場人物の心情が丁寧に描かれていて、その中でユーモアのあるやり取りもあったりと、物語の世界に入り込みやすかった。「痔じゃねえよ!」のシーンには思わず笑ってしまった。 何かに全力で取り組む姿はかっこいい。 辞書に使われる紙の"ぬめり感"を追究したり、イラストの河童が持っているものについてああでもないこうでもないと言ったり。 『恋愛』について、男女のあいだでの感情だけと説明しているが、恋愛の対象が特定の異性だけで良いのか?話し合ったり。 辞書というのは、膨大な時間とたくさんの人々の努力でできている、愛に溢れた作品なんだなと知ることができた。 また日本語は奥が深く、改めて日本に生まれて良かったなぁと感じた。 「言葉は生き物」という表現が出てきたが、本当にその通りだと思う。繊細であり、それでいてパワーを持っている。だからこそ言葉の意味を考え、大切に使っていきたい。 西岡のキャラクターが良い。一番共感しやすかった◎
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友人の勧めと、映画化されていたのを知っていたので、原作を読んでみたいと思い手に取った。 今まで読んだことがある小説は5冊以下。とても読書が得意とは言えない私だったので、読み切れるのか心配だった。 この本は、辞書作りに関わる人々のそれぞれの視点から物語が描かれていた。1つの辞書を作...
友人の勧めと、映画化されていたのを知っていたので、原作を読んでみたいと思い手に取った。 今まで読んだことがある小説は5冊以下。とても読書が得意とは言えない私だったので、読み切れるのか心配だった。 この本は、辞書作りに関わる人々のそれぞれの視点から物語が描かれていた。1つの辞書を作り上げる道のりの中で様々なドラマがあり、引きこまれた。最後まで読むと「舟を編む」というタイトルの深みを感じられる。面白い!
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池井戸潤さんの作品のような仕事邁進物語。不器用でも誠心誠意仕事に邁進する主人公の人生に引き寄せられながら読み切った。 現実の自分とはなかなか重なり合わないが、小説を読んでいると度々出会う出版業界。その中でも「辞書」という稀な職種について描かれていて、そこで働く人々の熱量を感じな...
池井戸潤さんの作品のような仕事邁進物語。不器用でも誠心誠意仕事に邁進する主人公の人生に引き寄せられながら読み切った。 現実の自分とはなかなか重なり合わないが、小説を読んでいると度々出会う出版業界。その中でも「辞書」という稀な職種について描かれていて、そこで働く人々の熱量を感じながらその新しい職種について知ることとなった。学生時代に何気なく使っていた辞書にこれほどまでの想いが込められていたのかと驚き、またそんな辞書を意味もなく手に取ってページを捲ったり読み比べたりしたくなってしまう。 身近なものに新たな価値を見出し、心躍るような感覚を得られる。
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