悲嘆の門(下) の商品レビュー
いわゆるファンタジーの部分は理解困難だった。 「言葉は蓄積されていく」 深く考えもせずなにげなく吐く言葉はどんどん蓄積して良くも悪くもその人間を形作るってことか
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- ネタバレ
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正直、上巻で感じたドキドキ感がすべてすっきり回収されたわけではないが、うん!面白かった。 感想としては”読みやすい村上春樹的ファンタジー”って感じかな? このストーリーが頭に浮かんでる自体、空恐ろしい! 又、人と人との会話の節々がとても心地いいい。 孝太郎と都築が最後”もう会わない方がいい”なんて、泣かせる! 完全に宮部みゆきのファンになった!!
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現代ファンタジーとかのジャンルになるのかな?ファンタジーも宮部作品も好きだけど、強引な異世界ルールってのが苦手で・・設定、キャラはさすがの内容なんだけど、違和感が残る。ガラ抜きに連続殺人事件の謎として出来なかったのかなぁ・・ 悲嘆の門からの状況は、文章だけでほとんど想像出来ない。...
現代ファンタジーとかのジャンルになるのかな?ファンタジーも宮部作品も好きだけど、強引な異世界ルールってのが苦手で・・設定、キャラはさすがの内容なんだけど、違和感が残る。ガラ抜きに連続殺人事件の謎として出来なかったのかなぁ・・ 悲嘆の門からの状況は、文章だけでほとんど想像出来ない。説明も言葉の遊びみたいな感じで説得力なし。それでも巻き戻しのラストはやり過ぎと思いながらも後味の悪さが救われた。
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サイバーパトロール会社でアルバイトをしている大学一年生の孝太郎。ビルの屋上にあるガーゴイル像が毎日少しづつ動いているという話を調べ始める元刑事の都築。ホームレス失踪事件を調べていた孝太郎の同僚が姿を消し、調べを進めるうちに孝太郎はガーゴイル像に辿り着く。孝太郎と都築が出会い、そこ...
サイバーパトロール会社でアルバイトをしている大学一年生の孝太郎。ビルの屋上にあるガーゴイル像が毎日少しづつ動いているという話を調べ始める元刑事の都築。ホームレス失踪事件を調べていた孝太郎の同僚が姿を消し、調べを進めるうちに孝太郎はガーゴイル像に辿り着く。孝太郎と都築が出会い、そこから物語が始まっていく。 『言葉』と『人生のエピソードという物語』が生まれている世界があるという。言葉という見えないものが、けれど確実に積もり積もって人の心を侵食し、強すぎる渇望が人を飲み込もうとする時、とんでもない魔物が生まれる。 インターネットが普及して、これまで人類が使ってきた『言葉』が大量に溢れて制御がきかなくなっている。SNSに書きこむだけだから、匿名だから、垂れ流してるだけだからと。だけどそれは確実に書き込んだ本人の心に降り積もっていき、心を侵食するのだ。言葉という「想い」の重なりである、人の業。 かなり壮大なファンタジーで、途中から付いていくのが必死でした。そして、最後の方は複雑かつ難解で、私の中でたくさんの??が飛んでいました。ファンタジーは苦手じゃないけど、宮部みゆきのファンタジーは難しいなぁ。
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予感は当たってしまった。 これは宮部みゆきの終焉なのか、それとも一時のご乱心なのか。 はっきり駄作だ。ミステリーの回収はおざなりでファンタジー解決、つまり何でもありで終わらせ、善悪のメッセージも、司法を超えること自体は悪くはないが、では規範はどこにあるかが不明だ。 何より格闘シー...
予感は当たってしまった。 これは宮部みゆきの終焉なのか、それとも一時のご乱心なのか。 はっきり駄作だ。ミステリーの回収はおざなりでファンタジー解決、つまり何でもありで終わらせ、善悪のメッセージも、司法を超えること自体は悪くはないが、では規範はどこにあるかが不明だ。 何より格闘シーンの稚拙さは夢枕獏が大学生とすればせいぜい小学生。心は一切おどらない。 「大」宮部みゆきなのだ。「わたし失敗作はありません」の堂々たるアイコンなのだ。 村上龍や筒井康隆の老年期障害作品はまだかわいいから許される。と思う。 宮部みゆきはその超人的ゆえに許されないのだ。
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特に事前に知らずに読み始めたのだけど、「英雄の書」の続編、、、というか同じ世界の数年後の話で主人公は別、という体の作品。 宮部さん自身が言葉というものを大切にしているんだろうなぁ。
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三島孝太郎は<始源の大鐘楼>三之柱の守護戦士ガラの助けを借りながら自分の狩猟を進めていく。そしてガラは標的の渇望を狩る。この世界にいる怪物を狩る。一度発した言葉は消えない。その人に沈殿していく。そしてその蓄積から人は動かされる。そして物語が語られる。英雄の書の続編。無名の地で孝太...
三島孝太郎は<始源の大鐘楼>三之柱の守護戦士ガラの助けを借りながら自分の狩猟を進めていく。そしてガラは標的の渇望を狩る。この世界にいる怪物を狩る。一度発した言葉は消えない。その人に沈殿していく。そしてその蓄積から人は動かされる。そして物語が語られる。英雄の書の続編。無名の地で孝太郎は何を見たのか。
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なんとも言えない読後感。 少し現実離れした話なのかな?と思いながら読み始めたら、あれ?現代ミステリー? ところが読み進めると、ファンタジーって言うのかな?現実離れした要素に取り込まれた。 読み始めた時はさ、ガーゴイル、人では無いものが怖くて。闇にのみ込まれてしまうんじゃないかみ...
なんとも言えない読後感。 少し現実離れした話なのかな?と思いながら読み始めたら、あれ?現代ミステリー? ところが読み進めると、ファンタジーって言うのかな?現実離れした要素に取り込まれた。 読み始めた時はさ、ガーゴイル、人では無いものが怖くて。闇にのみ込まれてしまうんじゃないかみたいな恐怖を感じたけど・・・ でも結局、一番恐ろしいのは人間でしかなかった。 美しいのも醜くやるせないのも人間。
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上巻よりさらにファンタジー色が強い。「狼」のキャラ付け、本を使った追跡など盛り込みすぎか?とも思った。終わり方に少し不満あり。「生きてゆくよ。」でまとまる話なんだろうか。
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最後はハッピーエンドであったが、どこか消化不良な感じがした。孝太郎が終始正義感を貫き、悪を退治しようとする中で、正義の中に幻想的世界を持ち込む部分は、現実とその向こうにある世界を見ているかのようである。連続猟奇的惨殺事件は、ネットの便利さと引き換えに怖い部分を次々と明らかにしてい...
最後はハッピーエンドであったが、どこか消化不良な感じがした。孝太郎が終始正義感を貫き、悪を退治しようとする中で、正義の中に幻想的世界を持ち込む部分は、現実とその向こうにある世界を見ているかのようである。連続猟奇的惨殺事件は、ネットの便利さと引き換えに怖い部分を次々と明らかにしていくうちに、なぜ事件はそうなったのかや犯人は何故事件を引き起こしたのかをファンタジー要素を用いて引き出すのはミステリーの面白さとファンタジーとネットの便利さと怖さを提起するという昨今の社会問題を提起したミックスだった印象。
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