捏造の科学者 STAP細胞事件 の商品レビュー
世紀の大発見と世間を驚かせたSTAP細胞。私も夢のような報道に心を踊らさせた一人です。その後浮上した様々な疑惑。いつの間にか世間はバッシングの嵐。でも本当にSTAPがあってくれたら良いなと最後までかすかな希望を持っていました。そんなこともあって『捏造の科学者』とはひどい題名だと思...
世紀の大発見と世間を驚かせたSTAP細胞。私も夢のような報道に心を踊らさせた一人です。その後浮上した様々な疑惑。いつの間にか世間はバッシングの嵐。でも本当にSTAPがあってくれたら良いなと最後までかすかな希望を持っていました。そんなこともあって『捏造の科学者』とはひどい題名だと思っていましたが、読後の感想としては、ひどい裏切り、の一言です。決定的な証拠こそないけれど、状況証拠が示している内容はとんでもないペテンでしょ。まったく腹の虫が収まりません。彼女は何をしたかったのでしょう。
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取材の過程を丁寧な文章で。科学的なことにも詳しくて、信頼されている記者の方だから書けた本だと思った。 功を焦っていたベテラン研究者が未熟な研究者の発見に乗っかってしまったっていう事件だったと感じた。 200回作製したという発言に対して不思議に思っていたが、何となく解消。 若山氏の税金に対しての「ただ失敗しただけでは無駄遣いではないです」という言葉の通り、失敗した=無駄遣いのような風潮にならないことを祈る。
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発行されて直ぐに浦安図書館にリクエストしたら今頃手元にきました。かなり前の出来事かと思いきや1年しか経ってない
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毎日新聞の科学記者が、平成26年秋までのSTAP細胞事件に関する情報についてまとめた本。著者は新聞記者なので、STAP細胞に関わる関係者との取材やメールのやりとりが頻繁に登場するので、各関係者がどのようにSTAP細胞に関わっていたのか、どのように疑念を抱くようになったのか、または存在を信じていたのかなど、ニュースでは知りえなかったようなことを教えてくれる点が興味深い。また、文系で理科の成績は特に悪かった科学オンチの私が読んでも、詳細はよくわからないにせよ、何となくこんなようなことを言っているということをイメージできるような、STAP細胞現象等についての科学的説明も上手であると感じた。残念ながら、キーマンである小保方氏がほぼ取材を受け付けない状態のため、この本を読んでも誰が、何のためにこのようなことを起こしたのか、どこまでが真実でどこまでが捏造なのかといった真相はまったくわからない。しかし、STAP細胞事件を知るうえにおいて、とても興味深い本ではある。
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学術用語が難しいが、おぼろげながら何が起きていたのかは掴める。 世紀の詐欺ショーの再現はスリリング。 原因とされる研究所の資金稼ぎの為の名誉確保、私のような一般人のような人間を含む部外者としての政府の評価を好転すべくというのには、いまいち説得力はない。 土壌が腐敗しているから花が...
学術用語が難しいが、おぼろげながら何が起きていたのかは掴める。 世紀の詐欺ショーの再現はスリリング。 原因とされる研究所の資金稼ぎの為の名誉確保、私のような一般人のような人間を含む部外者としての政府の評価を好転すべくというのには、いまいち説得力はない。 土壌が腐敗しているから花が咲かないのはわかる。 が、腐った種もまた芽吹かず花も咲かないのだと思う。
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結局のところ「捏造」だったのか? つまり稀代の詐欺師だったのか? そして、偉大な科学者たちが名誉欲に駆られた結果騙されてしまった、ということなのか? そのことについては、最も重要なプレーヤーである笹井氏が亡くなった今、明らかになることはないのだろうか? この本ではついに...
結局のところ「捏造」だったのか? つまり稀代の詐欺師だったのか? そして、偉大な科学者たちが名誉欲に駆られた結果騙されてしまった、ということなのか? そのことについては、最も重要なプレーヤーである笹井氏が亡くなった今、明らかになることはないのだろうか? この本ではついに明らかにならなかった。最も知りたい、核心だった。残念。 あるいは「動機」などなく、ただ小保方氏はただ未熟だっただけなのか? 未熟な科学者の間違いに、すでにそれなりの評価を得ていた科学者が気づかなかった、それだけのことなのか? 詐欺師だったのか、単に未熟なだけだったのか、小保方氏はまだ何も語っていないし、ジャーナリズムもまたそこには迫っていない。これで幕引きなんだろうか? なんだか、不完全燃焼な一冊となったしまった。
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STAP問題とはなんだったのか? 須田記者とチームの丁寧な取材記録。 関係者の証言やメールのやり取りで当時の状況が時系列に整理されるが、全容解明と言えないのは、やはりキーパーソンの証言が足りないから。 笹井氏には生きていてほしかった。 そして、いつかは小保方氏本人から「なぜ問題が...
STAP問題とはなんだったのか? 須田記者とチームの丁寧な取材記録。 関係者の証言やメールのやり取りで当時の状況が時系列に整理されるが、全容解明と言えないのは、やはりキーパーソンの証言が足りないから。 笹井氏には生きていてほしかった。 そして、いつかは小保方氏本人から「なぜ問題が起こったのか」の説明を聞きたいと心から思う。
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昨年のSTAP細胞に関わる一連の騒動は、報道内容を追うだけでは何となく訳が分からないうちに幕引きされた印象がありました。事態の真相を知ろうと関連本を探していたところ、毎日新聞科学部記者が執筆、大宅壮一ノンフィクション賞受賞という本書ならと思い読んでみました。期待を裏切らない内容で...
昨年のSTAP細胞に関わる一連の騒動は、報道内容を追うだけでは何となく訳が分からないうちに幕引きされた印象がありました。事態の真相を知ろうと関連本を探していたところ、毎日新聞科学部記者が執筆、大宅壮一ノンフィクション賞受賞という本書ならと思い読んでみました。期待を裏切らない内容でした。個人的な取材でやり取りしたメール、記者会見の内容などが時系列でまとめられており、華々しい記者会見から事態が一転して疑惑が次々と出てくる状況の下、それぞれの当事者がどう発言し、主張したかが非常によく整理されています。最初から誰がシロ、誰がクロと決め付けるのではなく、事態の進行に従って著者が感じた疑問を素直に取材対象に質問し、咀嚼しつつ取材を進めるプロセスには好感が持てます。またこういうニュースを理解する時に必要となる専門分野の基礎となる知識も解説されており、これ一冊でSTAP細胞に関わる事態の全体像がつかめます。どういう状況で研究不正が発生しやすいのか、真面目に研究に取り組んでいる研究者はどういう印象を受けたのか等について貴重な提言やコメントもあり、研究職を目指す高校生や大学生には是非読んでもらいたい気がします。
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世を騒がせたSTAP細胞事件の真相に少しでも近づきたくて読んだ。 もちろん、真相はわからない。 しかしわかるのは、小保方氏のずさんさが事件の大きな要因であるということだ。世のとくに男性は、そこをきちんと知らなければいけない。 ただし本書には、「不正行為が、すでに確定された小保方氏...
世を騒がせたSTAP細胞事件の真相に少しでも近づきたくて読んだ。 もちろん、真相はわからない。 しかしわかるのは、小保方氏のずさんさが事件の大きな要因であるということだ。世のとくに男性は、そこをきちんと知らなければいけない。 ただし本書には、「不正行為が、すでに確定された小保方氏による二件にとどまる可能性はよもやないだろう。」という記述もある。 新たに真相に少しでも近づける日は来るのであろうか。
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STAP細胞のアノ騒ぎってなんだったんだ?と思うところにこの本。色々な問題が重なってあんなにも大事になったんだなぁ。コピペ捏造はもちろん悪いが、問題が起こってからの理研の対応の悪さも目立つ。科学論文というものは分業というところから知らなくて、科学分野に関して、へぇーと思うこともし...
STAP細胞のアノ騒ぎってなんだったんだ?と思うところにこの本。色々な問題が重なってあんなにも大事になったんだなぁ。コピペ捏造はもちろん悪いが、問題が起こってからの理研の対応の悪さも目立つ。科学論文というものは分業というところから知らなくて、科学分野に関して、へぇーと思うこともしばしば。 小保方さんは本当に科学者としての、常識を身につけないまま来ちゃったんだなぁと。卒業論文からしてコピペだったり、画像無断使用だったり、そんな状態で博士論文を与えたとなると早稲田大学の信用も落ちるよな。 そんな中名だたる科学者が信用して来たから、その歪みがあんな形で出てしまったのだと思う。
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