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営繕かるかや怪異譚 の商品レビュー

3.9

218件のお客様レビュー

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    39

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2019/11/12

家にまつわる怪異を、営繕かるかやの尾端さんが解決していく短編集。 ほんわかした感じの解決方法で(本人も霊感とかあるわけではないという談)心温まる感じの怪異譚なので、さらっと読めるし読後感も良かった。 続きもあるようなので、ぜひ読みたい。

Posted byブクログ

2019/10/23

ゴーストバスターや死鬼は、事象、仮説、実験、回答までがやたら長くて回りくどい所が苦手だったけど、これは短編なのでその辺が、さくさくしてて読み易い。

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2020/06/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「古い家」にまつわる霊現象と、そんな家を訪れる営繕屋の短編集。様々な家屋とそこに暮らす人の描写が非常に丁寧でその場にいるかのような空気感を味わうことができ、かつ霊現象が身近に起こる差し迫った状況もリアルに感じられて背筋がひんやりした。 最終的にどの現象もリフォームという形で解決する点に並ならぬ力強さを感じたし、どれもそれぞれの霊のあり方に寄り添った方法なのが優しい。読後感の良いホラー。

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2019/09/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

『ゴーストハント』でお手上げ状態にて現状維持、となった回があったけれど 今作は毎回そのパターン。 ものすごい力のあるお祓い屋さんがいて滅したり、清めたりするのではなく 建築方法からどうやったら災いが起こらないか、うまく付き合っていくかを提案していく。 毎回提案してくれる男性はどのくらい「視える」のだろう。。 井戸の時の友人は過去色々大変な経験をしていそうだ。。 奥庭より →独り身には辛い。。。 屋根裏に →前作のように因果関係がはっきりするほうが珍しいのかも。。 雨の鈴 →これは怖い。女性はどちら側の人なのだろう?? 異形のひと →これは。。。かわいらしい幼児だったら怖さ半減なのか、やはり怖いのか。。。 どちらもビビっているのがある意味滑稽な話にもできそうだけれど これも悲しいなぁ。。 潮満ちの井戸 →知らぬこととはいえ。。。継承していくのって難しい。 檻の外 →因果関係がごく最近で身近なこと故悲しい。

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2019/09/09

子供が読んでいたようなので、一つ手にとってみた。うん、この感じ。好きかもしれない。たしか、続編が出ていたような・・

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2019/09/04

小野不由美さんの「残穢」ですごく怖かったのを思い出して読んだのですが、こちらは怖いというよりは、悲しいような寂しいような気持ちになるお話でした。古い町屋や武家屋敷に住むのなんてまっぴらなのに、読むとなぜか住んでみたくなるような気持ちにさせる小説です。生きているものも死んでいるもの...

小野不由美さんの「残穢」ですごく怖かったのを思い出して読んだのですが、こちらは怖いというよりは、悲しいような寂しいような気持ちになるお話でした。古い町屋や武家屋敷に住むのなんてまっぴらなのに、読むとなぜか住んでみたくなるような気持ちにさせる小説です。生きているものも死んでいるものも共存する住まい。昔はそうだったのかもしれません。6編に出てくる主人公の女性たちを、読んだ後応援したくなるような優しい気持ちになれる怪異小説です。楽しめました。

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2019/08/30

久しぶりの小野不由美さん。やっぱりまちがいないなー。 ただのホラーで終わらない。どこか、人間味といったらおかしいけど、物哀しくて、切なくて、寄り添ってあげたくなるようなお話ばかりでした。 本のタイトルを見たときは、なんのこっちゃ?やったけど、今までになかった新しい設定が新鮮で...

久しぶりの小野不由美さん。やっぱりまちがいないなー。 ただのホラーで終わらない。どこか、人間味といったらおかしいけど、物哀しくて、切なくて、寄り添ってあげたくなるようなお話ばかりでした。 本のタイトルを見たときは、なんのこっちゃ?やったけど、今までになかった新しい設定が新鮮で、さくさく読み進められます。 怖いものに、ただ蓋をして閉じ込めるのではなく、救ってあげる。そんなお話の連続でした。

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2019/08/19

何度閉じても開く襖、屋根裏を這い回る跫音、雨の日に現れる喪服の女、扉を開けるといる老人、井戸から出てくる生臭いモノ、ガレージに現れる子供。 様々な怪異現象を解決する『営繕かるかや』の尾端。 彼自体は霊能者でも見える人でもない。まれにお寺の僧侶を連れてくることはあるものの、解決方...

何度閉じても開く襖、屋根裏を這い回る跫音、雨の日に現れる喪服の女、扉を開けるといる老人、井戸から出てくる生臭いモノ、ガレージに現れる子供。 様々な怪異現象を解決する『営繕かるかや』の尾端。 彼自体は霊能者でも見える人でもない。まれにお寺の僧侶を連れてくることはあるものの、解決方法はあくまでも家の修繕。 怪異という不可思議なものと、物理的な解決法という相反するものが面白い。 喪服の女と井戸の話はゾッとしたし、ガレージの話は辛かった。 全体に通して言えることは昔の人がやったことには一見迷信や意味のないことのないように見えて、ちゃんと意味があることが多いということ。 昔から井戸や大木を触るときはお祓いをするように、古いものを動かす、あるいは廃棄するときは慎重にということだろうか。 文体が淡々としているし、解決後はサラッと書かれているので物足りなさはあるが、尾端のテキパキしているようで気配りもある話し方も良く安心出来る。 最近続編が出たようなので、尾端の更なる一端が見られると嬉しい。

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2019/08/12

石畳の残る、古い城下町が舞台になった短編集なのだけど、しっとりとした情緒が満ちていて物語に浸っていて終始心地が良かった。目に見えないものを孕んだ空気の描がき方がとても大好きです。 怪談専門誌『幽』に連載されていたとあり、背筋がゾクゾクっとする怖さはあるのだけど、えげつないような怖...

石畳の残る、古い城下町が舞台になった短編集なのだけど、しっとりとした情緒が満ちていて物語に浸っていて終始心地が良かった。目に見えないものを孕んだ空気の描がき方がとても大好きです。 怪談専門誌『幽』に連載されていたとあり、背筋がゾクゾクっとする怖さはあるのだけど、えげつないような怖さではなく、匙加減が実に上品に思えた。 もっとこのシリーズを読んでみたいと思ったし、小野不由美さんの他の作品にも興味が湧いた。

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2019/06/14

ある城下町の家屋で起こる怪異の連作短編集。どれだけ怖くても、単純に逃げ出すことのできない彼女たちが最終的に紹介され、救いの手を差し伸べるのが営繕かるかや。家を営繕することで上手く怪異を逃して共存をはかります。そのために怪異は最後までなんだかわからないままであっても、読後感のとても...

ある城下町の家屋で起こる怪異の連作短編集。どれだけ怖くても、単純に逃げ出すことのできない彼女たちが最終的に紹介され、救いの手を差し伸べるのが営繕かるかや。家を営繕することで上手く怪異を逃して共存をはかります。そのために怪異は最後までなんだかわからないままであっても、読後感のとても優しいものばかりでした。印象深いのは、やたら怖かった「雨の鈴」、明かされた理由と長持にぞっとした「異形のひと」、最終ページでホッとして涙がこぼれた「檻の外」。もし続編がでるならば、是非かるかやの尾端氏のお話もお願いしたいです。

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