店長がいっぱい の商品レビュー
丼物のチェーン店の店長たちを主人公にした連作集です。 本来食べ物を提供するのはとても尊い事なのですが、チェーン店の店長はどこか悲哀を感じさせるところが有ります。ブラックでバイトの不足や休みを全部自分で被って連続で働き続けて何なら過労死というイメージがほんのり漂っています。これもあ...
丼物のチェーン店の店長たちを主人公にした連作集です。 本来食べ物を提供するのはとても尊い事なのですが、チェーン店の店長はどこか悲哀を感じさせるところが有ります。ブラックでバイトの不足や休みを全部自分で被って連続で働き続けて何なら過労死というイメージがほんのり漂っています。これもあながち間違いじゃないよなあと。 本部からの押し付けだってあるし、新たなメニューの為に増える手間もあるし、本当に大変。世の中に楽な仕事なんてないけれど、せめて家には帰れるようにしてあげて欲しいものです。この本の店舗は24時間営業じゃないのが救い・・・。
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これだけの多種多様な人生があるんだな、と素直に思いました。それを描き出してる著者にリスペクトです。 等身大過ぎて読むのが少し疲れてしまう瞬間もありましたが、最後まで読んで、読んでよかったなと思えました。
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2014年刊。丼メシチェーン店の店長達、を中心に据えた各話。が主だが、創設者や組織運営川の人々の物語も縦糸・横糸のように編み込まれている。基本設定が丼メシ店共通なので微妙に飽きる面もあるが、最後まで読み終えればプラス面の方が大きいと感じた。妙に文学的で???だったりしないし、等身...
2014年刊。丼メシチェーン店の店長達、を中心に据えた各話。が主だが、創設者や組織運営川の人々の物語も縦糸・横糸のように編み込まれている。基本設定が丼メシ店共通なので微妙に飽きる面もあるが、最後まで読み終えればプラス面の方が大きいと感じた。妙に文学的で???だったりしないし、等身大で共感し易い・読み易い。強く感動!ってのは無いけど、楽しく読了させて頂きました。
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他人丼のチェーン店「友々家」の店長たちの物語。いろんな立場の店長がいて、それぞれの問題に立ち向かう。飲食店の人手不足とか、二代目社長の無能ぶりとか、そんな全体の問題も抱えつつ。 どの章も、店長やバイトや本社社員(社長や会長まで)が頑張る姿が、読んでて気持ちいい。最後の「何のために...
他人丼のチェーン店「友々家」の店長たちの物語。いろんな立場の店長がいて、それぞれの問題に立ち向かう。飲食店の人手不足とか、二代目社長の無能ぶりとか、そんな全体の問題も抱えつつ。 どの章も、店長やバイトや本社社員(社長や会長まで)が頑張る姿が、読んでて気持ちいい。最後の「何のために働くのか」など胸に痛い話もあるけれど、希望の持てるお仕事小説だった。 霧賀さんカッコイイ。働きすぎて倒れないでね。
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友々丼食べたいなぁ。 友々家というフランチャイズ各店の店長の短編集。全編通して出てくる人もいるので、話しに繋がりもあり。 生きてくために働くのか、働くために生きてるのかが最後にサラッと入ってくる。
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ブクログのおすすめに出てきて、表紙を一見して一時期大好きだったシゲタサヤカさんの絵と思って読んでみたくなりました。(すみません。よく見たら全然違ってたんですけど。)色んな店長さんたちがそれぞれの生活を支えるために頑張っていました。個人的には喧嘩の強い店長さんと、バイトの犬飼兄弟が...
ブクログのおすすめに出てきて、表紙を一見して一時期大好きだったシゲタサヤカさんの絵と思って読んでみたくなりました。(すみません。よく見たら全然違ってたんですけど。)色んな店長さんたちがそれぞれの生活を支えるために頑張っていました。個人的には喧嘩の強い店長さんと、バイトの犬飼兄弟が好きです。
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飲食店の雇われ店長だった時代を思い出して、そうそうあるある!と激しく思いながら読了。どの短編も痛快に問題を解決、とはならないし、このあとどうなるんだって映画の卒業みたいな不安感はあるものの、実際はそうだもんな、一個なにかを解決すれば皺寄せがどっかにやってきて、まーるく収まる、なん...
飲食店の雇われ店長だった時代を思い出して、そうそうあるある!と激しく思いながら読了。どの短編も痛快に問題を解決、とはならないし、このあとどうなるんだって映画の卒業みたいな不安感はあるものの、実際はそうだもんな、一個なにかを解決すれば皺寄せがどっかにやってきて、まーるく収まる、なんてことはないって思い出した。
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山本さんらしい「お仕事小説」です。 舞台は母子家庭の母が一代で築き上げた他人丼のチェーン店の友々家。そのフランチャイズ店の様々な店長の奮闘ぶりを各章で取り上げて行きます。全編を通して登場するのは各店長を全国を飛び回って支援する本社フランチャイズ企画部ぼ霧賀久仁子。美人でやり手でい...
山本さんらしい「お仕事小説」です。 舞台は母子家庭の母が一代で築き上げた他人丼のチェーン店の友々家。そのフランチャイズ店の様々な店長の奮闘ぶりを各章で取り上げて行きます。全編を通して登場するのは各店長を全国を飛び回って支援する本社フランチャイズ企画部ぼ霧賀久仁子。美人でやり手でいつも一生懸命。そして失敗は何でも部下のせいにする典型的二代目ダメ社長。 各章がちょっと微妙な終わり方で、きっと最終章で伏線回収するのだと思ったら、触りはすれど回収とまでは行かず。更に「働きがい」という難しいテーマを最後の最後に取り上げてしまった為に、綺麗な答えまで行けずちょっと微妙な終わり方のような気もします。とはいえ、なかなかバライエティに富んで、かつ前向きな良い話でした。 ところで、ちょっと気になる事が有って他の人のレビューを見ていたら「ところで、アヒルバスのガイドさん達は、今日はお越しじゃないんですか?」という一文だけの粋なレビューを見つけ笑ってしまいました。山本さんの作品の特徴は他の自作品の登場人物がどこかにチラリと顔を出す事。それが今回見つからずないのでレビューを検索していたのです。どこかに居たのかな~~? (アヒルバスは『ある日、アヒルバス』と続編『天晴れアヒルバス』に出て来る観光バス会社で、ガイドのデコちゃんは他の山本作品にしょっちゅう顔を出す有名人?です。)
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友々家は首都圏を中心に 百二十店舗を展開する他人丼のチェーン店。 牛丼の吉野家をイメージすると分かりやすい。 つい入りたくなる賑やかな外装。 注文してから2分もあれば出てくる提供の速さ。 そして旨さ! 違うのは牛丼でなく、 豚肉と卵とじの他人丼ってことぐらい。 百二十の店舗があ...
友々家は首都圏を中心に 百二十店舗を展開する他人丼のチェーン店。 牛丼の吉野家をイメージすると分かりやすい。 つい入りたくなる賑やかな外装。 注文してから2分もあれば出てくる提供の速さ。 そして旨さ! 違うのは牛丼でなく、 豚肉と卵とじの他人丼ってことぐらい。 百二十の店舗があれば百二十の店長がいる。 百二十人もの人がいれば、様々な事情を抱えている。 脱サラで店を始めたものの、 ままならぬ人生に翻弄される者。 ベテランの手厳しいアルバイトリーダーや、 いつまでたっても仕事を覚えないアルバイトに 頭を悩ませる者。 海外にも店舗はあり、 その国ならではの悩みに巻き込まれる。 独立して生計を立てようと一人頑張る者もいる。 みなそれぞれの店舗の一国一城の主だ。 それぞれの想いを胸に、 今日も店舗に立って鍋を振り、 大きな声でお客さんを迎え送り出す。 そうした店長さんたちのフォローする担当者。 熱い想いで創業した伝説の会長に、 二代目のダメ社長と本社側のキャラも濃い。 ダメなところ悪いところもありながら、 皆、懸命なところがいい。 毎日が楽しそうだ。
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「いまの俺達はどうだ。生きていくためだけに、働いてしまっている。そいつはやっぱ、おかしいだろ」(295ページ) 店の数だけ店長がいる。 フランチャイズでも、店長は人で、 人にはその人特有の悩みや葛藤がある。 そんな、それぞれの個性を持った店長たちの物語り。
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